第46回 破天荒な祖父から受け継がれた人生観

この対談について

住宅業界(新築・リフォーム・不動産)の「課題何でも解決屋」として20年以上のキャリアを持つ株式会社ランリグが、その過程で出会った優秀な人材を他社に活用してもらう新サービス『その道のプロ』をスタートしました。2000名以上のスペシャリストと繋がる渡邉社長に、『その道のプロ』の活用方法を伺う対談企画。

第46回 破天荒な祖父から受け継がれた人生観

安田
ワイキューブに入社する時に渡邉さんが言っていた、「人生はネタ作り」っていう言葉がすごく印象的でして。「いいことも悪いことも、人生で起こることはすべてネタ」であると。

渡邉
ああ、そうでしたね。面接でも「実は既に大手で内定をもらっているけど、面白そうなのでワイキューブに入ってあげます」という感じでしたよね。
安田

そうですよ。「3年くらい僕といたらすごいことになって、銅像建てたくなりますよ」と豪語していて。面白いかどうかを基準に人生を歩んできたんだと思っていたんですけど、前回お聞きした子ども時代のお話とはどうも結びつかなくて。


渡邉

小さい頃は引っ込み思案でいじめられっ子でしたからね。

安田
そこからどう変化したら「人生はネタ作り」という境地に辿り着くのか。何か決定的なことがあったんですか?

渡邉
うーん、そう考えると祖父の影響が大きいかもしれないですね。祖父は元々福井で屋根板金の仕事をしていたんですが、借金が膨らみすぎて大阪に夜逃げしてきたんです。女は作るし博打はするしという人で。
安田
へぇ。それだけ聞くと、むしろ反面教師になりそうな気がしますけど。渡邉さんはそんなお祖父さんに憧れていたんですか?

渡邉
いや、それは全然ないです(笑)。大阪に来てからも軽トラで植え込みの上を暴走して、挙句にキャバレーに突っ込んで首根っこ掴まれてる姿も見てますから。
安田
とんでもないお祖父さんですね(笑)。

渡邉
しかもそういう話が数えきれないくらいあるんです。それなのに周りの人からすごく愛されていて、「じいちゃんまたあんなことやってるよ」ってネタにして笑ってくれるような人ばかりで。
安田
へぇ。ハチャメチャなのに不思議と人徳があったんですね。そんなお祖父さんを見ていて、とんでもないことをしていてもネタになるんだと気づいたわけですか。

渡邉
ええ、まさに。あとは父の座右の銘が「人生万事塞翁が馬」なんです。いいことも悪いことも、見方によっては全部良くなる、という。母もわりとそういうタイプだったので、子どもの頃から「失敗したって笑いに変えればOK」という考え方でした。
安田
へぇ。超ポジティブな家庭で育ったんですね。そう言われてみれば確かに、渡邉さんがめちゃくちゃなことをしている様子もよくお見かけしました(笑)。まるでお祖父さんのように。
渡邉

ちょっとやめてください(笑)。若い頃の話でしょ?

安田
まぁそうですけど。でもランリグさんの社長になってからは、ずいぶん落ち着きましたよね。

渡邉
そう言われると嬉しいですけど、でもビジネスではけっこうめちゃくちゃなことをしているかもしれない。採算度外視で次から次へ新しいことを始めたり、社員から止められても興味が湧いたら突っ込んで行くので。
安田

ああ、そうか。お祖父さんのように軽トラで突っ込んだりはしないけど、ビジネスでは突っ込んでいくわけだ(笑)。


渡邉
まぁそうなりますね(笑)。ただ儲かればいいというよりも、すごい! とか面白い! と感じられるようなことをやりたいんです。それがランリグを作った目的とも言えると思います。
安田

ははぁ、なるほど。「面白いことをやるための会社」なんですね。


渡邉
ええ。会社を立ち上げた当初は特にゲームをやっている感覚ですごく興奮したことを覚えています。ドラクエの勇者のように、一つ一つ攻略しながらストーリーを進めていくような。いろんなことを自由にチャレンジできるのが楽しいんですよね。
安田

ほう。だいたい男が起業する理由なんて、「金持ちになりたい」とか「有名になりたい」とかその辺りだと思うんですけど、そのどちらでもないと。今でもそのゲームのように楽しんでいる感覚は変わらないんですか?

渡邉
変わらないですね。「0から1を生み出すこと」がすごく好きで、なかなか一つのところに留まっていられない性分なんです。でもそうやって自由にやっていたら、いつの間にか周りには「1から10にする」のが得意な人が増えてきた気がします。
安田

ああ、なるほど。そうやって集まってくれた人たちが「その道のプロ」のプロ人材の方々でもあるわけですね。

渡邉
そうですね。仰るとおりです。
安田

「人生はネタ作り」だと、いろんなことにチャレンジしているうちに、縁が広がって新しい事業が始まったと。面白いですね。

 


対談している二人

渡邉 昇一(わたなべ しょういち)
株式会社ランリグ 代表取締役

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1975年、大阪市に生まれる。大学卒業後、採用コンサルティング会社ワイキューブに入社。同社の営業、マーケティングのマネージャー、社長室長及び、福岡などの支店立上げを担当し、同社の売上40億達成に貢献した。29歳の年に株式会社ラン・リグを設立し、今期20期目。述べ900社以上の住宅会社のマーケティング、人材コンサルティング支援と並行し、500店舗以上が加盟するボランタリーチェーン「センリョク」など、VC、FC構築にも多数携わる。また、自身が司会を務め、住宅業界の経営者をゲストに招き送る自社のラジオ番組は、6年間で、延べ300回以上の配信を経て、毎月2万人以上の業界関係者が視聴する番組に成長した。今年5月には、2000人以上のプロ人材とのネットワークを生かした~社長の右腕派遣サービス~【その道のプロ】を本格リリース。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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