この記事について
半世紀も生きてきますと、【ことわざ】の持つ意味が、より深く染みるようになりました。昔の人はうまいこと言ったもんだなぁと、しみじみ。時代の転換期、大きく世の中が変わってゆく中でも、人やこの世の本質的な部分は、案外変わらなかったりします。結構スルドイところを突いてくるのです。
本日のことわざ
「後悔先に立たず」
あのさー変なこと話してもいいか?
なんだネ?
20年くらい前のことなんだけどさ。
ほう
昼間ひとりで家に居たとき、うたた寝していたのかどうかもよく覚えていいないのだけど、、、夢とは違う「なんかはっきりした体験」をしたんだ
UFOにでも乗ったかwww
いやちがう。自分は椅子にもたれるように座っていて、しかも自分男でさ。日本じゃないんだよ。なんかポルトガルとかあの辺りかなあ、昔の南のヨーロッパの田舎で。まだ結構明るいけど夕方だった。
ほほう
女の人の声がするんだよ「さあ、いきますよ」って。姿は見えない。
ほひ!
その昔のヨーロッパのオッサンの自分、「え、ちょっと待って!え、え」って戸惑っている。「ちょっと待ってよ」と言っても、、
言っても?
その声だけの女の人に連れていかれて、す~っと上にあがっていくの。
ほう
椅子にもたれている自分の姿が見えるの。戻ろうとしても戻れなくてもうなすすべもなく、上にあがっていってしまうのよ自分が。
女の人は?
見えていないのだけど、なんか微笑んでいるのがわかる。連れていかれるのだけど、怖くはない。
フウン
その時の自分、思っているんだよ「ちょっと、いったん戻ってもらって、せめてあれとあれだけでも整理しておきたい」と。でもお構いなしにどんどん上がっていってしまう。で、その時はっきり分かったんだ!
!
これが【死ぬ】ってことなんだって。
そうだな
目の前のカップひとつ動かす事ももうできないのか、、って。そこで、、
そこで目が覚めた?
はっと我に返ったよ。寝ていたのかどうかわからない。だけど、そのこれが死ぬことなのか!って理解したときの感情があまりにもリアルではっきりしていてさ。ほんとにたった今体験したという感覚で。夢とはなんか違うって思ったのはこの感情のリアルさがあったから。
それでこのことわざって訳か【後悔先に立たず】
そう!すべての人に今世を離れる日は、いつか必ずやってくる。よくわかんない状況だったけど、「死んだらこうなる」という疑似体験ができたので、改めて深く理解ができた。生きているときには何てことのない目の前のカップを動かすことすらできなくなる。そしてそれはいつ訪れるのかわからない。
そういうことだな。
だから、あらためて思うよ。せっかく命があるのだから、後悔しないように毎日を過ごしたいなってさ。
亡くなったひとのほとんどが「やった」事よりも「やらなかった」ことをあの世で後悔しているぞ。
ヨシ!命をめいっぱい楽しく使っていこう(*^^)v
それがイイネ!後悔先に立たず、、だからな☆
著者について
黒須 貴子(くろす たかこ)
https://tempurayama.com/
数々のアルバイトや専業主婦などを経て、消防設備の会社を設立。下請けからの脱却、女性消防設備士の登用など、難題に直面してきた経験をシェアして生かせる〈社長峠の茶屋〉を始める。学生時代はパンクロッカー、現在はヴィジュアル系のキャンサーサバイバー。