庭師でもない。外構屋でもない。京都の老舗での修業を経て、現在は「家に着せる衣服の仕立屋さん(ガーメントデザイナー)」として活動する中島さん。そんな中島さんに「造園とガーメントの違い」「劣化する庭と成長する庭」「庭づくりにおすすめの石材・花・木」「そもそもなぜ庭が必要なのか」といった幅広い話をお聞きしていきます。
第99回 便利さも景観も叶える、駐車場リフォーム

以前のお話では、外構のリフォーム案件も多いと仰ってましたよね。「家族が増えたから車をもう一台置けるようにしたい」とか。

ああ、「一家に一台」から「一人に一台」になったわけですね。ともあれ、単純に駐車場を増やすだけなら外構の専門業者さんでもできますよね。あえて中島さんに頼むということは、ガーメントデザイナーとしての視点を期待されているわけですか。

もちろんケースバイケースですが、手入れが行き届かなくなった木や、魅力を活かしきれていない木を抜いて調整することが多いですね。あとは逆に窓から見える位置に木を1本植えて、車が目立ちすぎないようにすることもあります。

なるほどなぁ。そういえば私の実家の駐車場がすごく不自然な作りになっていたのを思い出しました(笑)。すごく停めにくいし見た目も悪くて。裏口を作ればあれこれ解決するんですけど、祖父母は「玄関は1つにしたい」と聞かなくて。

なるほど(笑)。もっとも、「安全面から出口は1ヶ所にしておいた方がいい」という考え方もあったようですよ。例えば火事になった時に子どもがどっちから逃げるかわからなかったら、助けられなくなるかもしれないとか。
対談している二人
中島 秀章(なかしま ひであき)
direct nagomi 株式会社 代表取締役
高校卒業後、庭師を目指し庭の歴史の深い京都(株)植芳造園に入社(1996年)。3年後茨城支店へ転勤。2002・2003年、「茨城社長TVチャンピオン」にガーデニング王2連覇のアシスタントとして出場。2003年会社下請けとして独立。2011年に岐阜に戻り2022年direct nagomi(株)設立。現在に至る。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。