原因はいつも後付け 第30回 「リスタートは始まっている」

// 本コラム「原因はいつも後付け」の紹介 //
原因と結果の法則などと言いますが、先に原因が分かれば誰も苦労はしません。人生も商売もまずやってみて、結果が出たら振り返って、原因を分析しながら一歩ずつ前進する。それ以外に方法はないのです。28店舗の外食店経営の中で、私自身がどのように過去を分析して現在に至っているのか。過去のエピソードを交えながらお話ししたいと思います。

《第30回》リスタートは始まっている

今、飲食店オーナーの多くが営業継続の危機に立たされている。
理由は当然、新型コロナウイルスの影響による売上の激減。

もちろん、私もその影響を受けている店舗オーナーのうちの1人。

「一体、今回の影響はいつまで続くのか?」
「飲食店への補償はどうなるのか?」

この先の経営に不安のない飲食店オーナーなんていないのではないでしょうか?
私も含め、オーナーの誰もが不安を抱えていると思います。

ただここ数日、今回の一件について様々なオーナーさんと話をしていて、ある事に気がつきました。
それが、今回の一件に対する繁盛店オーナーの「認識」と「行動」の違いなのです。


オーナーの認識と行動の違いとは具体的にどんな事か?

それは、繁盛店のオーナーほど、今回の収束後にお客さんの消費感覚は元に戻らないと「認識」して、すでに収束後に向けた新しい集客案を試すという「行動」に出ているということ。

ウェブ上には早期に今回の件が収束し、自粛が解除される事を望む声が数多く見られます。
その声の多くが期待しているのは、「自粛が解除されれば、またお客さんが戻ってきてくれる」という事だと思います。

でも、果たしてその「認識」は本当に正しいのでしょうか?

9年前の震災後、私は自分のお店である経験をしました。
その経験とは、震災前と震災後ではお客さんの消費に対する考え方が全く変わってしまったという事実。つまり、お客さんの消費に対する感覚が変わっていることに気づかないお店は集客できなくなってしまうのです。

今回の件が収束した後、お客さんの消費感覚は元に戻るのか、全く変わってしまうのか?

この疑問に対する答えはその時になってみないと分かりません。
ただ、この認識の違いが今、お店のオーナーそれぞれの行動の違いとなって表れているのは間違いありません。

元々繁盛店だったお店のオーナーは、お客さんは元に戻らないと認識し、次のモデルを考え始めるという「行動」を起こしているのに対し、多くのオーナーは飲食店が今置かれている現状を嘆き、ただ収束を待つという「行動」をしているのです。

こんな中でも試行錯誤を繰り返しているお店と、現状を嘆いているだけのお店。
自分がお客さんだったら、応援したくなるお店はどちらなのか?
その答えは明らか。

自粛が解除されれば、営業を再開するお店は一気に増えるでしょう。
でも、そこから集客の仕込みをスタートしなければいけないルールなんてありません。

繁盛店のオーナーは、もうすでに収束後に向けた集客の仕込みを始めています。

「今、自分のお店で収束後に向けて打てる集客の仕込みは何なのか?」

営業再開まで乗り越えるのが困難だという事実は私も分かります。
ただ同時に、収束後の集客のリスタートはもう始まっているというのもまた事実なのです。

 

 

著者/辻本 誠(つじもと まこと)

<経歴>
1975年生まれ、東京在住。2002年、26歳で営業マンを辞め、飲食未経験ながらバーを開業。以来、現在に至るまで合計28店舗の出店、経営を行う。現在は、これまで自身が経営してきた経験をもとに、これから飲食店を開業したい方へ向けた開業支援、開業後の集客支援を行っている。自身が経験してきた数多くの失敗についての原因と結果を振り返り、その経験と思考を使って店舗の集客方法を考えることが得意。

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