この記事について
自分の絵を描いてもらう。そう聞くと肖像画しか思い浮かびませんよね。門間由佳は肖像画ではない“私の絵”を描いてくれる人。人はひとりひとり違います。違った長所があり、違った短所があり、違うテーマをもって生きています。でも人は自分のことがよく分かりません。だからせっかくの長所を活かせない。同じ失敗ばかり繰り返してしまう。いつの間にか目的からズレていってしまう。そんな時、私が立ち返る場所。私が私に向き合える時間。それが門間由佳の描く“私の絵”なのです。一体どうやってストーリーを掘り起こすのか。どのようにして絵を紡いでいくのか。そのプロセスをこのコンテンツで紹介していきます。
『いつまでも愛している』|ほんとうに描いてほしい愛犬の姿を探して
「安全だ」と感じることが、成果や創造性を高める!
最新の科学理論で言われています。
では、「安全だ」と感じられる条件は何か?知りたくなりそうです。しかし、誰でも当てはまる条件なんかない。大事なのは<安全と感じること>。
一人ひとりの主観なのです。
科学なのに主観???と、わけがわからなくなりそうですが1994年にアメリカの神経生理学者であるステファン・W・ポージェス博士が発表したポリヴェーガル理論は、心拍変動のパターンに注目することで、主観を測りました。
そして、
「安全だ」と感じることが、人生を成功させるのに大事であり、
「安全でない」と感じると、成果を出せないばかりか、病気になる確率を高めると、述べています。
発表から25年、生まれては消える科学理論の盛衰を耐え抜き、今、注目されている理論です。
何か与えられた答えに従うのではなく、「自分は何を感じているのか?」自分自身で答えを出す。画家として大切にしてきたことが、科学理論でも注目を浴びるのを興味深く思います。
オーダー絵画でも、「安心」というキーワードがよく取り上げられます。そして、オーダーのためのセッションと、絵画を描くのを通して、一人ひとりの「安心」は違うものだと感じます。
それだけでなく、頭で考えた「安心のイメージ」と、心で感じる「安心のイメージ」は違うことがあります。Iさんのオーダー絵画ではっきりとイメージの違いが現れました。繊細で美しい瞳と、仕事となるとスパンと決断する力を持つ人。サロン運営でも、細やかさと前例に囚われない決断力が発揮されていました。小柄な身体に秘めた強さを宿しています。
Iさんには、愛犬がいます。「この子がいてくれたから、あらゆる荒波を乗り越えられました」人生の大切なパートナーなのです。「うちに来てくれてから随分と年月が流れました。でも、ずっと変わらず純粋無垢です。その純粋さに癒されます。もう‥‥、いるだけでいいのです。大切なたいせつな子です。この子を描いてほしいのです」
最初は、「正面がいい。この子の美しい瞳を描いてほしい」
でも、「せっかくなので、いろんなポーズの構想画を描きましょう」さりげなく水を向けると「どんな姿も無敵のかわいさなので、ぜひお願いします!」Iさんは満面の笑みを浮かべました。
次のセッションの時、さまざまな構想画を見てIさんは「正面がいい、と思ってたけど、目をつぶっているのもかわいいし、本当に迷っちゃいます」と言いました。
それから1時間。どれもこれもと幸せな悩みでいっぱいだったIさんは、気がつきました。
「この寝ているのがいい。この子が一番安心している姿だし、この子が安心している姿に、私も安心できるから。」可愛いだけではなく‥‥。もう一歩深いレベルでほしいオーダー絵画の【安心】というキーワードが生まれてきた瞬間でした。
そして、幸せそうに寝ている姿にきまりました。
とってもふわふわした毛並み。その柔らかさだけでも癒されるでしょう。寝ている姿は、まるで赤ちゃんのような純粋さです。そこに、その子の「Iさんと一緒で幸せだよ」という気持ちをのせました。暖かで優しい色を、少しずつ描き重ねていきます。
本画がだんだんと進んでいくプロセスを、時折画像で送りました。
「門間さんに描いてもらっている時間、好きです。大切に何度もなんども筆を重ねてもらっているのを感じます。待っているのが気にならないどころか、とても楽しいです」メールが返ってきました。
そして、数ヶ月経て完成。
実際の絵を前にしてIさんはしみじみと言いました。
「最初は思いもつかなかったけれど、寝ている姿で本当に良かったです。安心しきっている姿に幸せな気持ちになります。この子との関係を、改めて振り返ることもできました。」
著者の自己紹介
ビジョンクリエイター/画家の門間由佳です。
私にはたまたま経営者のお客さんが多くいらっしゃいます。大好きな絵を仕事にしようと思ったら、自然にそうなりました。
今、画廊を通さないで直接お客様と出会い、つながるスタイルで【深層ビジョナリープログラム】というオーダー絵画を届けています。
そして絵を見続けたお客様から「収益が増えた」「支店を出せた」「事業の多角化に成功した」「夫婦仲が良くなった」「ずっと伝えられなかった気持ちを家族に伝えられた」「存在意義を噛み締められた」など声をいただいています。
人はテーマを意識することで強みをより生かせるようになります。でも多くの人は自分のテーマに気がついていません。ふと気づいても、すぐに忘れてしまいます。
人生
の節目には様々なテーマが訪れます。
経営に迷った時、ネガティブになりそうな時、新たなステージに向かう時などは、自分のテーマを意識することが大切です。
また、社会人として旅立つ我が子や、やがて大人になって壁にぶつかる孫に、想いと愛情を伝えると、その後の人生の指針となるでしょう。引退した父や母の今までを振り返ることは、ファミリーヒストリーの貴重な機会となります。そして、最も身近な夫や妻へずっと伝えられなかった感謝を伝えることは、絆を強めます。そしてまた、亡くなった親兄弟を、残された家族や友人と偲び語らうことでみなの気持ちが再生されます。
こういった人生の起点となる重要なテーマほど、大切に心の中にしまいこまれてカタチにしづらいものです。
でも、絵にしてあげることで立ち返る場所を手に入れることができます。