安田佳生です。

うちの奥さんも鉄が不足してるらしいですね。

へぇ～。

（笑）

はーい。

はい。弁護士さんが書く文章は、読むのがむずかしいかもしれないですね。

関西弁をまったく話さなくなる人と、すべて関西弁。よく言われてるのは、明石家さんまさんが変えたって言われてますよね。

ドラマで、関西弁でドラマの役をやり切っちゃって、「男女7人夏物語」っていうね。

それで常識が変わったっていうか。

それまではやっぱりね、いち方言、方言ってなんか恥ずかしいっていうのがあって、関西弁でしゃべると白い目で見られるとか、恥ずかしいみたいな、まあ、関西で標準語でしゃべると「かっこつけやがって」みたいなのと一緒ですよね。

だから、たぶん、みんな関西弁を話さないようにしてたんだと思うんですけど。

だけど、さんまさん筆頭に吉本の人がブレイクし、関西弁が受け入れられ、特に「面白い」とか言われるようになって、しゃべる人が増えていったっていう、これが正しい流れだと思うんですね。

同じ出身？大阪ってこと？

ああ、堺市、はいはい。

うーん。

そんなことないんじゃないんですかね。

たとえば福岡の人とかは博多弁でしゃべる人多いですよ。

はい。博多弁。

まあ、僕が思うに、基本的に“アフター明石家さんま”さんで、「俺は関西人だし誇りもってるから、関西弁でいくんだ」みたいな人はいるとは思うんですけど、たぶん昔は、なかなかそんな勇気がみんななくてですね、みんな、まったく関西弁を話さなくなる、つまり、関西出身であることを隠して生活するっていうのが普通だったと思うんですけど、いま現在でいうと、おそらく関西出身であることを隠して、出身地をわかんないようにしゃべろうっていう人と、「でも、完全に俺は関西人なんだから、変える必要ない」っていう人、だいたい2種類だと思うんですよ、この弁護士さんは4種類に分けてるけど。

混ざるのは、自分は関西弁を話してないつもりだけど、出ちゃう。

これは僕もそうですけどね。

やっぱり出ますよ。

いや、してると思います。しないと絶対に生まれ育った言葉が出ますから。

え？移る？

移るのは移るけど、移ると、ほとんど関西弁だけど、どこか1か所が標準語ってことでしょ。それはおそらくね、首都圏の人が聞いてもわかんないです。関西人が聞いたらば、「あ、そこ関西弁じゃないね」っていうのはわかるけど。

だから、多くの人が聞いてるイントネーションだけ標準語っていうのは、標準語を話そうとしてるんだけど、どうしても訛りが出るっていうのが「3」で。

これはつまり、分類的には「1」なわけですね。

時と場合によって標準語を使い分けるっていうのは、僕は、実は、講演では意識的に関西弁を使うようにしてますけど。

それは受けがいいんでそうやってるだけで。

だけど、あんまいないと思いますね。

で、「場合によって」っていうのは、たとえば関西人どうしだったらば関西弁になるとか、それはあります。

クセっていうのもありますけど、相手のが移っちゃうっていうのもあるけど、関西人どうしで標準語をしゃべるなんていうのが、関西人どうしにとってはすごい恥ずかしくて。

そうなんです。

そんなふうになるんじゃないんですかね。

僕は関西人であることがバレないようにですね、一生懸命、「田園調布で生まれ育った」ぐらいに見えるように。

でも、やっぱ無理みたいですね。僕、英語も苦手だったんですけど、やっぱりね、完璧にしゃべる人はすごい上手ですよ。芸人さんとか、役者さんとかはそうですけど、なかなか、あれはできないですね。

バレちゃう。

途中であきらめました、それで。なぜかというとですね、完璧に「関西人じゃない」っていう生き方をしながら、関西弁のイントネーションがポロッと出るというのは、なかなか恥ずかしいんでですね。

「100パーじゃないんだったらば、できるふうにしないほうがいいぞ」ということに気づきまして。

「自分には100パーセントは無理だ」と。まわりに関西人も多かったし、みんな私が大阪出身だって知ってるし。

はい。もう、でもね、長いんで、東京が僕は。

だから、なんか、すごい中途半端かもしれませんね。

関西出身を誇りに思うっていうのはまったくないんですけど、僕は。だけど、関西弁がしゃべれるっていうことに関しては、得だなあとは思います。

さんまさん以来、なんていうんですかね、バイリンガルみたいな感じで、特に、たとえばイベントとか、いろんなとこで100パーセントの関西弁でしゃべってあげると、やっぱ、なんか、いままでの僕と印象が変わって、楽しんでもらえるというか。

はい。

あ、そうですか。

なんか、ちょっと厚かましいところもあるんですけど、関西弁って。だけど、親しみやすいとこもあるんで。

講演のときとかは、すごく向いてると思いますね。

そうそう。笑いを取りやすい言語なんですよ、たぶん。

だから講演のときは、僕の場合は笑いを取って、笑いを取ると筋肉が緩まるんでですね、話が入ってきやすくなるわけですね。うかつにも私の話を、うっかり聞き入れてしまうと。

油断させるために、ちょっと関西弁でやったりはしますね。

極力っていうほどでもないですけどね。

ええ。事例とかを話すときに関西弁でやったりとかしますね。

はい。

ということで、おまとめを、先生。

境目の話しかしなかったじゃないですか。

えっ？えーと、だから、関西出身を誇りに思うかどうかではなく、境目は、関西弁を話したい人と、まったく話したくない人の間にしかないと、こういうことですよ。

それ以外は……はい。

ということで。

はーい。ありがとうございました。