こんにちは。安田佳生のゲリラマーケティング。ナビゲーターの栃尾江美です。
今世が終わることを意識し始めたら、いまあるお金を人のためじゃなく自分のために使うことに躊躇しなくなってきました今日このごろ。金子亜佑美です!
安田佳生です。なかなか長い自己紹介でした。
長かったです。
面白いね。自分のために使うんだ。
自分のために使う。
今までは人のために使おうとしてたわけですね。
人のために使うことはべつになんでも買ってしまうんですけど、自分のために高額なものを買うのにすごく躊躇してたんですが、なんか、ほら、こないだ安田さんとか栃尾さんと話したときに、今世・来世の話が出たじゃないですか。
うん。
はい。
そこぐらいから意識し始めました。
ふーん。
まあね、お金っていうのは、ほんとに「何月何日に死ぬ」って決まってれば、みんな使えるんでしょうけどね。
うん。
計画立てていけるのに。
ね。いつ死ぬかわかんないと、なんか不安になるんでしょうね、お金持ってないと。
うん。むずかしいですね。
はい。
ということで今日は、たまたまヤフーニュースで見た「都道府県魅力度ランキングを都知事はそれほど気にしていない」という話が載ってまして。
ふーん。
イバラギがずっと最下位だったのが……イバラ“キ”でしたっけ?
イバラ“キ”ですね。
キ?
はい。
それが、栃木が最下位になったとかで。
北関東人気ない(笑)
だけど、よーく調べ直したら、やっぱり茨城がいちばん下だった、みたいな。
(笑)
(笑)。そうなんですね。群馬入らなくてよかったです。私、群馬出身なんで。
あ、そうなんですか。
はい。北関東仲間です。
言われてみたら、なんか、ぐんまちゃんな感じですよね。
ぐんまちゃんな感じですか?ぐんまちゃん結構かわいいと思ってます。
ぐんまちゃん、かわいいですよね。
うん。
……で、都知事さんは「ランキングの根拠がよくわかんないから、そんなもん気にしない」みたいな感じなんですけど、たとえばですよ、栃木は最下位だったのが僕はちょっと不思議でして。結構有名なとこいっぱいあるんですよ。
はい。
日光とかね。
あ~。
宇都宮餃子とかね。
はい。
鬼怒川温泉とかもあり、那須高原とかもあるわけですよ。
おー。
はい。
で、そこらへんを聞いたんですけどね、なんでだろうかと。そしたら、「日光とか宇都宮とかは個別には人気があるけれども、栃木として認識されてない」と。
なるほど。
「栃木」よりも「日光」「宇都宮」「餃子」のほうが認知度が高いってことですね。
うんうん。
なるほど。
それ聞いて、「都道府県ランキングのなんと意味のないことよ」と思ったわけです。
ふーん、なるほど。
あ~、そう言われると。
ちなみに1位は北海道らしいんですけど。
はいはい。
ああ、いい。北海道行きたい。
北海道、沖縄、京都っていうのは人気あるらしいんですけど、なんていうんでしょう、ビジネス的に考えたらですよ、「そもそも栃木とはなんぞや」ってことになるわけですよ。
ビジネス的に?
