小さなブルーオーシャンを追え
第12回『発信のさじ加減』

株式会社ソルナが開発した究極の履歴書。それがネットの履歴書』これまでの履歴書や職務経歴書とは何が違うのか。なぜ究極と言えるのか。その秘密に迫ります。

小さなブルーオーシャンを追え
〜ネットの履歴書〜

第12回『発信のさじ加減』

 

安田

ネットの履歴書って「匿名だから大丈夫」みたいなのを、ある意味暴いていくじゃないですか。

三澤

それが目的ではないんですけど。確かにそういう一面はあります。

安田

いままで安心だったけど「そうじゃないよ」っていうことですよね。

三澤

はい。

安田

でも、ネットって「匿名だから広がった」っていう側面もあるじゃないですか。

三澤

それは否定できませんね。

安田

今後はどうなんですか?匿名性って。

三澤

いま韓国では、付与されてるナンバーを入れてからじゃないと、書き込めないサイトが増えてます。つまり何かあったときには特定される。

安田

匿名ではなくなってると。

三澤

ちょうど真ん中ぐらいですね。オープンにはしないんだけど、何かあれば身分が明らかになる。

安田

今だんだん、大ごとになってきてるじゃないですか。バイトテロとか。

三澤

はい。そうですね。

安田

特定しないといけないような状況が増えてきてる。だから大きい流れとして、匿名性は薄れていくんじゃないですか。

三澤

韓国みたいなパターンがスタンダードになる可能性はありますね。

安田

じゃあ、匿名性が完全になくなる可能性もあると?

三澤

いや、それは絶対なくならないと思いますね。

安田

グレーなゾーンとか、ダークな部分はやっぱり残りますか。

三澤

完全にオープンにすると、もう別物になっちゃいますから。

安田

なるほど。じゃあ完全なオープンはあり得ないと。

三澤

そう思います。

安田

どうも個人的には「匿名だから書く」っていうのは、好きになれないですけど。

三澤

どうでしょうね。匿名だから言えることってあるじゃないですか。

安田

「おまえのこと嫌い」とか。「この店まずい」とか。「接客が最低」とか。

三澤

はい。匿名だから書けるっていう。全部オープンにしちゃうと、本音が出てこない可能性があります。

安田

まあ、確かにそうですよね。お互いに忖度しちゃって。

三澤

僕も自分で会社経営してるじゃないですか。

安田

はい。

三澤

「三澤和則です」って名乗って、何か一言二言もの申したい気持ちもあるんですけど。

安田

でも書けないと。

三澤

書いて「何かトラブったら」とか「会社がつぶれたらどうしよう」とか、考えちゃいますよ。

安田

でも何も発信しないと、その人の存在自体がだんだんとWebのなかで薄れていくじゃないですか。

三澤

薄れていく?

安田

はい。ある程度は「私はこんな人です」とか「こんなことを考えてます」とか発信せざるを得ない時代になるんじゃないかと。

三澤

それはどうでしょう。わたしはそこまでの実感はないですね。

安田

確かに何も書かないと叩かれることもないんですけど、それって「引きこもり」と同じじゃないですか。

三澤

ネットの引きこもりですか。

安田

はい。家から出なければ車にもひかれないし、変な人にも襲われませんけど、社会活動できないじゃないですか。

三澤

それと同じだと?

安田

だって、ネットのなかで会社とかお店とか個人って、ほぼほぼつながっていくじゃないですか。

三澤

それはその通りですね。

安田

しかもリアルの何十倍、何百倍の早さでつながっていく。発信しないという選択肢は、もうなくなるんじゃないですか。

三澤

もちろん、経営者もネットは使ったりすると思いますけど。SNSでの発信をどこまでやるかは難しいですよ。

安田

たとえば企業の求人情報なんかも「社風がいい」とか「やりがいがある」とか、いいところばかりの情報って響かないんですよ。

三澤

リアルな情報に慣れてますからね。いまの若者は。

安田

やっぱ、いいとこ・悪いとこもひっくるめ、生の情報を開示していくしかない。たぶん、商売もそうなっていくと思うんですよね。

三澤

まあ、会社の場合は、どの立場の人が書くかでぜんぜん信憑度が違うでしょうね。

安田

ですよね。やっぱり最終的には社長が書くしかないのでは?

三澤

まあでも、ネットの書き込みって、ほとんどネガティブですからね。

安田

ポジティブなことは書きにくいと?

三澤

ネガティブな書き込みって、ネガティブな書き込みを呼ぶんですよ。「ここまで書いてもいいんだ」って、どんどんひどくなっていく。

安田

なるほど。

三澤

そこに、下手に「でも、こういうところは、いいよ」とか言うと「社畜」とか「偽善者」とか言われたりする。

安田

確かに。いいこととか、真っ当なことを言うと、叩かれますね。「ふざけんな」みたいな。

三澤

安田さんも、たまに叩かれてますよね。

安田

はい。「自分のために仕事をするのもいいけど、人のために仕事するのも意外と楽しいよ」みたいに書くと、「ふざけんな」みたいな。

三澤

(笑)

安田

「そんなこと言うんだったら、お前の金を俺によこせ」みたいな。

三澤

「綺麗ごと言うな!」って感じですよね。

安田

はい。べつに綺麗ごと言ってるつもりはないんですけど。

三澤

この間の笠松競馬のときも、正論言って叩かれたでしょ。

安田

そんなことありましたっけ?

三澤

内定者が「試用期間終わったらはっちゃけます」とか呟いて、それに対してツイッターで注意したんですよ。

安田

そんなニュースありましたね。

三澤

社会人として注意したんですけど、「ネット上で怒ることがパワハラだ」って問題になった。

安田

たしか賛否両論ありましたよね?

三澤

「あの人が言ってることは正しい」っていうのと、たぶん半々ぐらい。

安田

でも、我が社では「これは常識なんだ」とか「パワハラじゃないんだ」とかって、もう許されない時代ですよね。

三澤

そういう傾向はありますね。

安田

政治家でも失言して辞めちゃった人がいましたけど。ネットリテラシーが低いと、もう生き残っていけないですね。

三澤

必要以上に叩く人もいっぱいいますから。

安田

なぜ必要以上に叩くんですか?

三澤

いじめと一緒なので、叩き始めたらどんどん強くなっていくんですよ。

安田

なるほど。

三澤

芸能人とかでも「そんなにひどいことしたかな?」ってことで、すごく叩かれる。

安田

芸能人も大変ですよね。ホントに。

三澤

個人がすごく強くなったんですよ。

安田

強くなったから叩くんですか?

三澤

これまで発言できなかった分、フラストレーションが溜まってるんじゃないですか。

安田

バカみたいなつぶやきでも、炎上したらマスメディアが取り上げたりしますからね。

三澤

叩く側の人って、すぐつながるんですよ。だからあっという間に炎上する。

安田

本人は正義感でやってるんですかね?

三澤

最初はそうだと思います。特にジェンダー関係の発言とか。

安田

そういうのに敏感な人っていますもんね。

三澤

はい。気に入らない発言をすると、すぐブチ切れられます。

安田

この傾向って、まだまだ続くんでしょうか?

三澤

はい。自分たちの強さに気がついてしまったので。

・・・次回へ続く・・・

ネットをみれば人物もわかる

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