vol.69【『華宝』|絵をきっかけに断捨離して心地よい仕事場を手に入れたNさんの場合】

 この記事について 

自分の絵を描いてもらう。そう聞くと肖像画しか思い浮かびませんよね。門間由佳は肖像画ではない“私の絵”を描いてくれる人。人はひとりひとり違います。違った長所があり、違った短所があり、違うテーマをもって生きています。でも人は自分のことがよく分かりません。だからせっかくの長所を活かせない。同じ失敗ばかり繰り返してしまう。いつの間にか目的からズレていってしまう。そんな時、私が立ち返る場所。私が私に向き合える時間。それが門間由佳の描く“私の絵”なのです。一体どうやってストーリーを掘り起こすのか。どのようにして絵を紡いでいくのか。そのプロセスをこのコンテンツで紹介していきます。

『華宝』|絵をきっかけに断捨離して心地よい仕事場を手に入れたNさんの場合

絵を手にいれた人は「絵が家にくる前にきれいに掃除をしました」「絵のスペースを新しく作りました」など、会社や家をかたつけます。絵を飾る場所は、会社なら社長室、応接間が多いですが、事務所で共有することもあります。家でも寝室や書斎から、客間、リビングなどさまざまです。

Nさんは、絵を書斎に飾りました。そして、居心地よい仕事場を手に入れました。もう10年以上前ですから、まだオーダー絵画はなく、作品から選びました。私は「創造性の感覚を表す」のを大切にしていたせいか、企画運営を考える人や、自分に向き合いたい人に喜ばれました。

Nさんは、当時、自営業。国語教室を開いていました。特徴は、自前の教材です。他では成績が伸びなかった生徒でも、その教材で良くなる。だから、教材作りは要(かなめ)です。

「新しい教材を作るのに、パソコン、そして、門間さんの絵を買いました。絵が来たけど、場所がない!まずは、こちらに飾りました」写真をメールで送ってくれました。

その後、「なんと言っても門間さんの絵が来たことで、部屋に絵を飾れる壁が欲しい!と気持ちが強まり、我慢できなくなってきました。門間さんの絵をもっと飾れないかというギラギラして(笑)だから、棚を片付ける気になりました」

メールに添付された写真を見て驚きました。ビフォーアフターが劇的に違うのです!

【断捨離】という言葉が浮かびました。断捨離は、ヨガの思想「断行・捨行・離行」の頭文字をとった言葉です。「断」=不要なモノを断つ、「捨」=不要なモノを捨てる、「離」=モノへの執着から離れる。3つのプロセスで、本当に必要なモノを見つめ直すことも重要です。

必要なものがわかることで、自分を理解するのです。

Nさんは、金属で作られた棚の光沢感が嫌なのに気がつきました。「絵の影響で、感性が高まっているのだと思いました」そして、金属の棚を断捨離して手に入れたのが、木製の棚です。「もったいない感じもしますが、【どうしていや】なのかがわかった」と取り替えたのです。

断捨離は、自分と向き合うこと。だから、<損得>よりも<気持ち>を優先させるのが大切です。

金属、木のどちらがいいか、ではありません。心地よい場を造ろうと考えて素材を選ぶという順番です。

金属は、モダンな美しさがあります。近現代になって、建築や家具に広く普及したもの。モダンなものにワクワクする人は、身近に置くと良いでしょう。色彩心理の大家イッテンは、生まれつき金属性の色味を好んでいる学生がモダンなスチール椅子の最初の設計者になり、温かみのある色彩を好む学生が木工師になったと述べています。

私で例えると、「創造的な感覚を伝えたい」とか「個人が生き生きと創造性を発揮しながら社会に貢献する絵画は何か」をいつも考えているので、本質や原点に触れやすい、自然素材がぴったり合います。実際、アトリエにある棚も全て木製。買うたびに、いつも木を選んでいました。部屋には観葉植物がありますし、ベランダにもプランターがあります。

Nさんも部屋の環境を整えていきました。「自分の居心地の良さを追求しよう!という気分になって、観葉植物も選びました。切花を広がったまま活けられるように花台を作りました。今の部屋は、壁の真ん中に絵があって、植物がたくさんあります。机の前にいると、こんな感じです。気持ちよさ、伝わってきますか?大きいほうが『華宝|大切なあなたに話しかけるよ』机の上にあるのが『華宝|すてきなあなたとの出会いに感謝をこめて』です。

部屋がきれいになると、今までゴタゴタしていた部屋にいた絵が気の毒に思えてきました。いい仕事をするためにも、空間は大事ですね」

そして、同じ部屋とは思えないくらい居心地良く変わった部屋で、Nさんは教材作りに励みます。自分に必要なものを理解すると、必要な人や環境、ビジョンなどが見えてきます。見えるものを通じて、形の見えないものへの理解を深めることができるようになっていくのです。その後、国語教室は確実に発展していき、今では社長として活躍しています。

Nさんなど、絵を手にした人との交流を通じて、「一人ひとりが個性を発揮しながら社会で活躍していく絵画とは」を考えてはフィードバックをした結果、オーダー絵画が生まれてくることになります。今は、【絵】という目に見えるものを通じて、「目に見えないものをどのように掴んでいったらいいか」もセッションでお話ししています。

 

今回完成した作品 ≫「華宝|大切なあなたに話しかけるよ」

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 著者の自己紹介 

ビジョンクリエイター/画家の門間由佳です。
私にはたまたま経営者のお客さんが多くいらっしゃいます。大好きな絵を仕事にしようと思ったら、自然にそうなりました。

今、画廊を通さないで直接お客様と出会い、つながるスタイルで【深層ビジョナリープログラム】というオーダー絵画を届けています。
そして絵を見続けたお客様から「収益が増えた」「支店を出せた」「事業の多角化に成功した」「夫婦仲が良くなった」「ずっと伝えられなかった気持ちを家族に伝えられた」「存在意義を噛み締められた」など声をいただいています。

人はテーマを意識することで強みをより生かせるようになります。でも多くの人は自分のテーマに気がついていません。ふと気づいても、すぐに忘れてしまいます。

人生

の節目には様々なテーマが訪れます。

経営に迷った時、ネガティブになりそうな時、新たなステージに向かう時などは、自分のテーマを意識することが大切です。
また、社会人として旅立つ我が子や、やがて大人になって壁にぶつかる孫に、想いと愛情を伝えると、その後の人生の指針となるでしょう。引退した父や母の今までを振り返ることは、ファミリーヒストリーの貴重な機会となります。そして、最も身近な夫や妻へずっと伝えられなかった感謝を伝えることは、絆を強めます。そしてまた、亡くなった親兄弟を、残された家族や友人と偲び語らうことでみなの気持ちが再生されます。

こういった人生の起点となる重要なテーマほど、大切に心の中にしまいこまれてカタチにしづらいものです。

でも、絵にしてあげることで立ち返る場所を手に入れることができます。

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