第45回 「レベルゼロ」が早々に重版になった理由

この対談について

「オモシロイを追求するブランディング会社」トゥモローゲート株式会社代表の西崎康平と、株式会社ワイキューブの代表として一世を風靡し、現在は株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表および境目研究家として活動する安田佳生の連載対談。個性派の2人が「めちゃくちゃに見える戦略の裏側」を語ります。

第45回 「レベルゼロ」が早々に重版になった理由

安田

西崎さんの著作『レベルゼロ 自分を超え続ける「仕事の教科書」』が早くも重版されたと聞いたんですけど、どれくらい売れているんですか?


西崎

ありがとうございます。いま13500部くらいですかね。

安田

ははぁ、この出版不況の時代にいきなり1万部超えというのはすごいですね。


西崎

いやもう、SNSやクラウドファンディングのおかげですね。

安田

ああ、確かにその影響はすごく大きいでしょうね。クラウドファンディングには私も参加させていただきましたが、そもそも「学校に本を寄贈する」っていう試みがすごくいいですもんね。寄贈でいうといまどれくらい?


西崎

800校くらいにお送りさせていただきましたね。冊数で言うと1600冊くらいかな。

安田

へぇ~、じゃあ800校の生徒さんが西崎さんの本を読んでくれるわけだ。すごいなぁ。ちなみにまだ途中なんですか?


西崎

ええ。3000冊は寄贈する、という約束でご支援いただいたので、まだまだ途中です。

安田

なるほどなぁ。あらためて、良い試みだと思います。もっとも視点を変えれば「3000冊はさばけることが最初から決まっている」わけで、出版社はさぞ嬉しいだろうなと(笑)。


西崎

確かにそうかもしれません(笑)。でも、そもそも出版社さんの協力がなければ実現しなかったプロジェクトなので、感謝しっぱなしで。

安田

謙虚ですねぇ(笑)。まぁそれはそれとして、残りの1万数千冊は寄贈以外で売れているってことですもんね。


西崎

ええ。ありがたい限りです。もっとも、3万部売るっていう目標でスタートしているので、まだまだ道半ばなんですけど。

安田

へぇ~、そうなんですね。3万という数値には何か理由が?


西崎

出版社さんと話をしている中で、「1万部売れればペイできるので、まずはそこをクリアしましょう」と。「2万部売れたらプロジェクトとしても成功、3万部行ったらもう十分」みたいな。「それなら3万部目指しましょう」ということで、目標にしまして。

安田

ふ〜む、重ね重ね、この時代に3万部ってのはなかなかの数値ですよ。昔は数十万部売れるビジネス書がゴロゴロしてましたけど、今じゃ滅多に見ませんし。


西崎

そうですねぇ。なので今後もいろいろとイベントをやったりしながら、頑張ってPRしていこうと思ってます。今も紀伊国屋さんとちょっと企画を進めていて。

安田

大阪の梅田にある大きな書店ですよね。そこで何かやるんですか?


西崎

実は既に1回イベントをやらせてもらったんです。その時も百数十人の方が集まってくれて、そこだけで300冊売れました。

安田

へえ! すごいですね。じゃあそのイベントをあと50回くらいやれば、3万部もサクッと達成できちゃうんじゃないですか(笑)。


西崎

いやいや(笑)。毎回そんなに集まってくれませんから。でも、イベント来場者向けのキャンペーンはやっていこうかなと。「このイベントで購入いただくとウチのオフィスでランチ食べれます」とか。

安田

ははぁ、なるほど。それは魅力的ですね。ちなみにyoutubeとかでは宣伝しないんですか?


西崎

ああ、もちろんしていますよ。概要欄にリンクを張ったり、動画の最後の方でPRしたり。ライブ配信なんかでも取り上げていますしね。

安田

なるほどなるほど。まぁ西崎さんですから、いろいろな工夫をして必ず3万部は達成するんでしょうね。ちなみに普段は割と読書家なんですか?


西崎

それが全然。今までは一切読まないタイプで、最近読み始めたって感じなんですよ。

安田

へぇ、そうなんですか。ちなみに紙派ですか、電子派ですか。


西崎

どっちも読みますね。自分で購入するなら電子書籍が多いんですが、それこそ寄贈いただくときは書籍でお送りいただくことが多いので。

安田

ああ、そういうことですね。「これ読んでください」って送られてくると。


西崎

そうそう。毎月けっこうな量お送りいただくので。

安田

へぇ。そういうのって、全部読むんです?


西崎

いや~、なかなかすべては難しいですね。もちろんできる限り読もうとはしているんですが、やっぱり知り合いの方の本を優先してしまいますね。

安田

ん? ということは、知り合いじゃない方が送ってくることもある?


西崎

全然あります。たくさん送られてきます(笑)。

安田

なんと。それって要は「あわよくばトゥモローゲートのyoutubeで紹介してよ」って話なんじゃ?


西崎

ん~、いや、どうでしょう(笑)。直接的に言われたことはないです。もしかしたらそういう想いでお送りくださった方もいるかもしれませんけど。

安田

笑。ともあれ、本を書くのって大変ですもんねぇ。苦労して書き上げた本をできるだけたくさん読んでもらいたいって気持ちはよくわかります。私も昔はよく書いてましたから。


西崎

ええ、本当に大変でした(笑)。もうしばらくは書けないかも。

安田

でももし3万部売れたら、絶対「第2弾を書いてくれ」って言われますよ。そしたらどうします?


西崎

うーん(笑)。そのときは、僕のことをちゃんと理解してくれるライターさんにお願いするかもしれません。

安田

ああ、それがいいかもしれませんね。ともあれ、これを読んでいる皆さんにも、ぜひ西崎さんの「レベルゼロ」を読んでもらえればと思います。


西崎

よろしくお願いします!

 

 


対談している二人

西崎康平(にしざき こうへい)
トゥモローゲート株式会社
代表取締役 最高経営責任者

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1982年4月2日生まれ 福岡県出身。2005年 新卒で人材コンサルティング会社に入社し関西圏約500社の採用戦略を携わる。入社2年目25歳で大阪支社長、入社3年目26歳で執行役員に就任。その後2010年にトゥモローゲート株式会社を設立。企業理念を再設計しビジョンに向かう組織づくりをコンサルティングとデザインで提案する企業ブランディングにより、外見だけではなく中身からオモシロイ会社づくりを支援。2024年現在、X(Twitter)フォロワー数11万人・YouTubeチャンネル登録者数19万人とSNSでの発信も積極的に展開している。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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