このコラムについて
世の中の情報は99%が「現在」または「過去」のものでしょう。たった1%の未来情報をつかめる人だけが、自分のキャリアやビジネスを輝かせるのです。でも、未来情報なんか手に入らないよ!と思ったアナタ。ご安心を。もしアナタが古い体質の会社に勤めているなら超ラッキー。そんな会社の経営者ならビジネスがハネるかも。
未来コンパスが、あなたの知らない未来を指し示します。
ー 第87回 「オンライン幼稚園」
娘が通っている保育園が休園しています。もちろんコロナの影響です。
私はもともと在宅勤務が認められているので助かりました。娘が保育園に行けなくても、ありがたいことに家で仕事ができています。
困っているのは娘の生活習慣というか、一日の過ごし方です。娘は、親とも誰とも遊べないので、一日中テレビやYouTubeを見ています(親が“見させている”側面もあるのですが・・・)。
なにか良い方法が無いかと探して見つけたのが「オンライン幼稚園」。ベネッセが提供している無料のカリキュラムです。https://www2.shimajiro.co.jp/kodomo/online/
毎日10時~14時の間、画面上に映像が流れます。双方向のコミュニケーションはないのですが、朝のあいさつから始まり、歌やダンス、先生との遊びといったコンテンツが流れます。
仕事の合間に様子を見に行くと、「大人の骨の数と子供の骨の数って違うんだよ。知ってた?」と教えてくれたり、「紙ひこうき作ったよ!」と言って、ベネッセメソッドが詰まった、よく飛ぶ紙ひこうきをくれたりしました。
もちろん、ずっとコンテンツにクギ付けになっている訳では無いのですが、親としては非常にありがたいサービスです。
未来コンパスが指すミライ
第一回の緊急事態宣言が出された頃に、オンラインサービスを始めてくれた保育園や幼稚園がありました。
ただ、サービスを継続しているところもあれば、中止や休止をしているところもあるようです。費用や人員の問題があるのでしょうし、登園が再開されるとオンラインへの需要が急激に下がることも理由でしょう。そもそも休園中の一時的な対処だった園もあると思います。
さて、知財に関する点でいうと、「オンライン保育園(商願2020-064073号)」と「オンライン幼稚園(商願2020-064074号)」の商標が有限会社mode-Duoから出願され、いずれも2021年9月に拒絶査定がなされています。特定の者に独占させると社会に不利益をもたらす、独占には適さない商標ということです。逆に言うと、未来にわたって、誰もが自由に使用できる商標です。
大人向けのオンラインサービス(運動系や語学系など)は、十分に社会に普及する時期にきていると感じますが、子供の集中力などを考えると、オンラインの保育サービスは、社会全体に普及するのは難しいとも思えます。「オンライン保育園」などの誰でも使える商標を誰もが使うようになるのか、未来の結果が気になります。
この記事を書いた人
八重田 貴司(やえだ たかし)
外資系企業/法務・知財管掌。弁理士。
会社での業務とは別に、中小・ベンチャー企業への知財サポートをライフワークとする。クライアント企業が気づいていない知的財産を最大化させ、上場時の株価を上げたり、高値で会社売却M&Aをしたりと言った”知財を使って会社を跳ねさせること”を目指す。
仕事としても個人としても新しいビジネスに興味があり、尖ったビジネスモデルを見聞きするのが好き。
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