金は天下の回りものと言われるが、
日本ではみんな貯金してしまう。
先行きが不安だからというのがその理由だ。
不安だという理由でみんなが貯金すれば
天下にお金は流れない。ものが売れない。
みんなの収入がどんどん下がる。
さらにお金を使わなくなる。
この連鎖が日本をどんどん貧乏な国にしているのである。
人の気持ちはどうしようもないことだ。
お金を配ろうが、金利を下げようが、
使わない人は使わない。
問題は自分の行動である。
私が将来に不安を抱いていないかといえば、
そんなことはない。大いに不安である。
売り上げが下がり、家賃も払えなくなり、
引っ越さなくてはならないかもしれない。
そんな不安は日常茶飯事である。
だがそれでも私は金を使うと決めている。
キャバクラに行って無駄金を使え。
それが日本経済のためだ。
などと言うつもりは毛頭ない。
私だってそんな無駄金は使いたくない。
使うべきは事業への投資である。
経営者なら当たり前の感覚だが、
お金は使わないと増えない。
お金を使わずに稼ぐのは経営者の仕事ではなく、
労働者の仕事だ。お金が使えないなら
経営者は自らその地位を降りるべきだろう。
そしてこれはフリーランスや個人事業主にも言える。
小さな会社の経営者やフリーランスには
「時間は使ってもお金は使わない」という人が多い。
だからいつまで経っても事業は拡大しないし、
収入も増えない。
当たり前といえば当たり前である。
なぜなら自分の時間を自分自身で
安く見積もっているからだ。
これで儲かるわけがない。
自分のサービスや商品を高く売る。
これは言い換えるならサービスや商品を提供している
「自分の時間」を高く売るということだ。
自分の時間を高く売りたいのならやるべきことはひとつ。
高く売れるものに自分の時間を集中させることだ。
目先のお金を惜しむ人にはこの発想がない。
だからお金にならない無駄なことにも
自分の時間を使ってしまう。
結果的に稼げる金額はどんどん減っていく。
自分の時間を高く売りたいなら他人の時間を高く買う。
これが鉄則だ。
苦手なものは得意な人にお金を払って委ねる。
安い人ではなく、お金を払うに値する人にちゃんと頼む。
そうすることで自分のパフォーマンスが上がる。
ハイパフォーマーと手を組み、
隙のないビジネスモデルを作り、
質の高いサービスを提供して、高い収益を上げる。
最も稼ぐのは発注される側ではなく
発注する側だということを忘れてはならない。
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