第66回 免疫力も「ありすぎる」と毒になる

この対談について

健康人生塾の塾長にしてホリスティックニュートリション(総括的栄養学)研究家の久保さんと、「健康とは何か」を深堀りしていく対談企画。「健康と不健康は何が違うのか」「人間は不健康では幸せになれないのか」など、様々な角度から「健康」を考えます。

第66回 免疫力も「ありすぎる」と毒になる

安田
最近、ちょっと痒くてポリポリっと掻いたところが、なんだかミミズ腫れのようになるんですよ。昔はそんなことなかったのに。それで皮膚科に行ったところ「これはアトピーじゃなくて蕁麻疹ですね」と言われまして。

久保
免疫力が落ちてしまっていたんですね。
安田
そうらしいんです。だから薬も、アトピーの時のような塗り薬ではなく飲み薬を処方されました。それでお医者さんに「なんで免疫力が落ちてるんでしょうか?」って聞いたら「安田さん、それは歳のせいです」って言われちゃいまして(笑)。

久保
あぁ…「歳には勝てないという現実」を突きつけられてしまったわけですか(笑)。
安田
ええ(笑)。ですから今日は久保さんに、「免疫力アップ」について詳しくお聞きしたいなと思っています。

久保
わかりました(笑)。そもそも「免疫」には段階があって、まずは「バリア機能」なんですね。肌とか喉や腸の粘膜とか、それ自体が「免疫の第一関門」になっている。
安田
その第一関門を突破されると、細菌が細胞や血液に入っていくんですよね?

久保
そうですそうです。すると次は「自然免疫」というのが起こる。白血球が菌を殺そうと頑張るわけです。それでも対処しきれない場合、今度は体の熱をあげて抗体を作る段階までいきます。今のお話を聞いていると、安田さんは最初の第一関門が危うい状態なのかもしれませんね。
安田
ふ〜む、第一関門が正常に働いていない、と。

久保
おそらくそうなんだと思います。特に腸内環境があまり良くない場合、蕁麻疹やアレルギーという、いわゆる「過剰反応」が起きやすいんです。
安田
やっぱりキーワードは「腸」なんですね。

久保
そうですね。腸内環境がよい状態であれば、有効活用できる栄養素しか入ってこられません。でも腸内環境が悪いと「消化不良の大きな分子」「細菌」「アレルギー物質」といった、本来であれば体内に入れないものがどんどん入ってきてしまう。
安田
体に悪いものがたくさん入ってきてしまうのはわかるんですが、それがどう「過剰反応」につながるんでしょうか?

久保
セキュリティのしっかりしたオフィスビルに例えてみましょう。受付で身分証のチェックをされているってわかっていれば、ビル内にいる人は全員安全な人だって思えますよね?
安田
ええ、そうですね。

久保
ところが誰でも入れるビルだったら、見慣れない人を見た時に「この人、ちょっと怪しいかも…」って思えてしまう。数人レベルなら「念のため警戒しておこう」という程度ですむと思うんですけど、そういう人がビルの中のあちこちにたくさんいたら…。
安田
ああ、手当たり次第に排除したくなりますね(笑)。

久保
ですよね(笑)。第一関門の調子が悪いということはそういうことなんです。つまり、バリア機能が整っていないと、体内に入ってくるものすべてに対して、良いも悪いも関係なく、とりあえず攻撃しまくってしまう。それが過剰反応、つまりアレルギーなんじゃないかと考えています。
安田
なるほど、わかりやすい。攻撃しまくる=免疫の過剰反応、というわけですね。免疫って強ければ強いほどいいもんなんだと思っていましたが違うんですね。

久保
違いますね。いつも言っていますが「バランス」が大事なんです。免疫も暴走してしまうと、正常な細胞まで傷めつけてしまいますからね。
安田
ではそういった免疫の過剰反応を改善するにはどうしたらいいんでしょうか? 私の愛用しているナゴミソルトは効果がありますか?

久保
ナゴミソルトは、酸化を還元するので活性酸素などによる炎症を抑えるには非常に効果的です。さらにミネラルがしっかり入っているから細胞を整えてもくれる。そういった意味では「免疫力アップ」という部分に貢献はしてくれると思います。
安田
ふむふむ。蕁麻疹が治るかどうかはさておき、免疫力アップには効果があるだろうということですね。ちなみに腸内環境をより良くするには、発酵食品を食べるのがいいんでしたっけ?

久保
そうですね、発酵食品は良いと思います。ちなみに安田さん、お通じはどうですか? 私はセミナーでも「便」は「お便り」だって話していまして。ちゃんと毎日「お便り」が来ていますか?
安田
お酒を減らしてからは、毎朝定期的に「お便り」は来ています(笑)。あとは下痢気味だったのも治りましたし。

久保
そうでしたか。カチカチだったりコロコロだったり水便だったりする「お便り」は、腸内環境が悪い方向に傾いている証拠です。つまり今の安田さんの腸内環境は、ずいぶん健康的になっているんじゃないでしょうか。
安田
おぉ、それは良かったです(笑)。ちなみにどんな「お便り」が最もいいんでしょうか?

久保
セミナーではいつも、「ちょうどいい硬さで、できれば水に浮いている状態が良いですよ」とお伝えしています。
安田
なるほどなぁ。かつての私はいつもお腹の調子が悪かったんですが、これはお酒が原因だったんじゃないかと思っていて。今でもお酒を飲むと蕁麻疹やアトピーが出やすくなる気がします。お医者さんは「お酒と蕁麻疹・アレルギーは全く関係ない」と言うんですけど(笑)。

久保
お酒が直接の原因ではないかもしれないですが、間接的に腸を傷めて、その結果アレルギーになっているということを考えると、「お酒が影響している」というのも間違いないと思いますよ
安田
やっぱりそうですか。じゃあお酒はきっぱり止めた方がいいんですかね…。

久保
まあまあ、お付き合いもあるでしょうし、ほどほどなら良いと思いますよ(笑)。ただ普段から発酵食品を食べて腸内環境を整えておくことが重要だということです。
安田
なるほどなるほど。じゃあこれからも命ある良質の発酵食品を食べて「適度に強い免疫力」をつけることで、お酒も楽しく飲めるようにしたいと思います(笑)。

 


対談している二人

久保 光弘(くぼ みつひろ)
健康人生塾 塾長/ホリスティックニュートリション研究家

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仙台出身、神奈川大学卒。すかいらーくグループ藍屋入社後、ファンケルへ。約20年サプリメントの営業として勤務後、2013年独立し「健康人生塾」立ち上げ。食をテーマにした「健康人生アドバイザー」としての活動を開始。JHNA認定講師・JHNA認定ストレスニュートリショニスト。ら・べるびい予防医学研究所・ミネラル検査パートナー。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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