税理士の適正人数【読むPodcast | マネトレ88-後半】

20代の経営者さんから届いた質問は税理士の人数について。「もっと身近に相談できるぐらい数が増えてもいいと思っています。」とのこと。さて、税理士さんに何をどこまで期待するか。(音声はこちらから。)
円道

税理士の先生からすれば「ググれよ」って思うようなことを、意外とちょこちょこちょこちょこ聞きたいっていうのはあるんじゃないですか。

大久保
でも、数としたら十分なんじゃない?要は税理士の数はわかんないけど、ビジネスモデルとしては、そこにスタッフが何人かいて、あるいは税理士も何人もいて、税理士法人でやっていくとか、そういうモデルになってるから、数の問題ではないと思うんだよ。会計だったり税務の話をできる人という意味では、割と十分なんじゃないかなとは思うけどね、顧問料たたき合ってるわけだから。ということは、やっぱり数は十分あるんでしょと思う。
円道

なるほどね。いま、だいたいどんなもんですか?1人担当者が年間30、多いとこで……まあ、ざっくり20~40を見るみたいな感じなんですかね。

大久保

そうじゃない?安いところは。安いところというか、一般的なモデルとしたらそうだろうね。だから、そんなに困んないと思うんだよね、普通に考えたら。

円道

でも、1人がだいたい30とか40見てるとして、やっぱり細かい質問とか、自社のことをどれだけ見といてくれるかっていうと、「計算のところで終わってる」っていうのはあるんですかね。そのへんどうなんですか?

大久保

いや、見れないよね。

円道

見れないですよね、踏み込んで経営目線ということでは。

大久保

ただ、細かい質問とかは答えるんじゃない?「年末調整どうすればいいですか?」とか、そういうのは答える。ただ、出口戦略とか、そういうのにはいかないよね、やっぱ話が。

円道
まあ、そうですよね。担当して数をそれだけ持ってたら、やっぱりそこは無理ですよね。
大久保

っていうのと、べつにそういう職業じゃないといえば。

円道

そこですよね、たしかに。

大久保

知らないという(笑)

円道

あ~。

大久保

だから、税務の相談はできてるんじゃないの。ただ、それ以上を求めるんなら……これ、でも、当たり外れあるしねえ。

円道

え?

大久保

いや、あるじゃん?それってもうコンサルの領域にならない?

円道

あ~。

大久保

なんていうの、その出口戦略に乗ってるときに「そうですね」って……なんていうのかな、「それ、ぜんぜん違う。じゃあ、そこでファンドをくっつけてこうしましょう」みたいな提案とかってできないよね。

円道

あ、そうそう。この間……あれ、どこだ、場所は言ったらあれでしょうけど、何かの案件で「海岸線沿いを一大リゾートに開発する」みたいな話のときの、ソリューションの大久保先生の提案がえげつねーな、みたいな(笑)

大久保

(笑)。いやあ、だから全体で考えたときに、どこまで自分でやって、いちばんいいところまで仕入れて、ファンドないし大きい企業と組んで、一部株持ってもらって、もう一段大きく売るとかさ、そういうのってべつに税理士の仕事じゃないもんね。

円道

うんうん。

大久保

でも、がんばってほしいけどね。そういうのを相談できる相手としての、信頼ある業界であってほしいとは思うけど。ま~、いろんな人に聞くしかないんじゃない?なんていうの、税務とか会計は税理士さんに聞いて…わかんないけど……むずかしいな。やっぱ経営者が勉強しなきゃいけない時代なんだろうね(笑)

円道

(笑)。あ~、そっちに返ってくるっていうのもあるんですかね。

大久保

かねぇ。

円道

じゃあ、この財務戦略的なほうの話は、そもそも税理士に「なんでできないんだ」って目線を向ける前に「自分で勉強してよ」っていうのは、これはたしかに言われるとそうなんですかね。

大久保

っていうのもあるし。逆にいったら、20代の経営者の子のほうが知ってる可能性あるよね。たぶん資本政策とか知らないもんね、税理士は。税金関係、課税関係をどうするのかはわかるけど。

円道

はいはいはい。

大久保

「どうやって集めんの?」とかも相談できないだろうしさ。

円道

うんうんうん。

大久保

だから、「帳簿に関して」って限定したら、足りてると思うよね。

円道

あ~。

大久保

逆にそれだけ若かったら、もうあれだね、税理士さんに教えてあげてほしいよね、「いまはこうですよ」って。

円道

逆に?

大久保

「勉強したほうがいいですよ」っていうのをさ。知らないでしょ、たぶん。いま、だって、経営者だって50代60代が多いから、そういう会社ばっかりやってる人がJカーブモデルとか特に、前もあったけどさ、そういうこと言われたら「やめなさい」って言うよね(笑)

円道
はいはい、シリコンバレーの。
大久保

「赤字出すのやめなさい」って言われるもんね、たぶん。うーん、だから、いろんなアイデアが出せるかどうかっていう……まあ、経営判断は経営者がするべきだろうから。ただ、いろんな観点から刺激を与えられるかどうかっていうと、やっぱり税理士というよりはコンサルとか、他の業種とか、他の経営者とか、いろんな人と話して勉強するしかないんじゃないかという情けない結果にはなるんだけど。

円道

まあ、でも、これ結構本質的なところで、税理士の先生のプロフェショナルの領域をちゃんと経営者が理解して、そうじゃない、税理士が抱えてると思っている問題点は、意外と自分自身がクリアするべきことなんじゃないか、みたいな話もあるんですかね、いまの話だと。横のネットワークで。

大久保

そうだね、うん。「前の先生に言われなかった」って言われるけどさ、それは言わんだろって思うよね。範疇じゃないと思う。

円道

たしかにね。大久保先生がたまたまアウトローだから知ってるだけで。

大久保

アウトローだから知ってるわけじゃない(笑)。コツコツと現場でたたき上げてきた。

円道

「コツコツと」はうそだ(笑)。これはうそだ(笑)

大久保

(笑)

円道

ということですかね。ということで答えとしては、数としては、いま、普通の帳簿ということに対して向き合うという意味では足りてるんじゃないですかと。

大久保

まあ、それはどっちだっていい話なんだけど。

円道

(笑)

大久保

(笑)。いや、身近に相談できないなら替えればいいんじゃね?って思うけど。

円道

なるほどね。

大久保

ただ、そんなに期待すんなよという。

円道

じゃあ、こういう方につくったところがありますので、「zaimuAID」ぜひ入っていただきたいなと思います。

大久保

(笑)

円道

というわけで、今日は終わりたいと思います。大久保先生、ありがとうございましたー。

大久保

ありがとうございまーす。

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