【大手の作法/044】15%は誰のため?

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法: 15%は誰のため?

とある超大手企業の関連会社さんにて
生産性向上のプロジェクトに関っています。

親会社から依頼される100%の仕事を
個人力、組織力のレベルアップを図る、
仕組みに工夫を加えるなどして
15%の余白をつくることを目指す
プロジェクトです。

ようするに
100の時間で生まれる成果を
85の時間で生み出し、残った15の時間は「好きなこと、新しいことに費やそう!」
という取組みです。

このプロジェクトの言い出しっぺは
素敵なことに関連会社の社長であり、
親会社のトップとも話をつけているのです!

大手の関連会社という位置づけですと
なかなか簡単には言い出せない取組みです。

それもこれも、今後の自社及び社員の皆が
「各々の好きや得意を伸ばし、
それに注力することで未来の働き甲斐や
幸せを生み出したい!」
との思いから動き始めているのです。

しかしながら、
普段から限られた時間で全力を尽くし、
忙しく働く社員の方々なら想像しやすい
と思いますが、、

15%の余白を新しく生み出すということは、こちらも簡単なことではないかと思います。

ですから、実際の現場では、

  • どうやったらそんな時間をつくれるの?
  • 新たな取組みに失敗したら、
    その評価はいったいどうなるの?
  • 同じ職場に親会社の社員もいるのに、
    公で動き出せるワケがない、、
  • そもそも今現在の仕事もギリギリなのに、
    なぜそんなことをしなくてはいけないの?
  • 親会社の社員と全く同じ仕事をしている。
    先ずは給与を上げてからにしてほしい!

などなどの声が上がり、
なかなか簡単には進まないのです。。

実際に、一部の方が親会社の幹部に
「新しいものを生み出すために
15%の時間を作り出すプロジェクトを
実施している」と語ったところ、、

「そんな時間をつくるヒマがあるなら、
もっとウチからの仕事を増やせよ!」と
一刀両断されたのだとか。。

まったくもってイメージしやすい
親会社と関連会社の関係に起こる
「あるある」な回答かと。。

そんななか、プロジェクトを承認した
親会社の社長はというと、

「なぜ15%の時間を創ったらいけないの??
新しいことに取り組むのは企業にとって当然のこと。

逆にウチからの仕事が65%に減ったら、
どうするの?やっていけるの?

そうなってから新しい取組みを考える時間
なんてないでしょ?」

とのこと。

関連会社には親会社の意向を気にし過ぎる
体質や歴史背景が存在しますが、
そのようなものを気にしすぎることなく
自分たちの未来を作り上げてほしいと
切に願うばかりです。

 


高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

安田佳生とおこなう「スイッチミーティング」

「広告費を削減したい」「競争に巻き込まれない商品を手に入れたい」という経営者のみなさま。発想をスイッチして、「新しい商品」と「新しい顧客を」つくってみませんか?

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