母から受け継いだ指輪をネックレスに、片方なくしたピアスをペンダントに、思い出の詰まった2つのリングを溶かして1つに――。魔法のようにジュエリーを生まれ変わらせるジュエリー修理・リフォーム専門店「Refine」(リファイン)。代表の望月信吾さんに、お客様に感動を届けるジュエリーリフォームの魅力、そして波乱万丈な人生についてお聞きする対談企画です。
第33回 美しさの裏にある、ジュエリーリフォームの苦労

望月さんはRefineというお店を作られて、お客さんにも喜ばれる素晴らしいお仕事をされています。とはいえ、楽しいことばかりじゃないと思うんです。きっと中には大変なお客さんもいたでしょうし。

もちろん内容はそれぞれ違うんですが、できあがったジュエリーを見て「これは私のものじゃない」となってしまったケースがありました。なんというか、リフォームすることで、“思っていた以上にキレイ”になってしまって。

仰るとおりです。おそらく最初から「こんな大切なものを預けてしまっていいんだろうか」というご不安な気持ちがあったんだと思うんです。それが解消されないまま受け取りに来られて、元の状態とのギャップに思わず感情的になってしまうんでしょう。

まぁ、確かにいろんな人がいますからね。そういえば先日病院に行ったときにも、「先週受診したばかりだから」と保険証を持たずに来た方がいて。でも月が変わるタイミングだったので、病院側としてはどうしても必要だったんです。ただ、それを受付の方が説明しても頑として聞き入れなくて。

そうそう。そういうのって、いくら説明しても平行線なんですよ。患者さんの方がなかなかの剣幕だったので、周りにいる私たちも辟易してしまって。それくらいのケースは望月さん、今まで一度もなかったんですか?

ああ、そこまでとは言いませんが、すごく記憶に残っているお客様はいらっしゃいます。指輪をリフォームさせていただいたんですが、その半年後に「もうこんなにボロボロになってしまった」と再来店されて。実際、本当に傷だらけで、石も取れている状態でした。

ええ。実際リフォームしたものが半年でダメになってしまうなんてことは今までなくて。でもお客様としては「リフォームする時のデザインに問題があったんだろう」と。「自分がこれを作った側だったら、半年でダメになったなら弁償するけどね」というようなことを言われてしまって。

どう考えても、「普通に使っていたらこんな風にはならない」という状態でしたから、「弁償はできません」とお伝えさせていただきました。もちろん私どもがお作りした部分が原因だとわかったら、いくらでもお直しさせていただくんですけど。

そうですねぇ。でも先ほども言ったように、基本的にはいいお客様ばかりなんです。だからお客様に対する悩みは全くないといってもいいくらいで。それよりもお店が増えるにしたがって、組織運営の難しさを痛感する日々です。

ああ、だからこそ今は会社を大きくするのではなく、「いずれ自分でお店をやりたい」という人とパートナーとしてやっていきたいということなんですね。
対談している二人
望月 信吾(もちづき しんご)
ジュエリー工房リファイン 代表
25歳で証券会社を退社後、父親の経営する宝石の卸会社に入るが3年後に倒産。その後独立するもすぐに700万円の不渡り手形を受け路頭に迷う。一念発起して2009年に大塚にジュエリー工房リファインをオープンして現在3店舗を運営。<お客様の「大切価値」を尊重し、地元に密着したプロのサービスを提供したい>がモットー。この素晴らしい仕事に共感してくれる人とつながり仕事の輪を広げていきたいと現在パートナー募集中。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。