住宅業界(新築・リフォーム・不動産)の「課題何でも解決屋」として20年以上のキャリアを持つ株式会社ランリグが、その過程で出会った優秀な人材を他社に活用してもらう新サービス『その道のプロ』をスタートしました。2000名以上のスペシャリストと繋がる渡邉社長に、『その道のプロ』の活用方法を伺う対談企画。
第88回 「客集め」の時代が終わり、「働き手集め」の時代へ

スポーツでもルールが変わることってよくありますよね。オリンピック柔道でも、日本人が勝ちすぎるからとルールが変わったりする。同じように、スポーツ以外でも力のある人が自分に有利なように書き換えていることもあると思うんです。

ああ、今までの46億年で定期的に温暖化と寒冷化を繰り返していて、たまたま今が温暖化の時期なだけだという説ですよね。それについては諸説あるんでしょうが、ルールが変わると勝者が変わるということは間違いないわけです。

確かに。昨日まで勝ってた人が負けて、負けてた人が勝つことなんても全然ありますからね。ビジネスでいうゲームチェンジですよね。

そうそう。ビジネスでは今までは「客集めが最優先」というルールだったんですけど、「働き手集めが最優先」というルールに変わりつつありますよね。外食産業は特にその変化が早くて、「働き手をいかに安いコストで集めて定着させられるか」が勝敗を分けている。

どうしても古いルールが染み付いているんですよ。もちろん「お客様に少しでも喜んでもらおう」と考えることはすごく大事なんですけど、今はそれよりも「“社員様”にいかに満足して働いてもらうか」が大事だと思います。

そうそう。会社のビジョンも大事だけど、それだけでは足りない部分があるし、報酬を上げるにも限界があります。特に中小企業の場合、全員が同じ条件で満足できるわけではないので、それぞれの状況や希望に応じた柔軟な対応が必要になるんじゃないかと思うんです。

ああ、確かに。それぞれの社員に合わせた対応というのは、中小企業ならではの強みかもしれませんね。大企業だと全体でルールを作る必要があるけど、中小企業だからこそできる細かな対応もある。それを活かしていけるといいですよね。

あり得るでしょうね(笑)。だから本人のことだけじゃなくて、家族構成とかをしっかり把握して。それも「奥さんがどんな仕事をしていて何曜日が忙しいか」とか、「旦那がどんな仕事に就いていたら喜ぶか」ぐらいまで真剣に考えないと。

まぁそうですね。ともあれ、一番の問題点は経営者の中でやっぱり「お客さんが上」になっていることですよ。つまり裏返せばいまだに「社員が下」だと思っている。もちろんお客さんに対する意識を下げてはいけないんですが、社員に対する意識も高めていかないと。

実際、十数人の規模の会社で平均年収1000万円超を実現している社長さんもいますからね。しかもそれは最低条件だと言い切っている。
対談している二人
渡邉 昇一(わたなべ しょういち)
株式会社ランリグ 代表取締役
1975年、大阪市に生まれる。大学卒業後、採用コンサルティング会社ワイキューブに入社。同社の営業、マーケティングのマネージャー、社長室長及び、福岡などの支店立上げを担当し、同社の売上40億達成に貢献した。29歳の年に株式会社ラン・リグを設立し、今期20期目。述べ900社以上の住宅会社のマーケティング、人材コンサルティング支援と並行し、500店舗以上が加盟するボランタリーチェーン「センリョク」など、VC、FC構築にも多数携わる。また、自身が司会を務め、住宅業界の経営者をゲストに招き送る自社のラジオ番組は、6年間で、延べ300回以上の配信を経て、毎月2万人以上の業界関係者が視聴する番組に成長した。今年5月には、2000人以上のプロ人材とのネットワークを生かした~社長の右腕派遣サービス~【その道のプロ】を本格リリース。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。