第212回 優秀層の採用方法

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/優秀層の採用方法

「京大」には「吉田寮、熊野寮、YMCA地塩寮、女子寮、室町寮」の5つの寮があり、

なかでも「吉田寮」「日本最古」の現役学生寮で「築111年」を誇るんです。

「運営や入居者選考」などを寮生自身が行う「日本四大自治寮」の1つで、入寮者には「自治活動への参加」が義務付けられているのですが、その出身者には「ユニークな人材が豊富」なんですよ。

とは、

某大手人事部門「若手エース」と呼び声の高いTさんの言葉。

さらには、

「東大の駒場寮」はすでに廃寮しちゃいましたが、「北大の恵迪寮」「東北大の明善寮」とともに「日本四大自治寮」に数えられていた寮の近所には、料理も酒も安く提供してくれる、居心地の良い居酒屋が豊富なんですよ。

と、教えてくれます。

実は、Tさん。

もともとは「営業部門」だったのですが、出張の度に、京大、北大、東北大の寮近くの居酒屋を巡り、そこで「優秀層」と言われる学生たちの「リアルな声を集め」、採用担当の同期に「情報提供」をしていたのです。

居酒屋での学生さんたちの「本音の会話」は、採用活動だけでなく、「定着率向上」を目指す組織作りにも大きく生かされ、人事部門から「注目を集める存在」だったのです。

その場で学生たちと仲良くなり、京大、北大、東北大からの「入社希望者」を増やし、さらには「一本釣り」にも10名ほど成功した頃には、「人事への異動」が決まっていたとのこと。

「単純に、酒が好きで、なんとも言えない雰囲気の良い酒場を探すことが趣味だったんですが、今は、それが仕事にもなっているんです」

「経費で飲めるんですが、安居酒屋ばかりなんで、めちゃくちゃ利益貢献していると思いますよw」

と、笑いながら話す彼の魅力に、引き込まれまくりの時間だったのであります。

酒好きに悪いやつはおらんよね。知らんけど。。 

 

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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