
シェアできないんですけど……。すいません、質問です、前回の安田さんのメールマガジンで広告費を使わずに集客することを考えるべきだと書いていました。「ポイントは人にお金をかけること。人を呼ぶのは広告ではなく人だから、人間こそが集客のコアだ」と書いていました。もう少し具体的に教えていただいて良いでしょうか?私は10年以上音楽スクールを運営しております。新聞広告、フリーペーパー、SNS、友達紹介などで集客しているのですが、ここ3年ほど会員数が伸びず困っています。広告は昔ほど効き目がなく、新しい方法で集客しなければと思っていたところでした。お三方のアドバイスいただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。ということです。

広告が効かなくなってきているって言われて久しいんですが、結局「テレビでCMやってるから良い会社なんだ」とか「良い商品なんだ」とかっていうのってあんまなくて、自分が欲しいと思うから買うわけなんで。今だったらSNSと言われてる口コミみたいな。広告ってお金出せばいくらでも出せるじゃないですか。

だから、お金をかけて作った知名度よりは、みんなが「良い」って言ってるほうが良いんじゃないの?っていうのが今の全体的な流れなんですよ。特に自分の知り合いとか信頼できる人が「あそこの商品良いよ」って言ってくれたら、そっちのほうが集客効果があるっていう…。

はい。広告出すのが楽なんで。「良い」って言ってもらうには、良い仕事とか良いサービスとか美味しいものを提供するとかやんないといけないんで。広告はべつに広告に「美味しいです」って書いときゃいいだけなんで。まあ、だから広告の効果がだんだん落ちてきて……

新聞広告、フリーペーパー、SNS、紹介も募って。で、「人間が集客のコアなんで、人をホントに呼ぶのは広告じゃなくて人だから、人にお金をかけよう」と書いたわけなんですけど、それってどういうことなの?っていうことで悩んでらっしゃると。まあ……悩みますかね、普通。すごいわかりやすく書いたつもりだったんですけど。

まあ、どっちもですよね。例えば全然人が採れないって言って困ってる会社あるじゃないですか、求人広告出しても出しても採れないって言って、何やってるかっていうと、さらに求人広告にお金かけて求人広告会社に「なんとかしろ!」って言ったりするんですけど、やっぱり人が来ないのって、そこの仕事が楽しいと思ってなかったりとか、何かしら不満があるからじゃないですか。だから、今働いてる人が「なんて楽しい職場なんだろう」って思うところにお金かけたほうが広告費かけるより良いんじゃないの?っていうのが僕の提案でして。

やっぱり1つ目は、お客さんがそこの音楽スクールに来て「すごく楽しい」とか「すごく勉強になる」とか「自分の仲良い人にぜひ教えたい」とかっていうふうに思ってるかどうかっていうのがまず1個ですよね。思ってないんだったら思ってもらうための努力をして、そこに時間とかお金とかかけるべきだろうなっていうのがまず1個。で、もう1個は、本当にすごく良い、素晴らしいと思ってるスクールなんだけど、何をもって素晴らしいって伝えたらいいかっていうのが、普通の人って「良いよ」「良いよ」って言うんですけど、何が良いのか聞いてるほうはわかんなかったりするんですよね。

だけど、基本的に伝え方だけを変えても、もとになるもんがないとどうしようもないんで。だから、お金かけずに人を採れたほうが良いし、広告費もかけずにお客さん来たほうが良いじゃないですか、そのためには今いる社員とか今いるお客さんをどこまで満足させるのかっていうことに尽きるわけですよね。まずはそこですよね。それが僕の言うところの「人にお金をかける」っていうことなんですけど。

だから、評判がね、例えば「すごい自社で働いてる人がハッピーなのに人が来ない」だったらば「なんで来ないのかな?」って考えるべきじゃないですか。で、今いるお客さんがすごく喜んでくれてんのにお客さんが増えないんだったら「なんで増えないのかな?」って考えるべきで、そこはまさにコミュニケーションとか、すごく良いお店とか素晴らしい職場があっても、あるっていうことがわかんなかったら行きようがないんで、そこはコミュニケーションの問題なんですよね。そもそも今いる人がその仕事楽しんでんのかとか、今いるお客さんがホント人に紹介したくてたまらないぐらい満足してんのかどうかっていう、まずはそこかなって思いますけど。
*本ぺージは、2018年7月18日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから
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