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高橋 健三(たかはし けんぞう)
・1960年 大阪生まれ
・1982年 大学卒業後、大阪市内の印刷会社へ就職
・1985年 船場の広告代理店へ転職
・1991年 友人と共に企画会社キッズ・コーポレーション設立し取締役に就任
NTT、松下電器(現パナソニック)、コカ・コーラなど大手企業を数多く開拓し、取締役就任12年間で売上高10億円を達成
・2003年 スマイルマーケティング設立し代表取締役に就任
ラーメン屋だって4Pだ!
高橋さんって何者なんですか?
マーケティングのコーチ業?
そうなんです。けど、もっとキャッチーな肩書きが欲しくて、最近は「ビジネス妄想家」と名乗ってます。
分かりにくくなった気が(笑)職業的にはコーチ業なんですか。
コーチの資格を持っているわけではないんです。ただ「コンサルタント」と名乗るのにちょっと抵抗がありまして。
わかります。私もコンサルタントという肩書きは好きじゃないです。
そっちの方がいいですよ!すごく分かりやすいし。
それを教える仕事ってことですね。
「なにわ」が付いてるってことは関西人ですか。
昔はそうでしたよね。
最近は逆にそれをバリューとして評価してくれる人も増えて来ました。結局どこに行っても標準語はしゃべれないし、大阪弁しかしゃべられへんので。
もう肩書として名乗ってしまえと。
「ビジネス妄想家」というのはどういう仕事なんですか。
「これは面白そう」というビジネスアイデアを儲かる形にするとか?
私も大きくするのは苦手です(笑)
その商品や事業が売れ始めたらどうするんですか。
ビジネスの種まきをしてるわけですね。
「マーケティング」と「ビジネスを形にする」というのは同じ意味ですか。
既存ビジネスの強化がマーケティングで、ゼロイチは妄想だと。
はい。
商品開発と顧客創造って、ちょっと違うようにも見えるんですけど。
新しい価値を提供する目的って、商品をつくることではなく「顧客をつくること」じゃないですか。
確かにそうですね。売れなきゃ意味ないし。
だから商品開発は「マーケティングの一部」という捉え方です。
ということは調査や分析からやるんですか?
顧客創造のプロセスとして調査・分析が必要な時もあるし、商品価格や販促の作戦を考えるのもマーケティング活動です。
つまり調査も分析も開発もぜんぶ、顧客創造の手段であると。
そうです。「4P上手は商売上手、商売上手は4P上手」と言ってます。
素人で申し訳ありません。4Pって何の略ですか?
商品の“Product”、価格の“Price”、販路の“Place”と、販促の“Promotion”ですね。
なるほど。
成長している会社をいろいろ分析していると、やっぱり4Pの組み立て方がうまい。
4Pは知りませんでしたけど、私も商品をつくって、値決めをして、売り方を考えています。
自然に4Pをやっているのかもしれないですね。
そうなんですかね。
零細企業や個人商店には「マーケティングは関係ない」と思っていらっしゃる方が多いんです。けどそうではなくて。
小さくてもやることは同じだと。
僕はよく「屋台のマーケティング戦略」という話をするんです。
屋台のマーケティング?
例えばラーメンが大好きな人が、屋台のラーメン屋を始めるとしましょう。
ふむふむ。
自分では全く気付いていなくても実は4Pを実践してるんですよね。
どういうことですか?
結局やらなきゃいけないことは、商品“Product”を開発し、価格“Price”を決定し、どこに屋台を持っていくか販路“Place”を考えて、チャルメラを鳴らしながら販促“Promotion”すること。
なるほど。それが屋台のマーケティングだと。
ビジネスの規模とかはまったく関係なく、何か事を起こすためには必ず4Pをやらなくちゃいけない。ならそれを知っていた方が絶対うまくいきますよね。
逆に言うと「商売上手な人」は意識せず4Pをちゃんとやっているということですね。
そうなんですよ。まさに「4P上手は商売上手、商売上手は4P上手」です。
それをコーチについて「ちゃんと学びましょう」と。
そうです。王将の餃子です。
王将の餃子?またえらい飛躍しましたね。
王将って顧客の 8割ぐらいが餃子を頼むんですよ。
そりゃそうでしょう。王将に行って餃子を食べないなんてこと、あり得ないですよ。
極論をいえば、マーケティングは看板商品を持てるかどうかが一番の生命線。
それをつくっていくお手伝いというわけですか。
そういうことです。「うちのお客さんの8割はこれを買ってくれる」という商品が持ていればビジネスは最強になるんです。
> 第2回「 なぜ縄文時代は1万年も続いたのか 」へ続く