ネットの履歴書
第46回『凄腕ハッカーが狙うもの』

ソルナ株式会社が開発した究極の履歴書。それがネットの履歴書』これまでの履歴書や職務経歴書とは何が違うのか。なぜ究極と言えるのか。その秘密に迫ります。

小さなブルーオーシャンを追え
〜ネットの履歴書〜

第46回『凄腕ハッカーが狙うもの』

 

安田

電子マネーってやっぱり安全性が低いんですか?

三澤

ハッカーの人に言わすとAmazon PayもPayPayも「セキュリティは万全じゃない」とのことです。

安田

どれぐらいの強度なんですか?

三澤

警察が発表する「不正送金による被害額」は月間4億円超え。

安田

それは違法なハッキングで?

三澤

はい。インターネットバンキングでのフィッシングが中心だそうです。近いうちに年間100億はいくだろうと。

安田

年間100億円を盗み取られるって、凄くないですか?

三澤

銀行強盗だったら大ニュースになります。

安田

ですよね。3億円事件の30回分以上ですもん。

三澤

はい。

安田

たとえば銀行の口座からは盗めないものなんですか?

三澤

いや、銀行口座からも盗めます。

安田

でも「銀行口座からハッカーが金盗んだ」っていう話は、あまり聞いたことがないんですけど。

三澤

ほんとですか。結構ありますよ。

安田

へぇ。じゃあ私が知らないだけですね。

三澤

盗まれた本人は気がつかないことが多いんです。

安田

え?それはなぜ?

三澤

金額がすごく小さいからです。

安田

なるほど。小さすぎて分からないと。

三澤

はい。

安田

どうせ盗むんだったら50兆ぐらい盗めばいいのに。

三澤

そんな金額は北朝鮮とかの国家レベルでないとやらないです。

安田

でもやることは同じでしょ?金額なんて関係なさそうですけど。

三澤

金額が大きくなると追いかけてくる。盗られたほうも必死なので。

安田

小さいと追いかけないんですか?

三澤

気づかないぐらい小さな金額をたくさんのとこから盗る。

安田

なるほど。ちなみにそれって人間がやるんですか?それともロボット?

三澤

弱いところを探しにいくのはロボット。で「ここが入れるぞ」ってなると人間が集中的にやる。

安田

へぇ。最後は手作業ですか?

三澤

ぜんぶ手作業ではないでしょうけど。

安田

やっぱロボットに手伝わせるんですかね。

三澤

ただロボットがやる場合はどうしてもパターンが出る。そのパターンをブロックされてしまうと、次から入れない。

安田

なるほど。ちなみにPayPayが盗まれた場合は、PayPayさんは返してくれるんですか?

三澤

そんな話は聞いたことがないです。

安田

でもPayPayさんの責任じゃないですか。PayPayのセキュリティの問題。

三澤

PayPayの責任かどうかはわからないですよね、厳密に言うと。

安田

分からないんですか?

三澤

だって使ったことにされてたら分からないですよ。PayPayには。

安田

クレジットカードだったら「私は使ってません」て言ったら返してくれますけど。

三澤

クレジットカードは会社が保険をかけてますから。審査次第では返してくれますね。

安田

PayPayはどうなんですか?保険ぐらい入ってるんじゃないですか。

三澤

どうなんでしょう。少なくとも詐欺にあった場合は自己責任じゃないですか。

安田

そうなんですか?

三澤

フィッシングに引っかかって、自分でパスワードを送っちゃってるとか。多分、保証の対象にならないと思います。

安田

厳しいですね。

三澤

「詐欺サイトの誘導が流行ってます」って定期的にきちんと連絡がくるので。

安田

騙される方が悪いと。

三澤

ただ最近はすごく巧妙な詐欺もあります。

安田

たとえばどんな?

三澤

会員サイトにそっくりのサイトがあって、裏では違うものが動いてるとか。

安田

そんなにそっくりなんですか?

三澤

中国あたりでつくってる詐欺サイトは、本物とまったく見分けがつかないそうです。

安田

PayPayのサイトだと思って使ってたら「偽物だった」みたいな。

三澤

そうです。ちょっと前だったら変な日本語だとか、変なフォントが入ってたりとか、違和感を感じたのが今はぜんぜん見分けがつかない。

安田

へえ。恐ろしいですね。

三澤

もう素晴らしく技術が巧妙化してます。

安田

じゃあ電子マネーは使わないほうがいいんですか?安全のためには。

三澤

いや、使わないってわけにもいかないです。

安田

ですよね。じゃあ一般の人はどうしたらいいんですか?

三澤

防ぎようがないんじゃないですか。狙われたら。

安田

電子マネーの側は対策しないんですか?

三澤

いたちごっこなんですよ。国家レベルのセキュリティでやっても、またそれを突破されて、みたいな。

安田

そんな技術があるんだったら普通に稼げそうですけど。

三澤

そうですね。ただそういう人たちって、そもそもお金に困ってない。

安田

そりゃあそうですよ。そんな技術があったらすごい年収を稼げちゃう。

三澤

稼げますね。

安田

じゃあ何のためにそんな危険なことをするんですか?

三澤

結局はゲーム感覚なんですよ。「俺はAmazon突破してやったぜ」みたいな。

安田

お金はもう十分もってると。

三澤

持ってるのかどうか分かりませんが、お金には興味がない。

安田

ちなみに何も盗まなくても罪になるんですか?突破しただけで。

三澤

なりますね。不正アクセスなので。

安田

じゃあ捕まるわけですね。

三澤

海外からハッキングされたら捕まえようがないですけど。

安田

それは法律の問題ですか?

三澤

それもあるし、追いかけられないので。

安田

それは技術的に?

三澤

莫大なお金がかかるので。それこそ何十兆円だったら国を超えても追いかけるでしょうけど。

安田

数百万のレベルだと追いかけない?

三澤

追いかけるほうがお金かかりますから。

安田

じゃあ庶民は、海外の凄腕ハッカーには取られ放題ですね。

三澤

凄腕ハッカーはそんなお金取りにきません。面白くも何ともないので。

安田

確かに。

・・・次回へ続く・・・

\「ネットの履歴書」ネットCM公開中/ 劇画「絶句」に注目!?

感想・著者への質問はこちらから