第117回 通い続けたいと思える飲食店の特徴

この対談について

「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。

第117回 通い続けたいと思える飲食店の特徴

安田

ちょっと前に、中辻さんオススメのお寿司屋さんに連れてっていただきましたね。ありがとうございました。


中辻

そうでしたね。お口に合いましたか?

安田

ええ、もちろん。すごく美味しくて、楽しい時間を過ごせました。それにしても中辻さんっていろいろな飲食店をご存知のようですが、長く通い続けたいお店ってどんなところですか?


中辻

そうだなぁ…もちろん美味しいのは大前提として、行くと幸せな気持ちになれるお店には長く通っちゃいますね。外食って「特別な時間」を味わえるのが醍醐味だと思うので。

安田

ということは特に「接客」を重視されているんですか?


中辻

そうなのかもしれません。安田さんとご一緒したのは『鮨 一二郎(いちじろう)』さんというお店でしたけど、大将のお人柄がすごく好きで。創作系のお料理にもすごく前向きで、訪れる度に全く違う味も楽しめたりして。そういう向上心も素晴らしいなと。

安田

ああ確かに。一枚板のどっしりとしたカウンターのお寿司屋さんだったので、大将もちょっと気難しい方なのかなと思ったんですが(笑)。すごく気さくに、たくさん笑わせてくださる方でしたね。


中辻

でしょ?(笑) ああいったアットホーム感のある店は大好きです。でもその一方で、気安く声をかけられないようなオーラを放っているお店も好きなんですよね。

安田

大将がちょっとピリピリしている雰囲気も、嫌いじゃないと(笑)。


中辻

そうそう(笑)。別に大将もわざとピリピリさせているわけではないと思うんですけど、気迫に圧倒されてしまうんですよね。そういった空気感とかこだわりとかもすごくリスペクトできます。

安田

なるほどなるほど。確かにわかる気がします。そういう緊張感のあるお店は、むしろお客さんのことをじっくり観察していたりしますしね。


中辻

そうなんですよね! いいお寿司屋さんだと、最初のお通しの時にお客さんが右利きか左利きかをちゃんと把握して、握りを置く時は利き手に合わせているんだとか。

安田

いいですねぇ。まさに日本の誇る「おもてなし」の心というか。


中辻

そうそう。以前外国人の方と一緒になった時に、「利き手に応じて握りの置き方を変えてくれたのが嬉しかった」って感激されてましたよ。

安田

素晴らしい。ちなみに中辻さんはお店選びのときに客層も意識します? いくら味や雰囲気がよくても、自分が好きじゃないような人が多い店には通いたくないじゃないですか。


中辻

うーん…客層というか…これだけはちょっとがっかりする、ということはあります。

安田

へぇ、どんなことなんですか?


中辻

香水がキツい人ですね。私も香水は好きなんですけど、ご飯を食べに行くときはつけないようにしているんですよ。せっかくお料理を楽しもうと入ったお店で、プンプンに香水のニオイが漂ってくると嫌だなぁと思っちゃいます。

安田

あ〜、それは嫌ですねぇ。でもそういうことって、敷居の高いお店じゃないとわりとよくありますよね。


中辻

そうですね…。あ、でもこの前、ある高級店で店員さんが香水をつけていたんですよ! お料理のお味はすごく美味しかったので、もったいないなぁと。

安田

あらら。そういう時って、中辻さんはどうするんですか?


中辻

お会計の時に、責任者の方にこっそりお伝えしました(笑)。もったいないと思いますよ〜って。

安田

やっぱりそうでしたか(笑)。ちなみにいわゆる「コスパ」も意識しています?


中辻

安田さんならわかっていただけると思いますけど、私は外食の時に価格はあまり意識しないです。…こんなこと言ったら感じ悪く思われちゃうかもしれませんけど(笑)。

安田

いやいや、そんなことはないですよ(笑)。私もせっかく外食するんだったら、価格なんて気にせずに食べたいものを食べたいタイプですから。


中辻

ですよね(笑)。私も外食するのは特別感や幸福感を得たいからなので。だからお金がない時には、安さを重視したお店に行くんじゃなくて、外食自体を控えるようにしています(笑)。と言っても、私はお酒も飲まないしブランド品を買い漁ることもないので、ご飯だけには結構お金をかけているかもしれないですね。

安田

いいですね〜! 素晴らしいですよ。


中辻

ありがとうございます(笑)。やっぱりいいお店って、大将や店員さんの振る舞いやちょっとした心遣いで、こちら側もすごく幸せな気分にしてもらえるじゃないですか。そういう押し付けがましくない「親切心」や「思いやり」は、自分もぜひ身につけたいと思いますね。

 


対談している二人

中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役

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1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。

安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 

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