ネットの履歴書
第75回『次世代の経営リテラシー』

  • ソルナ株式会社が開発した究極の履歴書。それがネットの履歴書』これまでの履歴書や職務経歴書とは何が違うのか。なぜ究極と言えるのか。その秘密に迫ります。

小さなブルーオーシャンを追え
〜ネットの履歴書〜

第75回『次世代の経営リテラシー』

 

安田

私もついにYouTubeを始めることにしました。

三澤

おめでとうございます。

安田

もともと講演をやってますので、人前で話すことに抵抗はないんです。ただユーチューバーは「ちょっと違うかな」と思ってました。

三澤

心境の変化があったわけですね。

安田

数年前までは本を書いてたんですけども。みなさんあまりビジネス書を読まなくなったじゃないですか。

三澤

本を読まない人が増えました。これもスマホの影響でしょうね。

安田

はい、その通りです。スマホに時間を奪われちゃって、本を読む時間がないんですよ。現代人には。

三澤

とくに若者はそうです。

安田

本って永久保存されるように見えますけど、じつはビジネス書ってブームが過ぎるとすぐに捨てられちゃう。残らないんですよ。

三澤

へえ。そうなんですね。

安田

なので後世に残すために、ここ数年はネットに書き込んできたわけです。だけどネットでも文字を読まない人が増えちゃった。未来に残すには映像しかないんじゃないかと。

三澤

そういう方向にいってます。

安田

経営者とか、自分で商売する人とか、もはや「YouTubeをやらない」という選択肢はないんじゃないかと。

三澤

まあでも、やりたくない人のほうが多いんじゃないですか。

安田

圧倒的に多いとは思うんですけど。

三澤

不特定多数の人に発信するのはハードルが高いですよ。

安田

確かに。何を言われるかわからないし。叩かれるかもしれないし。Facebookなら友達とだけ仲よくやれますけど。

三澤

でも広がりがないですよね。Facebookだけだと。

安田

そうなんです。SNSのメリットが享受できない。ある程度リスクを背負ってやらないと。経営者はリスクを背負うのに慣れてるはずなんですけど。

三澤

ちょっと種類の違うリスクですから。

安田

でもやらざるを得ないですよ。お金を払って広告をバンバン出すというやり方は、もう限界ですし。

三澤

まあ20代の経営者は必須でしょうね。40代以上の経営者は「やらなければ事業できない」とは捉えてないでしょうけど。

安田

40〜50代ってまだまだ先が長いですよ。早く始めたほうがいい。

三澤

実際に行き詰まらないと考えないですよ。

安田

たとえば今回コロナでZoomを使わざるを得なくなりましたよね。

三澤

はい。

安田

「なにがリモートだ」って言ってた経営者もZoomの勉強をやりだして。SNSも世の中の流れからしたら、やらないわけにいかないと思う。

三澤

そうですね。

安田

YouTubeは必須になりますよ。社長が発信しないなんて、ホームページがないぐらいの感覚になる。

三澤

もうすでにホームページを持ってるより「映像を配信するほうが大事」という時代ですから。

安田

ですよね。

三澤

ただYouTubeって、めちゃくちゃ大変なんですよ。一般の人がやるのは。

安田

はい。大変そうな気がします。まだやってませんけど。

三澤

芸能人とか知名度のあるプロでも、登録者数1万人もいかない。

安田

チャンネル登録者が1,000人いかないと、広告が入らないらしいですね。

三澤

得意な方はどんどんやるべきだと思います。でも普通の社長が「じゃあ始めようか」と思っても、そう簡単にはいかない。ホームページをつくるのとはぜんぜん違うので。

安田

確かにぜんぜん違います。まったく違うリテラシーが必要ですし、ホームページは外注すればつくってもらえますから。

三澤

YouTubeはそういうわけにいかないです。

安田

ですね。自分たちでやらないと意味がないので。だからこそ「次世代経営者の条件」としてそのリテラシーが必須になる。

三澤

そこが得意な人はかなり有利になるでしょうね。

安田

そうなんです。

三澤

ただ登録者を増やすのは簡単じゃないです。そこらへんの社長が出演してもまず増えない。

安田

おっしゃるとおりですね。増えてはきましたけど「とりあえず配信しました」という感じの映像がほとんど。

三澤

やらないよりはいいんでしょうけど。見てもらえないと意味ないですから。

安田

ですね。

三澤

人気ユーチューバーが「YouTubeのコツ」とか「テロップの工夫」とか解説してますけど。ものすごく奥深いなあって思います。

安田

奥深いですよね。

三澤

テレビとはまた違う映像技術とか。しかも5分・10分という短い映像で。

安田

たとえば「経理は一切わかりません」「決算書は見れません」って人は、経営者としては失格ですよね。

三澤

そうですね。

安田

人のマネジメントが一切できないとか。これっぽっちも営業力がないとか。

三澤

それと同じだということですか。

安田

はい。経営者として最低限必要なリテラシーに「SNSでの発信力」とか「映像リテラシー」とかが入ってくる。つまり経営者の必須スキルが変わる。

三澤

社長が自分でやらないとだめですかね。

安田

会社の大きさにもよるでしょうけど。少なくともスタートアップとか、小さいうちは自分でやるしかないと思います。

三澤

組織が大きくなれば専門部署もつくれますからね。

安田

大企業のサラリーマン社長は必要ないでしょうけど。ビジョンを掲げて経営してるようなベンチャーは、やっぱりトップが出てきたほうが早い。

三澤

そんな感じがします。

安田

ベンチャー企業の社長って、将棋でいえば飛車角みたいなもんですから。そこを使わないのはもったいなさすぎる。

三澤

採用でも効果的ですよね。社長が出ていって「創業の背景」を話すとか。

安田

新卒採用ではもはや必須ですよ。採用リテラシーが高い社長はそれだけで強力な武器になります。

三澤

そうですね。

安田

映像リテラシーも同じですよ。これからの時代には必須です。

三澤

やったほうがいいというのはよく分かります。ただ、できるのかなっていう。できる人はごくごく一部で、その中で成果に結びつけられる人は、またさらに一部って気がする。

安田

「営業が得意な人」が社長になるケースって多いじゃないですか。

三澤

そうですね。「売る力」がないと会社は立ち上げられないですから。「営業力がある」というのがひとつの条件みたいな感じ。

安田

そこが発信力に置き換わっていくのかなと思います。「営業力のある会社」から「発信のうまい会社」に置き換わっていく。ヒカキンみたいな人が現れて会社を立ち上げるとか。

三澤

「営業電話」「飛び込み営業」って時代じゃないですもんね。勝ち上がっていく企業の条件のひとつにはなるでしょうね。

・・・次回へ続く・・・

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