庭師でもない。外構屋でもない。京都の老舗での修業を経て、現在は「家に着せる衣服の仕立屋さん(ガーメントデザイナー)」として活動する中島さん。そんな中島さんに「造園とガーメントの違い」「劣化する庭と成長する庭」「庭づくりにおすすめの石材・花・木」「そもそもなぜ庭が必要なのか」といった幅広い話をお聞きしていきます。
第42回 「リフォーム+リガーデン」で価値を増す空き家


山中と同じようにはいきませんが、住宅街の中でもいろいろと工夫はできますよ。たとえば、まず建物が見えすぎないよう木を配置して、逆に家の中からは電柱などが見えないようにする。これだけで、かなり素敵な庭になると思いますね。

でも現状として、空き家をリフォームして売る時って、「一応生活できます」というレベルのリフォームしかしないらしいんです。そこから先は住む人が自由に手を加えてください、という感じで。でも、借景を取り入れた庭を付けた上で販売すれば、もっと高い値段で売れると思うんですよ。

ああ、それはすごく面白そうですね! ぜひやってみたいです。ちなみに昔のお庭ってどうしても「見て楽しむ」ことがメインで、ちょっと使い勝手が悪いんですよ。そこを改善しつつ景色も楽しめるようにできたら、すごくいい空間を作れると思うんですよね。

ははぁ、なるほど。そもそも日本って、家を使い捨てのように扱うイメージがあると思うんです。一回何十年か住んだら終わり、みたいな。だけどヨーロッパのように、何世代も住み続けてどんどん価値が上がっていくような家が増えたらいいなと。

なるほどなぁ。中島さんに実際にお庭を作ってもらうと、その価値がわかるんですね。まさに空き家に付加価値を付けているということですよね。「中島秀章が庭を作った家」というのがブランド化するのも遠いことじゃないですね。
対談している二人
中島 秀章(なかしま ひであき)
direct nagomi 株式会社 代表取締役
高校卒業後、庭師を目指し庭の歴史の深い京都(株)植芳造園に入社(1996年)。3年後茨城支店へ転勤。2002・2003年、「茨城社長TVチャンピオン」にガーデニング王2連覇のアシスタントとして出場。2003年会社下請けとして独立。2011年に岐阜に戻り2022年direct nagomi(株)設立。現在に至る。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。