第187回 景気動向を読む

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/景気動向を読む

某大手さん、採用チームとのランチ懇親会。

「企業は、現在の景気をどう見ているのか?」

某全国紙が発表したという、「主要100社対象」のアンケート結果について、意見交換が行われておりました。

◆国内景気について、どう見ている?

・「拡大」または「緩やかに拡大」=計76社
(昨年11月の前回調査から、30社増)

・「足踏み状態」=22社
(前回の46社からおよそ半減)

・「緩やかに後退」=1社

「5類移行で経済活動の再開が進み、個人消費が上向いていると見てるんでしょうね」

フムフム、なるほど(タカマツ)

「理由はどうあれ『景気拡大』という雰囲気が広がることはいいことだよ」

確かに!(タカマツ)

「経済動向は、感情、心理的要素にも大きく影響される。たとえば『自己成就的予言』という現象があるけど、人々が経済の好転を期待して消費や投資を増やすと、これが経済の活性化につながり、結果として期待が現実となる。そういう現象を起こそうとしているんだと思うよ」

「他の人たちの行動に同調することで経済全体が影響を受けることもありますよね。『集団同調性バイアス』と言われているものですね」

「主要100社に調査しているということには注意が必要ですよ。6月に調査された『日銀短観の業況判断』によれば、最近の業況を悪いと答えている企業を大企業だけで見れば製造業で12%、非製造業で5%しか占めていませんが、中小企業で見れば、製造業で21%、非製造業で13%と2倍以上に増えますからね」

「新卒学生に、自社の魅力がうまく伝わらない。。」

とのことで集まったという今回の採用チームのランチmtg。

伝わりづらい理由の一端がわかったような気がします。。

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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