ビジネス的に考えると。北海道とか沖縄っていうのは、まだわかるんですよね。島なんで、まず「その島に来てもらおう、他の島から」っていうんだったらわかるんですけど。
あ~、なるほど。
うんうん。
栃木って、栃木県がどんな形なのか私は正確には知らないんですが、まあ、なんらかの理由があって誰かが勝手に線引いたわけですよ。
はい。
むかし有名なコピーライターさんが書いた本で、ブランディングの失敗事例が載ってたんですけど、「アイラブ」の失敗事例っていうのが載ってまして、むかし「アイラブニューヨーク」っていうのが流行ったんですね。
あ~。
あ~。
「I(ハート)NY」って書いてあって、それをまねしてJR東日本さんが「I(ハート)東日本」っていうのをつくって大失敗したらしくて。
(笑)
普通、ちょっと考えると「なんで失敗するんだろうか」っていうのがよくわかんないんですけど、でも、冷静に考えると、「日本の東半分だけ好きな人いないだろう、こんなことあり得ないだろう」ということなんです。
なるほど。
だから、広告のプロから見ると、そんなものが流行るわけがないということなんです。
うんうんうん。
それと同じ理屈で、栃木という、「この川を渡ったら栃木」とか「この道路を挟んだここが栃木県」みたいな、道挟んでいきなり人気になるわけがないわけですから、やっぱり栃木のなかになにかがあるから好きになるわけですよね。栃木のなかの、たとえばそこに住んでる人の情緒みたいなものだったりとか。だから、餃子が人気とか日光が人気っていうのは間違ってなくて、それは、つまり栃木が人気あるってことなんですよ。
はい。
うん。そうですね。
ね。だから、それを置いといて、「栃木」という都道府県でくくったときにどうかっていうことで人気ランキングを出すことの無意味さというか。
うんうんうん。
うん。
ビジネスだったら「美容室」とかで人気出すのはむずかしいんで、さらに細分化していって、「なにが他とちがうのか」みたいに細かく分けていくわけですよね、普段は。
うんうん。
それでいくと、栃木の戦略って考えてやってるわけじゃないと思うんですけど、ビジネス的にはすごい秀逸に見えるんですよね、僕には。
へぇ~。
栃木全体としては知られてないんだけど、結局それぞれの観光地にファンがいて、みんな来るわけですよ。
うんうんうん。
なるほど。
これほどすばらしいことはないというか。
ああ、「○○県に行こう」とかってべつに思わないですもんね、旅行のときに。
そうなんですよ。特にいまの時代の流れからすると、「チェーン店のなんとか美容室のファン」みたいな人ってだんだん減ってきてて、それよりは「このお店の○○さんに切ってほしい」みたいのがあるわけですよね。
あるある、うんうん。
だから、ひとりひとりにファンがいることのほうが大事なわけですよ。
なるほど。
なるほどー。
で、たまたまその人がそのお店にいるから、そこに行こうっていうね。会社も同じなんですよね。「この会社のファン」みたいなのをみんなつくりたがるんですけど、本当は社員ひとりひとりにファンがいて、その人に発注してくれたら結果的にうちの会社の売上になる、っていうのが美しいわけなんですよね。
なるほど。
うん。ほんとだ。
それでいくと、都道府県魅力度ランキングっていうものの測り方が、たぶん間違ってるんだと思うんですよ。
ふーん。なるほどね。
もっともっと細かくなると、また順位が変わるって感じですよね、きっと。
なんでしょうね、県を出さずに「好きな人」とか「好きなスポット」とか「好きなおみやげ」とかを集めてって、結果的にどの県が多いかっていうことを出せば、ぜんぜんちがうランキングになると思うんですよ。
うん。たしかに。
うん。ほんとだ。順位こわっ。
たとえばこれって観光客とか呼びたいわけじゃないですか。
はい。
そういうときって、「宇都宮に餃子食べに行こう」とか「じゃあ、横に大谷資料館あるから見にいこうよ」とかってなっていくわけで、まず「栃木県」というものを決めて、「じゃあ栃木県になにがあるんだろうか」みたいなところから「あ、日光があった」みたいなことって、あんまないと思うんですよね。
ないですよね。
うん。
だから、都道府県魅力度ランキングというものを考えてる人は、あんまりビジネスセンスないんじゃないのかなと思って。
あー。
なるほどねー
いまのランキングの測り方にあんまり意味あんのかなって。つまり、県としての知名度とか、県の名前と魅力を一般の人がくっつけられるかどうかっていうところを考えてるわけですよね。
うーん。
そうすると、県ごとのブランディングはナンセンスってことで、そしたら私が群馬っていったときに「ああ、ぐんまちゃんね」って思うようなのは、観光地みたいな意味だと、あんまり意味がないってことですよね。ぐんまちゃんを推したとしても。
うーん、なんか、もうちょっとちがうやり方がある気がしますよね、いまの時代は。
うんうんうん。
1本道を隔てて「こちら側の魅力だけ高める」みたいなのは無理だろうと、そんなのは。
そうですね。
うん、なるほど。
うん。そこを根本的に考え直せば、「地方に人が来ない」って言いますけど、そんなことないと思うんですよね。
うんうんうん。
うーん、なんか、いろんなことに当てはめると面白いなと、ちょっと、いま、気づいて思いました。
はい。じゃあ、その面白さで締めをたまにはやってみますか。
(笑)。お、おっ……えーと、そうですねえ、えー、あ、魅力度ランキングは、あのー、人にも当てはめて考えたら面白かったです!
すばらしい!
はい。
(笑)。ということで、本日は以上です。ありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
*本ぺージは、2021年11月24日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから
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