ネットの履歴書
第7回『後の祭りでは済まされない』

株式会社ソルナが開発した究極の履歴書。それがネットの履歴書』これまでの履歴書や職務経歴書とは何が違うのか。なぜ究極と言えるのか。その秘密に迫ります。

小さなブルーオーシャンを追え
〜ネットの履歴書〜

第7回『後の祭りでは済まされない』

 

安田

「採ったら辞めさせられない」っていうのが、今の日本の法律じゃないですか。

三澤

そうですね。だから採る前の見極めが大事。

安田

たとえば「職歴が違いました」とか「犯罪隠してた」とかでも、辞めさせるのは難しいんですか?

三澤

現実問題としては難しいですよね。その会社で問題起こしてないわけですし。

安田

本当のことを知ってたら、採用してなかったと思うんですけど。

三澤

たぶん「それは通用しません」って言われちゃいますね。

安田

厳しい。

三澤

たとえば「資格があると言ってたのに、資格がなかった」とかなら、あり得るのかなと。

安田

ちょっとした経歴詐称ぐらいだと辞めさせられない?

三澤

「履歴書に間違いがあったら辞めていただきます」って一筆もらっとけば、大丈夫かもしれません。

安田

一筆とろうとしたら、「実は」っていう話が出てくるかも。

三澤

じっさい、そういう事はありますね。ただ企業側も「採用したい」という事情があるので。

安田

確かに。人材難ですし、一筆もらうのはちょっとイメージ悪いですよね。

三澤

「採用したい」っていう大前提があるので、そのへんはちょっと甘くなりますね。

安田

でも昔と違って「どんな人でもいいから採用したい」って会社は、意外と少ないですよ。

三澤

私も経営者なので分かります。人は欲しいけど、赤字社員はいらない。

安田

ですよね。赤字だったら採らないほうがいい。

三澤

はい。

安田

でもそれこそ、採った後で辞めてもらうって、難しいです。

三澤

でもいい人材を見抜くって、結構難しいんですよ。

安田

履歴書に嘘を書くような人は、やっぱりダメなんでしょうね。

三澤

いや、そうとも限らないです。

安田

え!そうなんですか?

三澤

嘘ついてる人って、意外と面接の段階では「凄くよさそうに見える人」が多い。

安田

嘘が上手な人は、出来そうに見えるってことですか?

三澤

ちょっと前に報道番組とかで、あったじゃないですか。経歴詐称。

安田

何でしたっけ?

三澤

ショーンなんとかさん。すごく仕事ができそうな人。

安田

ああ、ショーンKさん?

三澤

はい。

安田

たとえばショーンKさんって、べつに犯罪を犯したわけじゃないですよね。

三澤

そうですね。

安田

テレビだから干されてしまいましたけど、普通の会社だったらクビにはできないですよね?

三澤

出来ないでしょうね。あの程度では。

安田

テレビだと致命傷なんでしょうけど。

三澤

テレビはスポンサーで成り立ってますから。ブランドイメージが悪くなるとすぐに降ろされます。

安田

でも、雇用してたらそう簡単には解雇できないですよね。

三澤

出来ないですね。

安田

じゃあ「犯罪を隠してた」って場合はどうなんですか?軽犯罪でも解雇できるんですか?

三澤

それが、なかなか難しいんですよ。

安田

そうなんですか?犯罪でも?

三澤

はい。

安田

実際どうなんですか?分からずに採用してるケースって、結構あるんですか?

三澤

あります。関西の上場している塾で、ちょっと前に事件があったんですけど。

安田

塾?

三澤

塾で、先生が小6の女の子を「めった刺しして殺してしまう」という事件があったんです。

安田

酷いですね。その人に犯罪歴があったと?

三澤

はい。20件ぐらい強盗で捕まってまして。

安田

え!強盗で捕まってたんですか!?

三澤

はい、強盗傷害で捕まってるんです。

安田

傷害も?

三澤

逃げるときに警備員さんにケガさせて、強盗傷害で捕まった。

安田

そんな人を採用してしまったと?

三澤

そのときの弁護士さんが「まだ未来のある青年だから」って嘆願書を集めたんですよ。

安田

嘆願書?

三澤

はい。被害にあった人たちも「真面目そうな青年なんで」って、みなさんサインされたそうです。

安田

なんと!それなのに、また犯罪を?

三澤

塾の役員さんも「知ってたら採用しなかった」とコメントしてましたけど。

安田

もう後の祭りですね。

三澤

はい。

安田

でも、そんな凶悪な人でも、面接じゃ分からないものなんですね。

三澤

人の印象って、結構簡単に操作されてしまうので。

安田

いい人に見えてしまうと?

三澤

実際に周りの人は「びっくりしました。あの人が」みたいに、言ってましたから。

安田

なるほど。

三澤

だから、そういうのはもう、事実として捉えたほうがいいです。

安田

イメージで選んじゃいけないと?

三澤

特に子どもさんを預かる仕事は。

安田

そうですよね。子供が被害者になりますからね。

三澤

そういう人って、弱者に向かいやすいんですよ。

安田

こういう致命的な情報でも、ちょっと調べたくらいじゃ出てこないんですか?

三澤

はい。とくに学生時代とか、若い時に起こした犯罪って、名前が出ていない。だから探せないんですよ。

安田

なるほど。

三澤

何年か前にも、コンクリート詰め事件みたいなのがあったでしょ?

安田

ありましたね。

三澤

去年、その犯人グループの1人が、また殺人未遂を犯してます。

安田

少年法って、考えものですよね。

三澤

はい。ネットでも少年法は叩かれてます。

安田

ちなみに、犯罪以外はどうなんですか?

三澤

たとえば?

安田

たとえば面接で「こいつ、すごく営業できそうだ」と思って採ってみたら、ぜんぜんできない人っているじゃないですか。

三澤

いますね。

安田

そういうのは調べられないんですか?

三澤

「こいつできそうだけど、ぜんぜんできない」みたいな書き込みがあれば、出てきます。でもネットに書かれてないものは調べようがないので。

安田

そういう書き込みって、少ないんですか?

三澤

少ないですね。自分じゃまず書かないでしょうし。

安田

なるほど。

三澤

それこそショーンKさんの時みたいに「“ホラッチョ”って呼ばれてました」とか「すごい話盛るよね」とかは出てくる可能性があります。

安田

でも本当かどうかは分かりませんもんね。犯罪と違って。

三澤

そうなんですよ。それに「出来る、出来ない」って、環境によって変わりますから。

安田

確かに。

三澤

前にもお話ししましたけど、プラスの面を見つけていくっていうのはなかなか難しい。

安田

まずは「絶対ダメ」っていうところだけは、押さえておきましょうと。

三澤

はい。

安田

まずは犯罪とか、問題ある人を見抜くと。

三澤

そうです。

安田

いずれは「営業できない人」とかも、見抜けるようになるんですか?

三澤

そういう商品を作りたいですね。私自身が欲しいと思っているので(笑)

・・・次回へ続く・・・

感想・著者への質問はこちらから