この記事について
自分の絵を描いてもらう。そう聞くと肖像画しか思い浮かびませんよね。門間由佳は肖像画ではない“私の絵”を描いてくれる人。人はひとりひとり違います。違った長所があり、違った短所があり、違うテーマをもって生きています。でも人は自分のことがよく分かりません。だからせっかくの長所を活かせない。同じ失敗ばかり繰り返してしまう。いつの間にか目的からズレていってしまう。そんな時、私が立ち返る場所。私が私に向き合える時間。それが門間由佳の描く“私の絵”なのです。一体どうやってストーリーを掘り起こすのか。どのようにして絵を紡いでいくのか。そのプロセスをこのコンテンツで紹介していきます。
『剣白龍|より愛や好きが仕事に結びつくために早期退職したOさんの場合』
仕事に好きや愛を結びつけるのは、単なる理想論に思えるかもしれません。しかし、超一流の仕事をするプロフェショナルたちは、仕事に好きや愛を結びつけると、より素晴らしい仕事ができると説いています。
「素晴らしい仕事をするためのたった1つの方法は、自分がしていることを愛することです。もし、愛せるものがまだ見つかっていないなら、探し続けてください。立ち止まらずに」
(スティーブ・ジョブズ)
「この社会で結果を残す優秀なプロと呼ばれる人々は、もれなく「その道で努力を積み重ねることができた人」であって、その正体は「努力できる好きなこと」を見つけられた〝発見の成功者〟なのだ。内面の声をよく聴いて、面白いと思える職能を見つけて飛び込み、その中で働きながら世界を拡げていく、そして更に夢中になれる要素を見つけ出していく。」
(森岡 毅『苦しかったときの話をしようか』より)
自分らしい人生には、好きや愛が仕事に結びつくことが欠かせないというのです。
とはいえ、最初から好きな仕事や仕事に無限の愛を込められる人は稀です。環境的制限、時代の制約、金銭的不足などから、生きていくために目の前の仕事に取り組むのが普通です。また、そもそも自分が好きなものや愛せるものが何かわからない場合もあります。仮に、わかったとしても家族や職場のため、定年まで勤めた後に好きな仕事に取り組む人もいます。
仕事をしながら、少しずつ自分が好きなものを見つけ、好きを仕事に結びつけていく人は少なくないのでは?と感じます。私が20年ほど試行錯誤して今の仕事を創りあげた話をすると、興味を持つ人が多いからです。
そもそも世界から控えめな民族だと言われる日本人。好きなものや愛するものを、堂々と「これだ!」というのがちょっと恥ずかしい国民性かもしれません。また、【いい人】と言われる人ほど、好きなものを我慢して人に合わせていたり、合わせないと後ろめたさを感じたりします。たとえ社長でも、いや、社長のように上に立って導く人ほど、自分に厳しく制限をかけている場合我慢があります。
でも、もしも【好きな仕事、愛を込める仕事をしたい】と思うなら、「好きなもの、愛するものを身の回りにおいていい」と自分にいうのが第一歩になります。好きなものを身近に置くことで、好きな仕事へのアンテナが立ちやすくなるからです。
だから、今までの仕事を辞めてより自分らしい人生にシフトする準備期間に、「【好きなもの】や【愛するもの】をオーダーメイド絵画に込めてほしい」と依頼するのは、珍しくありません。
龍の絵を依頼したOさんもそうでした。
彼は元学校の先生。教師の仕事にやりがいを感じていました。実際、生徒や父兄に慕われ、学校を卒業した生徒まで自宅に遊びにきたり、彼らの父兄も悩みを抱えて訪れました。そうやって過ごすうちに、Oさんは、学校という枠組みの中では、生徒一人一人の個性を尊重するのに限界があるのが段々と気になってきました。Oさん自身、若い頃音楽に傾倒した芸術家気質でマイペース。一風変わったところが生徒たちに人気がありました。自分の個性を活かしながら、子供や父兄にかかわるには、教員を退職して自由な立場になったほうがいい。それに、そのほうが、自分らしい人生だ、と、早期退職することに決めたのです。
「龍は子供の頃から身近に感じる存在です」とOさんは愛おしそうに言いました。ニコニコと笑って「今も家に一緒に住んでいるんですよ」
芸術家気質の人は、目に見えないところから何かを生み出すのが得意です。架空の動物である龍は、猫や犬のように目でみれません。想像力を働かせて創り出す動物ですから「これからの人生の相棒としての龍」というのは、Oさんの好きな仕事を引き寄せてくれる最強の相棒です。
龍は昔から様々な力を持つと言われてきたので、味方になったり、助けてくれたり、導いてくれたりする、新しい仕事を創り上げていくため、旗印のような役割も果たします。
普通に考えたら、オーダー絵画で龍の絵を描いてもらうのは贅沢だなと思います。でも、今のタイミングでじっくりとセッションをしてもらって、
「今までどんなことが嬉しかったのか」
「何を大切に生きてきたのか」
「これから何をしたいのか」
など、内面の声を聴くための質問、内省や内観を促す流れを体感して、自分が好きなもの、愛するものを再確認する。それを踏まえて【自分の龍】を描いてもらうのは、贅沢ではなく、本当に必要なことだと思います。
著者の自己紹介
ビジョンクリエイター/画家の門間由佳です。
私にはたまたま経営者のお客さんが多くいらっしゃいます。大好きな絵を仕事にしようと思ったら、自然にそうなりました。
今、画廊を通さないで直接お客様と出会い、つながるスタイルで【深層ビジョナリープログラム】というオーダー絵画を届けています。
そして絵を見続けたお客様から「収益が増えた」「支店を出せた」「事業の多角化に成功した」「夫婦仲が良くなった」「ずっと伝えられなかった気持ちを家族に伝えられた」「存在意義を噛み締められた」など声をいただいています。
人はテーマを意識することで強みをより生かせるようになります。でも多くの人は自分のテーマに気がついていません。ふと気づいても、すぐに忘れてしまいます。
人生
の節目には様々なテーマが訪れます。
経営に迷った時、ネガティブになりそうな時、新たなステージに向かう時などは、自分のテーマを意識することが大切です。
また、社会人として旅立つ我が子や、やがて大人になって壁にぶつかる孫に、想いと愛情を伝えると、その後の人生の指針となるでしょう。引退した父や母の今までを振り返ることは、ファミリーヒストリーの貴重な機会となります。そして、最も身近な夫や妻へずっと伝えられなかった感謝を伝えることは、絆を強めます。そしてまた、亡くなった親兄弟を、残された家族や友人と偲び語らうことでみなの気持ちが再生されます。
こういった人生の起点となる重要なテーマほど、大切に心の中にしまいこまれてカタチにしづらいものです。
でも、絵にしてあげることで立ち返る場所を手に入れることができます。