
はい。今回もご質問いただいてます。大学教授・50代の方からのご質問です。いつも仕事・人生について学ばせていただいております。現在、私立大学で教授をしています。この世界は公募や人脈で大学間を移籍することが多く、私も自分の研究や、やりたい教育に適した大学への移籍を目指しています。現在勤務する大学は金銭的な待遇に不満はなく、人間関係がよく、後ろ髪を引かれます。50にもなって恥ずかしいのですが、移籍に迷いが生じています。きっぱりと前進するための考え方を教えていただけませんでしょうか。ということです。

本来の自分の目指している研究というか、学校に残って研究する人は、やっぱり何かしらのテーマを持ってらっしゃる方が多いんで、それをやるためには移動しないといけないけど、移動したくないっていう気持ちもあり、でも、今回は質問というよりは、「前進するために背中を押してほしい」って感じなんですかね。

「アルケミスト」っていう本が好きで、その本の少年はいろんな場所を旅していくんですけど、その場所場所で居心地がよくなってしまうんですよね。で、「旅をやめようか」って思うんですけど、結局旅をするんですよ。そういうときには、そのアルケミストって本を思い出します。

前に進むっていう、本当に目指すものを目指していくっていうふうに考えるようにしてます。あともうひとつ、これで言おうと思ったことがあって、最近知った名言みたいなやつで、「行動は選べるけど、結果は選べない」っていうのがあるんですよ。

だけど、結果っていうのは本当に結果で、運みたいなもので、そこまでどれだけ努力するか。で、結果は天にまかせるしかない、みたいな考え方をすると、結構精いっぱい生きられるのかなと最近思って、その言葉を結構大事にしようと、身につけようと思ってる最中なので、それもいいかな、なんて思いました。

いや、そんな、まじで、めっそうもないですね。でも、すごいなあと思いますね。移籍先ってそんな簡単に見つかるもんじゃないと思うので、引っぱりだこというかですね、そういうところで、すごいなあと思ったんですが、前進、もう、したいなら、がんばって!っていう感じですかね(笑)

だから、生きるために必死じゃなくても、なんとかなるようになってきたんだけど、生きることが目的だったら、つまり、必死じゃなくても、ちょっとホッとして生きたいんだったら、ここにとどまってもいいわけですよね。

ね。だけど、ここからさらに先に進むってことは、もしかしたら栃尾さんがおっしゃってたように、次に行ったら、さらに収入が増えて、さらにいい人間関係ができるかもしれないんですけども、勇気がいるってことでしょうかね。

いま、他の50代の方とちょっと違うのは、ちっちゃい子どもがいて、1歳半をようやく過ぎた子どもがいて、子どもがいなかったら、もう他の子どもはぜんぶ自立しちゃったんで、「好きなことやればいいじゃん」っていう発想もできるじゃないですか。

やっぱ、子どもが産まれるときって誰でもそうだと思いますけども、「この子がほんとに健康で産まれてくれたら、あとは何もいりません」なんて言ってね、願って産まれてくるんですけど、産まれてみたら産まれてきたで、どんどん、「あともうちょっと稼ぎたい」とか、いろいろ出てくるんですけど。

だけど、ちっちゃい子どもといると、この子が元気だということで、基本的に飢え死にするほどの状態にはならないだろうと、そこまではいかないだろうから、「子どもが元気でいてくれるんだったら、あとは好きなことやったほうがいいんじゃなかろうか」っていう、そういう感じになってきましたね。

もう、56ぐらいになってくると、なんていうんですかね、残りの時間がすごい少ないんで、いまさらあがいてもしょうがないとも言えるし、本当にこれでよかったのかなと思うと、もう、やるとしたら、いましかないという気もしまして。

うーん、「お金稼ぐ」とか「仕事で成功する」とかっていうことではない、なんていうんでしょうねえ、もうちょっと、「食えなくなったらどうしよう」とか「生きていけなかったらどうしよう」っていう、そういう不安とか感情は1回ぜんぶ取っ払ったうえで、「さあ、はたして俺は何をやるべきなのか」っていう、「残りの人生を、少なくとも自分のためだけとか、自分の家族のためだけに費やすのは、やっぱ、これ、違うよな」っていう感覚です。

「世界に貢献する」とか、そういうのじゃないんですけどね。うーん、なんでしょう。やっぱり「ニンゲン安田」としての、自分じゃない、もうひとつの使命感みたいなものが芽生えてきたってことでしょうか。それにもうちょっと、できるだけ素直に忠実に、残りの人生を生きていきたいなあと思って、自分で自分の背中を僕は押そうとしてますね。

その結果、ほんとに貧乏になるかもしれないし、いまより豊かになるかは、やってみないとわかんないですけど、それを考えだすと道を誤るなっていう気がして、もう、子どもと家族が元気なんだったら、あとは、やるべきだと自分が思うことをやろう、と決めております。
*本ぺージは、2021年9月15日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから
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