この記事について
自分の絵を描いてもらう。そう聞くと肖像画しか思い浮かびませんよね。門間由佳は肖像画ではない“私の絵”を描いてくれる人。人はひとりひとり違います。違った長所があり、違った短所があり、違うテーマをもって生きています。でも人は自分のことがよく分かりません。だからせっかくの長所を活かせない。同じ失敗ばかり繰り返してしまう。いつの間にか目的からズレていってしまう。そんな時、私が立ち返る場所。私が私に向き合える時間。それが門間由佳の描く“私の絵”なのです。一体どうやってストーリーを掘り起こすのか。どのようにして絵を紡いでいくのか。そのプロセスをこのコンテンツで紹介していきます。
オルタンシア|自分にぴったりの絵を手に入れたKさんに起こったこと
「玄関に飾る絵が欲しいなと思い、数週間、考えていました。
会社や学校で毎日大忙しの中、家に帰ったときに自分も家族もほっとする、元気で明るくなれる絵。お客さんも来るから入ったときにいい雰囲気になる。たとえ、リビングが散らかっていても、玄関が素敵で洗練されている。‥‥そんな思いを叶えてくれる絵が欲しいと思いました。自分の好きな絵を探すのも楽しいですが、以前3枚目は自分だけの絵を描いて欲しいと思ったのを思い出したのです」
と、Kさんが微笑みました。
「1枚目に主人の絵、2枚目に主人から私に引き継がれた絵を描いていただいて、3枚目は、自分だけの自分が好きなように描いてもらう絵にしようと思っていました」
Kさんは、超高層ビルなど、建築物の構造設計を手がける株式会社親交設計の取締役です。コロナ禍の中、いち早く業務全体を効率化し、スムーズなテレワーク移行も実現。従業員の意識も改革しました。「実は、数年前から『将来テレワークの時代が来る』と、試行錯誤していたのです。だから、コロナの影響は最小限でした」という通り、その成果は利用しているクラウドサービスの会社から取材をされたほどです。
常に将来を考えてスモールステップを踏んでおく。それは、今の時代、特に効果ある行動です。その行動を積み重ねてきたKさんらしい言葉が続きました。
「門間さんにオーダーすると、自分だけでは言葉にならない、潜在的に必要だと感じているものがつかめたり、自分のあり方を見つめる機会になります。また、自分だけでなく他者についても考えを巡らせ、どう関わりたいかを考えるトレーニングになります。
今の生活は、自分で選択し、目の前のことを一生懸命にやってきた結果ではありますが、もっと人生の主導権を握れるようになりたいと思いました。そのために、【好き】と思うことを決めていくことが必要です。だから、セッションを通じて、自分がこれ!と決めて描いてもらうのがその1歩になると思いました」穏やかで優しい声の中にある、強い意思が伝わってきました。
さて、Kさんは、構造設計の会社のNo.2ですから、空間を考えるのが普通になっている人。だから、玄関にどう合わせられるかに強い関心を持っていました。こういう時、ビジョンクリエイターとして、クライアントがビジョンを描きやすいところから始めます。空間から始めるのが楽しいならば、そこからスタートするのです。
だから、「玄関の窓のリズムに合わせたらぴったりくるのではないか。いや、別の場所が合うのではないか‥‥」Kさんと一緒に思い浮かぶアイデアを、目に見えるようにシュミレーショして試行錯誤しました。これは、玄関の写真に仮の絵をP Cで合成して行います。だから、この時は、画家の出番です。絵を描く中で培われた構成力が発揮されるのです。
そうすると、考えただけ、頭の中にあるだけでは、どうしたらいいかわからないことや、言葉だけではわからないものがわかります。かたちにすると一瞬で理解できるのです。どこに、どのように飾るか。試行錯誤の結果、縦の長さの3倍の横長い作品、に決まりました。
その後セッションの中で、Kさんの絵のテーマは<バランスや協調>だと浮かび上がりました。
そして「バランスをとるだけではなく、主導権と協調、が今後のテーマだと気づかされました。自分の意見を伝えるためには、まず、相手の意見をきちんと聞く必要がある。意見が違う人の話を最後まで聞くことは難しいですが、お互いの理解がないと、よりよいものは出てこないと気づきました」
Kさんは、また一つ、より良き将来に向けたスモールステップを手にしたのです。その後、オーダーの絵の移り変わりの画像を送ると、メールが返ってきました。
「事務所を移転、並行して、私的には娘の中学受験と、慌ただしい毎日を過ごしていました。様々な問題が、出てきてはそれを解決していく中で、時折、思い出すのが、この絵のことでした。私が日々過ごしているのは、そうそう、社員や家族の笑顔のためだったね、と振り返り、気持ちを穏やかにしていくことができました」
絵が完成する前から、新たなスモールステップを踏み始めているのが伝わってきました。
そして、完成した絵を見て、Kさんはいいました。
「仕上がりの雰囲気が、自分の感覚にピタッと一致しました。さすが、門間さん!と思った瞬間でした。紫陽花の萼片1枚1枚が色とりどりの宝石のように輝き、葉1枚にも色の深みがあり、それらを照らす光が煌めいていて、純粋に、綺麗だと思いました。
紫陽花、葉、光が宝石のように輝いているのが印象的。絵に負けず、私自身も頑張っていきたい、と自然に思える絵です」Kさんの微笑みは満足感で溢れていました。
自分の感覚にピタッと一致する、本当にほしい絵。それは、心の底に眠っていますが、揺り起こすと目を覚まします。そして、イメージを通じて、ほんとうの望みやビジョンを気づかせてくれます。
本当の望みや、ビジョンに気がついた後は、小さな一歩を踏み出すことが大切です。小さなちいさな一歩でかまいません。楽しい気持ちで一歩を踏み出せば、歩みは次第に力強くなり、予想を超えるところに連れて行ってくれるのです。
<セミオーダー絵画の案内ページを作りました>
「門間さんに描いてもらい」とひそかに思いを育んておられた皆さま、是非ご確認くださいませ。
https://brand-farmers.jp/blog/monma_vision-paint/
著者の自己紹介
ビジョンクリエイター/画家の門間由佳です。
私にはたまたま経営者のお客さんが多くいらっしゃいます。大好きな絵を仕事にしようと思ったら、自然にそうなりました。
今、画廊を通さないで直接お客様と出会い、つながるスタイルで【深層ビジョナリープログラム】というオーダー絵画を届けています。
そして絵を見続けたお客様から「収益が増えた」「支店を出せた」「事業の多角化に成功した」「夫婦仲が良くなった」「ずっと伝えられなかった気持ちを家族に伝えられた」「存在意義を噛み締められた」など声をいただいています。
人はテーマを意識することで強みをより生かせるようになります。でも多くの人は自分のテーマに気がついていません。ふと気づいても、すぐに忘れてしまいます。
人生
の節目には様々なテーマが訪れます。
経営に迷った時、ネガティブになりそうな時、新たなステージに向かう時などは、自分のテーマを意識することが大切です。
また、社会人として旅立つ我が子や、やがて大人になって壁にぶつかる孫に、想いと愛情を伝えると、その後の人生の指針となるでしょう。引退した父や母の今までを振り返ることは、ファミリーヒストリーの貴重な機会となります。そして、最も身近な夫や妻へずっと伝えられなかった感謝を伝えることは、絆を強めます。そしてまた、亡くなった親兄弟を、残された家族や友人と偲び語らうことでみなの気持ちが再生されます。
こういった人生の起点となる重要なテーマほど、大切に心の中にしまいこまれてカタチにしづらいものです。
でも、絵にしてあげることで立ち返る場所を手に入れることができます。