
人のために使うことはべつになんでも買ってしまうんですけど、自分のために高額なものを買うのにすごく躊躇してたんですが、なんか、ほら、こないだ安田さんとか栃尾さんと話したときに、今世・来世の話が出たじゃないですか。

……で、都知事さんは「ランキングの根拠がよくわかんないから、そんなもん気にしない」みたいな感じなんですけど、たとえばですよ、栃木は最下位だったのが僕はちょっと不思議でして。結構有名なとこいっぱいあるんですよ。

むかし有名なコピーライターさんが書いた本で、ブランディングの失敗事例が載ってたんですけど、「アイラブ」の失敗事例っていうのが載ってまして、むかし「アイラブニューヨーク」っていうのが流行ったんですね。

普通、ちょっと考えると「なんで失敗するんだろうか」っていうのがよくわかんないんですけど、でも、冷静に考えると、「日本の東半分だけ好きな人いないだろう、こんなことあり得ないだろう」ということなんです。

それと同じ理屈で、栃木という、「この川を渡ったら栃木」とか「この道路を挟んだここが栃木県」みたいな、道挟んでいきなり人気になるわけがないわけですから、やっぱり栃木のなかになにかがあるから好きになるわけですよね。栃木のなかの、たとえばそこに住んでる人の情緒みたいなものだったりとか。だから、餃子が人気とか日光が人気っていうのは間違ってなくて、それは、つまり栃木が人気あるってことなんですよ。

そうなんですよ。特にいまの時代の流れからすると、「チェーン店のなんとか美容室のファン」みたいな人ってだんだん減ってきてて、それよりは「このお店の○○さんに切ってほしい」みたいのがあるわけですよね。

で、たまたまその人がそのお店にいるから、そこに行こうっていうね。会社も同じなんですよね。「この会社のファン」みたいなのをみんなつくりたがるんですけど、本当は社員ひとりひとりにファンがいて、その人に発注してくれたら結果的にうちの会社の売上になる、っていうのが美しいわけなんですよね。

そういうときって、「宇都宮に餃子食べに行こう」とか「じゃあ、横に大谷資料館あるから見にいこうよ」とかってなっていくわけで、まず「栃木県」というものを決めて、「じゃあ栃木県になにがあるんだろうか」みたいなところから「あ、日光があった」みたいなことって、あんまないと思うんですよね。

そうすると、県ごとのブランディングはナンセンスってことで、そしたら私が群馬っていったときに「ああ、ぐんまちゃんね」って思うようなのは、観光地みたいな意味だと、あんまり意味がないってことですよね。ぐんまちゃんを推したとしても。
*本ぺージは、2021年11月24日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから
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