第85回 「忖度なしのダメ出し」とは、一体どういうこと?

この対談について

「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。

第85回 「忖度なしのダメ出し」とは、一体どういうこと?

安田

中辻さんとの対談、非常に好評でして。知り合いから「中辻さんってすごい人ですね」「紹介してください」なんて言われることも多いんですよ。


中辻

そうなんですか。それは嬉しいです!

安田

中でも皆さん、「中辻さんの仕事のスタンス」にすごく興味を持たれているんですよ。今日はそこを深掘りさせていただこうかなと。


中辻

仕事のスタンスって「忖度なくダメ出ししますよ」っていうことですか?(笑)

安田

そうそう(笑)。「そんなにズバズバ言っちゃって、本当に仕事は成り立ってるんですかね?」って聞かれます(笑)。…でもぶっちゃけた話、どうなんです? 本当はお客さんにダメ出しなんてしてないんじゃないですか?


中辻

いやいや、やってますよ(笑)。それが私のポリシーなので。

安田

なるほど(笑)。でも真面目な話、デメリットも大きいと思うんですよ。内容によっては怒らせちゃったり仕事をキャンセルされたりするかもしれないし。その辺りはどうバランスを取っているんでしょうか。


中辻

そうですねぇ。でも私がダメ出しをするのは、明確に「お客様のため」なんです。お客様側もそれをわかってくださっているので、あまり問題だとは思っていなくて。

安田

ほう、そうなんですか。随分と理解の深いお客様なんですね。


中辻

うーん、というのも、そもそもウチの会社にご連絡してくださる方って、だいたい既に失敗されていることが多いんですよ。「他の会社でポスティングをしたけど全然効果がなかった。だから相談に乗って欲しい」みたいなケースが多くて。

安田

ははぁ、なるほど。だからこそお客さんも、中辻さんからの「本音のアドバイス」を求めていると。


中辻

仰るとおりです。だから私も「ここが問題です」「ここが理由で効果が出なかったんじゃないですかね」と包み隠さずお伝えするようにしています。

安田

なるほどなぁ。ちなみにそういう時って、「使っていた業者さんが良くなかったんですよ」みたいなことも言うんですか?


中辻

いえ、基本的にはチラシのデザインや、打ち出している内容について指摘させていただいています。他の業者さんについて、不確かなことをいうわけにはいかないので。

安田

なるほどなるほど。でもお客さんとしては、耳が痛いかもしれませんね。業者のせいじゃなく、チラシ自体に問題があるんだと言われたら。


中辻

そうですねぇ。でも実際、「お客様の作りたいチラシ」を作ってしまっていることがすごく多いんです。お店が言いたいこととお客さんが知りたいことは違うのに…。ですからウチではあくまで「反響が取れるチラシ」を作りますよ、としっかりお伝えしていますね。

安田

ははぁ、なるほど。耳の痛いダメ出しも、「反響を出すため」にやっているんだと。


中辻

仰るとおりです。だから、時々提案したチラシに対して細かく修正指示を出してくるお客様もいらっしゃるんですけど、それを全部聞いたりはしません。1から10までお客様の言う通りに作るのなら、別に『日本ポスティングセンター』じゃなくてもいいわけで。

安田

確かに確かに。言われたとおりに安く作成してくれる会社はたくさんあるんだから、そっちに頼んだほうがいいですよね。


中辻

そうそう(笑)。私たちの目的はあくまで「反響を出すこと」なので、そこを理解していただけない企業様とは一緒にお仕事できないですね。

安田

なるほどなぁ。個人的にはそうやってターゲットを絞ることには大賛成なんですが、実際そうすることで離れてしまうお客さんもいると思うんですよ。ところがマメノキカンパニーさんとしての売上は毎年順調に伸びている。それはどうしてなんですか?


中辻

うーん、そうですねぇ…。正直、そんなに難しくは考えていなくて(笑)。だって、もし自分が「なんでチラシで効果がでないんだろう?」と悩んでいたとして、その原因を的確に指摘してくれる人が現れたらどうでしょう? それって単純に嬉しいですし、指摘してくれた人の「誠意」を感じられませんか?

安田

うんうん、確かに。実際「自分たちの広告がどういう風に見られているか」って、自分たちではなかなか気づけませんもんね。


中辻

そうなんですよ。売上が上がっているのは、そういう価値をクライアントさんが感じてくださっているからだと思います。だから今後も今のスタンスを変えず、頑張っていきたいと思いますね。

安田

なるほどなぁ。ちなみにそういった「忖度なしのダメ出し」は最初からやっていたんですか?


中辻

いえ、やっぱり最初はそこまで自信満々には言えなかったですね。6〜7年くらいでようやくチラシ・広告の知識も増えてきて、それでやっと言えるようになったと言うか。

安田

ははぁ…ダメ出しするにも、知識やスキルは必要だということですね。それもないのに偉そうに語っちゃいかんぞ、と(笑)。


中辻

そうそう(笑)。というか私も別に偉そうに言ってるわけじゃないですよ(笑)。正直に、丁寧に、ハッキリ言っているだけです。逆に言えば、「このデザイン、ちょっと微妙やけど、指摘しにくいからこのまま配っちゃえ〜」というようなズルいことはしませんよ、という。

安田

なるほどなるほど。ということで、中辻さんから「忖度ないダメ出し」を受けて、チラシの反響をアップさせたいとお考えの方は、ぜひこちらまでご連絡されてみてください。

 


対談している二人

中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役

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1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。

安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 

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