プロ野球の日本シリーズやワールドシリーズを見ていると、
短期決戦で勝つことの難しさが分かる。
レギュラーシーズンを圧倒的な勝率で勝ち抜けたチームでも、
3~7戦くらいの短期決戦を確実に勝ち抜けることは難しい。
戦略には確率があり、選手のコンディションには波がある。
100%成功する戦略などないし、
10割打てるバッターも、1点も取られないピッチャーも
現実には存在しない。
戦略の差、実力の差は、
長期戦になればなるほど効いてくる。
逆に考えれば、
短期決戦では戦略や戦力の差は出にくいという事である。
とは言っても、
プロ野球ではルールがこのようになっている以上、
参加チームはそのルールの中で全力を尽くすしかない。
最後の短期決戦に勝ったものがチャンピオン。
そう決められているのだから、
そのルールの中での頂点をめざすより他方法はないのだ。
では、企業の場合はどうだろうか。
短期で勝負するか、長期で勝負するか。
企業の場合、それを決めるのは経営者自身の判断だ。
たとえば大企業の場合は資金的にも人材的にも余裕がある。
何年もかけて商品を開発し、
市場を作り上げ、確実に勝ちにいく。
そういう戦略が主流であった。
だがここに来て、その傾向は変わりつつある。
商品寿命が短命化し、顧客の好みが多様化し、
マーケットは日々変化する。
競合他社が新しい商品を次々と投入し、
毎日のように新製品の値段が下落していく。
このような環境下では、
長期的な戦略など立てている余裕がない。
経営者は四半期ごとに発表される決算の数字を守るため、
短期的に効果の出る戦略に舵を切らざるを得ない。
だが短期的な戦略は、
たとえ収益をもたらしたとしても一時的だ。
運の要素も拭えない。
毎日のように改善を重ね、次々に投入していく新商品、
そして日々変更される販売戦略。
グローバル競争が激化する中、
短期決戦を戦い続ける大企業は疲弊の一途をたどっている。
では小さな会社はどうか。
小さな会社には・・・
– 『[安田佳生メールマガジン] 2014.11.12 小さな会社の勝ち方』より引用
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