第161回「キッチハイク社の『保育園留学』という小さなブルーオーシャン」

このコラムについて

小さなブルーオーシャン?
何だかよく分からないよ。ホントにそんなので商売が成り立つの?

と思っている方は多いのではないでしょうか。何を隠そう私もそのひとりでした。私は人一倍疑り深い人間なのです。そこで・・・私は徹底的に調べてみることにしました。小さなブルーオーシャンなんて本当にあるのか。どこに行けば見られるのか。どんな業種なら可能なのか。本当に儲かっているのか。小さなブルーオーシャン探求の中で私が見つけた答えらしきもの。それはきっとみなさんにとっても「何かのヒント」になるはずです。

「キッチハイク社の『保育園留学』という小さなブルーオーシャン」


「リピート希望率は95%。キャンセル待ち2500組。」

「保育園留学」が好調だそうです。

これは、株式会社キッチハイクが
提供するプログラムで、
親子で1~3週間、地域に滞在し、
現地の保育園に、子どもを通わせることが
できるというもの。

特に、都心に住む家族からの支持が高く、
自然環境や保育園の雰囲気が
好評であることから、
リピート利用者も多いそうです。

2023年3月末時点で
約200組の親子が利用しており、
そのうち約9割は都心に住む家族。
利用者の満足度は非常に高く、
アンケートによれば、
リピート希望率は95%、
キャンセル待ちが2500組に
膨れ上がるほどの人気ぶりだったそう。

プログラムが注目される理由は、
何でしょう?

まずは子ども側の視点。
子どもたちにとって
貴重な異文化体験が
得られるでしょう。

都心は便利である一方、
さまざまな制限があります。
園庭が小さい、あるいはないという
保育園もあるでしょう。
自然の少ない都心で、
窮屈で小さな公園。

しかし、留学先には、
広々とした園庭や、
森や川、海といった大自然。

保育園での生活や遊び、食事など、
地域の文化や習慣に触れることで、
子どもたちの世界観が広がります。
また、保育園での生活を通して、
自立心やコミュニケーション能力を
身につけることができるため、
将来的なグローバルな活躍にも
繋がるかもしれません。

이룬 봉によるPixabay からの画像

次に家族、親側の視点。
保育園に通わせることで、
子どもたちの世話をしながら
自由な時間を過ごすことができ、
現地の文化や人々と
交流する機会を得ることができます。

宿泊先はリモートワークが
しやすい配慮がされており、
地域によってはコワーキングスペースとの連携も。
子どもを保育園に預けている間、
保護者は自宅やコワーキングスペースで
リモートワークもできるのです。

また、自然環境や地域の食材を味わうことで、
日常では味わえない体験ができるという点も
魅力的です。

そして、もう一つ私が思った点は、
親子との共通体験です。
もちろん、都心でも同じものを見、
同じものを聞き、触れ、食べることは
出来ますが、
「保育園留学」というちょっと特別、
ちょっと非日常の親子の共通体験が、
良い効果をもたらすのではないかと
推察しました。

留学先は、
北海道厚沢部町(あっさぶちょう)から
スタートし、23年4月現在は、
岐阜県美濃市や熊本県天草市など、
全9カ所まで広がっているそうです。

移住までは考えていないけど、
子どもに良い環境を提供したい、
あるいは、移住の疑似体験として、
需要は多くありそうです。

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株式会社キッチハイク
東京都台東区東上野
URL https://kitchhike.jp/
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佐藤 洋介(さとう ようすけ)
株式会社グロウスブレイン 代表取締役

大学(日本史専攻)を卒業後、人材コンサルティング会社に16年間勤務。ソフトウェア開発会社、採用業務アウトソーシング会社、フリーランスを経て、起業。中小企業の人材採用、研修に携わる一方で、大学での講義、求職者向けイベント等での講演実績も多数。人間の本質、行動動機に興味関心が強い。
国家資格キャリアコンサルタント、エニアグラムファシリテーター、日本酒ナビゲーター。

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