金儲けの本質

人は何のために勉強するのか。勉強の本質とは何か。こんなことを考える子供は間違いなくテストで失敗する。テストで良い点数を取りたいなら余計なことにエネルギーを使わないこと。私が塾の先生ならそう指導するだろう。だがそれが塾の生徒ではなく我が子だったら。これとは正反対の指導をするはずだ。

テストで良い点を取るというゴールを一旦横に置いておく。そして子供にこう尋ねるだろう。君はどんなことが知りたいの?大きくなったらどんなことをやってみたいの?と。親と塾の先生では勉強をさせる目的が違う。塾の先生は志望校に合格させることが目的だ。では親は何のために子供に勉強させるのか。

考えるまでもない。親は子供に幸せになってほしい。だから勉強させるのである。では子供の幸せとは何か。それを知るには聞く必要がある。君は何が好きなの?どんなことをやってみたいの?何をやっている時が楽しいの?と。なぜなら人は一人ひとり違うから。親はテストではなく子供に向き合うべきだ。

人は往々にしてゴールを間違える。だがゴールを間違えている限り正しい結果は得られない。目の前のゴールらしきものではなくその本質を見極めることが重要だ。ではここで金儲けについて考えてみよう。金儲けは自分にとっての最終的なゴールなのか。あるいは目の前にあるゴールらしきものだろうか。

誤解して欲しくないのだが私はテストや金儲けが重要ではないと言っているのではない。そこをゴールにしているからテストも金儲けもうまくいかないと理解してほしいのである。重要なのはゴール設定だ。テストや金儲けはそこに至るひとつの指標でしかない。ではゴールはどこに設定すべきなのだろうか。

ビジネスという世界で成功を目指すならゴールは至ってシンプルである。人は何をやれば喜ぶのか。どんなものを人は欲しくなるのか。ここから全てを逆算する。ゴールは徹底して人を喜ばせること。欲しいと思ってもらうこと。そのための手段を徹底的に考え抜く。そうすれば何をやっても必ず儲かる。

儲かるから人を喜ばせるのか。人を喜ばせるから儲かるのか。似て非なるものの決定的な違いはゴールである。人生を豊かにする勉強とテストで点を取るための勉強。それは同じだろうか。テストの点数が同じだとしてもその後の人生は全く異なったものになる。金儲けも同じ。決して本質を見誤ってはならない。

 

 

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