地元国立大学を卒業後、父から引き継いだのは演歌が流れ日本人形が飾られたケーキ屋。そんなお店をいったいどのようにしてメディア取材の殺到する人気店へと変貌させたのかーー。株式会社モンテドールの代表取締役兼オーナーパティシエ・スギタマサユキさんの半生とお菓子作りにかける情熱を、安田佳生が深掘りします。
第21回 シュトーレンが売れるのは、パン屋? ケーキ屋?

私、シュトーレンが大好きで、クリスマスシーズンには必ず買っているんですが、あれってパンとスイーツのどちらなんですか?

『スギタベーカリー』でも『ハーベストタイム』でも売り場には出してますね。ただ、製造はパン屋の方でしています。

そうなんですね。うちの近くにもシュトーレンを扱っているパン屋さんがあるんですが、パン屋さんで2500円のものを買うって、ちょっと勇気がいるじゃないですか(笑)。ケーキ屋さんだったら「まあ、こんなもんだろうね」と思えるのに(笑)。

まさにそうなんです。だからケーキ屋さんの方が高く売りやすいんじゃないのかなぁ。というか、私の感覚ではケーキ屋さんの方が「本格的なシュトーレン」を作っているイメージがあるんですが、そういうわけでもないんでしょうか?

それはおそらく、ケーキ屋だと「ちょっと強気の値段設定でも売れる」から、いい材料をふんだんに使ったものが売られているんじゃないですかね。ドライフルーツもたくさん入れられるし、アーモンドもこだわりのものを使えたりして。

ぜひやってみてください(笑)。というか私はスギタさんのところのシュトーレンが、今まで食べてきた中で一番だと思っていて。味に妥協がないし、王道ど真ん中、というところが好きなんですよね〜。

「通販もできればいいよね」という話はしているんですが。おかげさまで年々人気商品になっていまして、製造した分はすぐに売れてしまって、ケーキ屋で販売する分も確保するのが難しいくらいでして。通販に回す分まではなかなか…

私、本当にシュトーレンが大好きなので、クリスマスシーズンだけど言わずオールシーズンで販売してもらいたいんですよ(笑)。だから通販も、年4回くらい届く「定期便」のような通販をしていただきたいなと。季節のフルーツを使ったシュトーレン、みたいに。

ユーザー側も毎月シュトーレンが届くのは、だんだん新鮮味がなくなると思うので、3ヶ月に1回程度でお願いします(笑)。通年で購入するとシュトーレンの保存容器もついてくる、ってなったら最高ですよ(笑)。
対談している二人
スギタ マサユキ
株式会社モンテドール 代表取締役
1979年生まれ、広島県広島市出身。幼少期より「家業である洋菓子店を継ぐ!」と豪語していたが、一転して大学に進学することを決意。その後再び継ぐことを決め修行から戻って来るも、先代のケーキ屋を壊して新しくケーキ屋をつくってしまう。株式会社モンテドール代表取締役。現在は広島県広島市にて、洋菓子店「Harvest time 」、パン屋「sugita bakery」の二店舗を展開。オーナーパティシエとして、日々の製造や商品開発に奮闘中。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。