「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。
第66回 新聞折込チラシのメリット・デメリット
今日は新聞の折込チラシについて教えていただきたくて。というのも、家庭のポストに届くという点では、ポスティングと新聞折込って似ているわけじゃないですか。その違いというか、棲み分けはどうなっているのかなと。
一番大きな違いは、新聞折込は「購読をしているご家庭」にしか届かないという点ですね。いま新聞を購読されているのは50代以降の方がほとんどなので、そういう年齢層がターゲットの商品……たとえば葬儀会社さんなんかなら効果的だと思います。
そうか、若い世代は新聞なんて取ってませんもんね。ちなみにポスティングだと、配布エリアはかなり慎重に検討すると仰っていましたけど、新聞折込も同じなんですか?
新聞折込は細かいエリアまで指定できないんですよ。「この町は入れたいけど、ここは外して」ということができないのもポスティングとの大きな違いですね。
なるほどなるほど。ところで中辻さんの会社では新聞折込もやっているんですか?
はい、もちろん。
『日本ポスティングセンター』なのに、ポスティング以外もやってるんですね(笑)。
それ、よく言われます(笑)。とはいえ私は基本的に、「お客様に一番利益があると思うもの」をオススメしたいんですよ。だからポスティング、折込、Web、なんでもやります。
ということは、ポスティングの依頼をしたお客さんに「ポスティングは止めた方がいいですよ」なんて言うこともあるんですか。
ありますあります。「そのターゲットだったら折込の方がいいですよ」とか「もっと費用対効果上げるためにはLPにしておきましょう」とか、結構言ってますね。
なるほど〜。案件やターゲットに合わせてベストな方法を提案してくれるわけですね。
ええ。そういえばこの前、学習塾のチラシを新聞折込で出したいって依頼があったんです。ポスティングの4分の1くらいの費用で済むからって。塾長は40代で、まさにチラシのターゲットになる子育て世代だったので、「先生のお友達やお知り合いで、新聞取っている方おられます?」って聞いたら「いや…いないですね」って(笑)。
笑。新聞を読んでいない層がターゲットの場合、いくら新聞折込をしても効果は望めないと。ふーむ、やっぱり似ているようで結構違うんですね。他にも違いはありますか?
そうだなぁ。あ、チラシのサイズも違いますね。新聞には基本的にB半サイズのチラシを折り込むので。
B半というのは、新聞紙の半分のサイズってことですか?
そうですそうです。たぶん日本で一番多いチラシのサイズはA4だと思うんですが、それをそのまま新聞に挟んでも、他のB半サイズのチラシに埋もれてしまうので、あまりオススメできないんです。
あぁ、なるほど。ということは、中辻さんのところで新聞折込を作る際も、最初からサイズもB半で作るんですか?
はい。B半で作っておけば、それをB4やB3にサイズ変更するのは比較的簡単ですし。だから新聞折込用のチラシを作るときは必ずB半でご提案していますね。
ふーむ、なるほど。とはいえ先ほども出た通り、新聞折込で訴求できる年齢層はかなり限られているわけですよね。例えばスーパーのチラシを新聞に折り込んでも、若者にはまったく届かない。ということは、スーパーもポスティングに切り替えたりしているのかな、なんて思ったんですけど。
いやぁ、どうでしょう。そんなことはないと思いますね。というのもおそらく多くの人の意識の中に「新聞折込といえばスーパーのチラシ」って刷り込まれていると思うんです(笑)。だからそこはもう別格なんじゃないかなと。
確かにそういうイメージありますね(笑)。つまり時代が変わっても、スーパーのチラシだけは新聞折込のままだと(笑)。
そうじゃないかなと思っています(笑)。それにスーパーってかなりターゲット層が広いので、細かいエリア指定ができなくても困らないというか。
ああ、なるほどなるほど。そういう意味でも新聞折込と相性がいいわけだ。
そうそう。スーパーの商圏内であればどの家庭に届いても、誰かしらは来店してくれるはずですから。
なるほどなぁ。新聞折込とポスティング、それぞれにメリット・デメリットがあるということがよくわかりました。もし自分の会社のチラシが折込とポスティングのどちらと相性がいいか知りたい方がいれば、ぜひ中辻さんにご連絡してみてください!
対談している二人
中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役
1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。