GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道
先週から、人事・組織領域に関して「2023年のHRトレンド」についての記事を
Forbesから引っ張ってきています。
今週の記事はコレ
Top Ten HR Trends For The 2023 Workplace
2023の職場で見られる、HRのトレンドトップ10
(https://www.forbes.com/sites/jeannemeister/2023/01/10/top-ten-hr-trends-for-the-2023-workplace/?sh=6cdba04f5933)
トップ10のリストは下位の通りです。
1. Employee Well-Being Is A Human Imperative
2. Skills-Based Hiring Is On The Rise As Companies Recruit For Potential Rather Than Degrees
3. The Future Of Work Is Flexibility For All Employees
4. Hybrid Learning Will Force Companies To Re-Invent Their Brick-And-Mortar Corporate Academies
5. ESG Reporting Will Expand Beyond Compliance To Attract Talent
6. Human Skills Are The New Hard Skills For The Future Of Work
7. Hybrid Working Is Here to Stay and Success Starts With Defining It
8. The Future Of The Office Will Be To Bring The Off-Site Vibe On-Site
9. Humans And Bots Create A New Blended Workforce
10. HR Burnout Is A Crisis That Needs To Be Addressed
今週は「2.Skills-Based Hiring Is On The Rise As Companies Recruit For Potential Rather Than Degrees」を読んでみます。
2. Skills-Based Hiring Is On The Rise As Companies Recruit For Potential Rather Than Degrees
(学歴よりもポテンシャルを重視したスキルベース採用が増加)
Recent research by Remote shows skills-based hiring is up 63% in the past year as more employers value experience over academic qualifications.
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リモート社の最新の調査によると、学歴よりも経験を重視する雇用主が増えたため、スキルベースの採用は過去1年間で63%増加した。
学歴よりもスキル。この傾向に拍車がかかっている、という話です。
その背景などが解説されています。
This shift is accelerating as a growing number of professions, such as those in computer support and software engineering, do not need a degree to perform their robs. The Burning Glass Institute analyzed millions of online job listings and found that the number of jobs requiring a college degree dropped from 51% in 2017 to 44% in 2021.
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コンピューターサポートやソフトウェアエンジニアリングなど、学位がなくても務まる職業が増えるにつれ、このシフトは加速している。
Burning Glass Instituteが数百万件のオンライン求人情報を分析したところ、大卒資格が必要な職種は2017年の51%から2021年には44%に減少していた。
学歴よりもスキル・経歴を重視する傾向が強くなっている背景としては
「そもそも学位がなくても務まる仕事が増えた」からだ、と言っていますね。まあ身も蓋もないですけどそういうことですよね。
大卒資格が必要な仕事の割合が既に半分を切っているということです。
いわゆるパソコン周りのスキルや経験さえあれば、学歴がなくても仕事ができる世の中になってきているわけですね。
となると、当然ながら「大学なんて行かずに、専門的なソフトウェアスキルなどを早々に勉強し始めたほうがお得だ」という考え方が広がるのでしょうね。
多分この流れって早晩日本でもメインストリームになりますよね。
多くの子供たちや若者が「スキル」を早期教育によって身につけて社会に出てくるという世界ですね。
そうなると何が起きるのか?
若くてスキルの高い人が多すぎて「多少のスキルだと埋没してしまう」ような世界観でしょうか?
それとも、スキルベースのジョブやタスクの多くが「若くてスキルのある働き手に占拠され」て結果的に「旧来型の学歴エリートおじさんの仕事が無くなる」ような世界観でしょうか?
個々のタスクが重要なのではなく「目標設定力」や「マネジメント力」こそが重要なのだ、という主張をお題目のように唱え続けるおじさんも多いと思います。
きっとこの「すぐ役立つスキルのある若者 vs 他の技を培ってきたおじさん」の対立構造って「政治マター化」していくのだと思いました。
本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。
小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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