住宅業界(新築・リフォーム・不動産)の「課題何でも解決屋」として20年以上のキャリアを持つ株式会社ランリグが、その過程で出会った優秀な人材を他社に活用してもらう新サービス『その道のプロ』をスタートしました。2000名以上のスペシャリストと繋がる渡邉社長に、『その道のプロ』の活用方法を伺う対談企画。
第63回 業務委託の「本当の価値」とは?
正規雇用って「9時から5時とか6時までの時間で、言った通りの仕事をしてもらってお金を払う」という、いわば時間を買っている制度じゃないですか。そういう状況では、自分で研修を受けたり勉強したりして仕事に活かそう、という人はなかなか出てこない。
うーん、確かに。利害関係がそもそも一致してないんでしょうね。真面目に働く人は多いんですけど、あまり欲がないというか。
ええ。特に大企業なんてそうでしたよね。仕事ができない人でも生涯賃金3億円とか稼げてしまったわけで、「入ってしまえばこっちのもの」のようなところがあった。その代わりに「上の命令は絶対」という価値観を受け入れることがトレードオフだったわけですけど。
大手は大手の中でローテーションされてますよね。いろんな会社を経験しながら育っていくのがスタンダードになりつつある。「新卒で東芝に入って死ぬまで東芝」っていう人もいるにはいるでしょうけど、全体の1割以下じゃないかな。
そうですね。どのみち企業はもう生え抜きだけでは戦えませんからね。他の会社を経験してからまた戻ってくるような「アルムナイ採用」も増えてきましたし、もはや手段を選んでいる余裕はないんでしょう。
ちなみに働く側の変化でいうと、能力が高い人ほど業務委託的な働き方をするようになってますよね。仕事ができる人は、時間で売るよりも成果で売った方が遥かに収入が増えて自由になりますから。
そうそう(笑)。仕事ができる業務委託は皆そんな感じですよね。集中してガーっと稼いで、1ヶ月くらい休むとか。時間も収入も自分でコントロールできるようになりますからね。
まぁ、それは単純に拡大志向の人だということですよね。事業意欲があって、「世界を代表する会社にしたい」とか「上場企業を作りたい」とか。いくら優秀でもひとり法人で10億は稼げないわけで。
そうそう。「数千万なんて小さな稼ぎじゃなく、数十億とか、大谷翔平選手を越えるくらい稼ぎたい」という人もいますからね。そういう人は組織を作るしかないし、むしろ組織を動かす方が向いていたりする。
ええ。もっとも、組織を広げなくても、プロ人材を活用すれば大きなビジネスをすることは可能でしょう。大手でも業務委託を使うことが増えてきてますけど、中小企業こそ早く価値に気づいてどんどん取り入れてほしいですね。
対談している二人
渡邉 昇一(わたなべ しょういち)
株式会社ランリグ 代表取締役
1975年、大阪市に生まれる。大学卒業後、採用コンサルティング会社ワイキューブに入社。同社の営業、マーケティングのマネージャー、社長室長及び、福岡などの支店立上げを担当し、同社の売上40億達成に貢献した。29歳の年に株式会社ラン・リグを設立し、今期20期目。述べ900社以上の住宅会社のマーケティング、人材コンサルティング支援と並行し、500店舗以上が加盟するボランタリーチェーン「センリョク」など、VC、FC構築にも多数携わる。また、自身が司会を務め、住宅業界の経営者をゲストに招き送る自社のラジオ番組は、6年間で、延べ300回以上の配信を経て、毎月2万人以上の業界関係者が視聴する番組に成長した。今年5月には、2000人以上のプロ人材とのネットワークを生かした~社長の右腕派遣サービス~【その道のプロ】を本格リリース。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。