第200回「13歳社長が教える『売ること』の原点いう小さなブルーオーシャン」

このコラムについて

小さなブルーオーシャン?
何だかよく分からないよ。ホントにそんなので商売が成り立つの?

と思っている方は多いのではないでしょうか。何を隠そう私もそのひとりでした。私は人一倍疑り深い人間なのです。そこで・・・私は徹底的に調べてみることにしました。小さなブルーオーシャンなんて本当にあるのか。どこに行けば見られるのか。どんな業種なら可能なのか。本当に儲かっているのか。小さなブルーオーシャン探求の中で私が見つけた答えらしきもの。それはきっとみなさんにとっても「何かのヒント」になるはずです。

「13歳社長が教える『売ること』の原点いう小さなブルーオーシャン」


大谷翔平選手や八村塁選手、石川祐希選手をはじめ、スポーツ界では多くの日本人が若くして世界に挑戦し、活躍しています。実はビジネスの世界でも若い経営者が目覚ましい活躍をしているのですが、今回ご紹介する経営者は、なんと13歳。中学生です。

5歳のときに抱いた夢を叶えるために起業する

東京蔵前にある「BEAR ART TOKYO in Asakusa」。
海外で人気がある「ベアペインティング」ができるお店です。このお店の経営者は、緒方勇人氏、13歳。現役の中学生です。

彼は、ご両親の影響で小さい頃から海外を見て回っていたそうです。5歳の時、貧困層を見て、16歳になったら貧困地域の子どもたちに1000個のおにぎりを届けるという目標を持ちます(1000という数字は当時知っていた一番大きな数字だそうです)。

その目標を叶えるため、2021年からNFT(Non-Fungible Token)で、自身の作ったくまのキャラクターを売り出しますが、NFTという存在が知られていない世の中。売れなかったそうです。

そこで、リアル店舗を立ち上げて、このキャラクターを知ってもらうという作戦に出ます。それが「ベアペインティング」。
くまやうさぎの真っ白なフィギュアに、自分たちで好きな色を選んで塗ってみたり、垂れ流してみたり、飛ばしてみたり…。世界で唯一無二のオブジェが完成すると言うわけです。

さらに、自身のキャラクターグッズ、例えばエプロンなどを制作し販売。人気があるそうです。

13歳で経営者、ということもびっくりですが、私が思ったのは売上を上げるため、売るために、必死に考え、実際に行動していることです。

就活生支援をしていると営業という職業が敬遠されがちです。いまだに、営業にはノルマがあり、売りたくもないものを無理やり売らされる、コミュ障なので営業には向いていない、等々、とても昔ながらの考えがはびこっています。
緒方勇人氏は、営業している、と思っているのでしょうか?聞いたことはないので、わかりませんが、営業をしている感覚はなく、自分の作ったキャラクターをもっともっと多くの人に知ってもらうにはどうしたらいいのか?を考え、追求しているんだと思います。しかも、単純に売るためではなく「わくわく」させることを通じて。

今回は、売るということの原点がどこにあるのか?がわかる小さなブルーオーシャンでした。

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BEAR ART TOKYO in Asakusa
〒111-0051 東京都台東区蔵前
URL https://coubic.com/beararttokyoinasakusa
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佐藤 洋介(さとう ようすけ)
株式会社グロウスブレイン 代表取締役

大学(日本史専攻)を卒業後、人材コンサルティング会社に16年間勤務。ソフトウェア開発会社、採用業務アウトソーシング会社、フリーランスを経て、起業。中小企業の人材採用、研修に携わる一方で、大学での講義、求職者向けイベント等での講演実績も多数。人間の本質、行動動機に興味関心が強い。
国家資格キャリアコンサルタント、エニアグラムファシリテーター、日本酒ナビゲーター。

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