このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/超人気企業の挑戦
顧客から修理依頼があったクルマを故意に傷つけ、、保険金を不正請求する、、社内でのハラスメント行為はそこかしこに、、
「組織ぐるみ」での「数々の悪行」で世間からの非難を集めに集めた中古車販売かつての最大手「ビッグモーター」。。
その事業を引き継ぐ「新会社」として「WECARS」が5月1日に発足しましたが、トップには買収先である「伊藤忠商事」の元執行役員が就任しました。
250以上の全国店舗を持つ「業界最大手の販路」を400億円程度で買取できたことは、「破格の安さ!」と見ているようですが、著しく低下したその「企業価値」をどこまで「早期回復」できるのでしょうか。
はたして、かつての「組織風土」を変えることはできるのか?
大手各社の人材・組織開発部門の方々が大きく注目しています。
「伊藤忠」さんといえば、様々な意識調査において「就職人気企業ランキング」で常にトップに立ち、学情調査では「直近6年連続1位」と圧倒的に支持される存在です。
・若手のうちから大きな仕事を任せられ、早く成長できる環境が整っている
・社員数が少ないため、徹底的に無駄を省き、限られた時間で効率的に仕事をしていく文化が育まれている
・働き方改革が進み、午後8時以降の残業は原則禁止
・朝型勤務も取り入れられ、柔軟な働き方が可能
・業績好調な既存の事業基盤を活用し、脱炭素社会の実現を目指すSDGs活動にも積極的
などなど、多くの人気要因があげられますが、
超人気企業の組織風土は、ブラックすぎる企業の組織風土を刷新することができるのでしょうか?
社名を変え、社長を変え、経営幹部を変えることはスタートにすぎませんが、それだけでは、「全国組織への理念浸透、組織風土改革」は簡単には進まないでしょう。
ですが、
「超人気企業として君臨」しているのは、1858年の創業以来、「売り手よし・買い手よし・世間よし」を目指す「三方よしの精神」が現在まで受け継がれているからでしょう。そして「未来に引き継いでいく心」が伝わっているからこそでもあります。
かつて、「俺がシロ言うたら、黒いもんもシロや」との教えを受けた方々の考え・行動は変わるのでしょうか。