この対談について
庭師でもない。外構屋でもない。京都の老舗での修業を経て、現在は「家に着せる衣服の仕立屋さん(ガーメントデザイナー)」として活動する中島さん。そんな中島さんに「造園とガーメントの違い」「劣化する庭と成長する庭」「庭づくりにおすすめの石材・花・木」「そもそもなぜ庭が必要なのか」といった幅広い話をお聞きしていきます。
第2回 造園の修行は、桂離宮で。
第2回 造園の修行は、桂離宮で。

「家に着せる衣服の仕立屋さん」として庭や外構を作ってらっしゃる中島さんですが、今日はご自身の経歴について知りたいなと。最初は普通に就職されたんでしたっけ。

庭については完全に素人の状態で入ったので、本当にイチからですね。日本庭園の木の切り方、植物の種類、それに落ち葉の掃除の仕方とか、そもそも庭ってどういうものなのかとか……技術的なことだけじゃなく、文化的な面も含めて一通り学ばせてもらいましたね。

それにはちょっとしたエピソードがありまして。実は当時、茨城の会社の社長が、TVチャンピオンという番組の「ガーデニング王」という企画で、2連覇したんです。私もアシスタントとして登場しているんですけど。

ええ(笑)。で、それまで会社としては、公共工事をメインにしていたんですね。衆議院議員の議長公邸の庭などを担当したり。でも、テレビで話題になったこともあり、今後は民間にも力を入れていこうとなりまして。

植える木にもよるんですが、今の主流が、いわゆる雑木(ぞうき)と呼ばれるものなんですね。それはもともと、山や林で集まって生えている木なんです。そういう所だと間隔を開けずに生えているので、日が当たるのは頭の方の一部だったりするわけです。
対談している二人
中島 秀章(なかしま ひであき)
direct nagomi 株式会社 代表取締役
高校卒業後、庭師を目指し庭の歴史の深い京都(株)植芳造園に入社(1996年)。3年後茨城支店へ転勤。2002・2003年、「茨城社長TVチャンピオン」にガーデニング王2連覇のアシスタントとして出場。2003年会社下請けとして独立。2011年に岐阜に戻り2022年direct nagomi(株)設立。現在に至る。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。