第53回 名前に価値を!

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自覚して生きている人は少ないですが、人生には必ず終わりがやってきます。人生だけではありません。会社にも経営にも必ず終わりはやって来ます。でもそれは不幸なことではありません。不幸なのは終わりがないと信じていること。その結果、想定外の終わりがやって来て、予期せぬ不幸に襲われてしまうのです。どのような終わりを受け入れるのか。終わりに向き合っている人には青い出口が待っています。終わりに向き合えない人には赤い出口が待っています。人生も会社も経営も、終わりから逆算することが何よりも大切なのです。いろんな実例を踏まえながら、そのお話をさせていただきましょう。

【小学生の名札】

小学生の頃、名札をつけるのをよく忘れました。
当時、名札には名前とふりがな、
住所そして血液型がありました。
つけるのを忘れると、
担任の先生から、怒られた記憶があります。

最近気づいたのですが、
小学生の名札を町では見かけません。
娘に聞くと、
出校すると学校で名札をつけて、
下校前に外すそうです。

子供が校外で名札をつけなくなった理由は、
今は、防犯の意味が大きいのでしょう。

小学生は名札を付けるものと、
勝手に思いこんでいたのですが、
今となっては、
名札をつける意味は無いように感じます。
では、名前もいらないのでしょうか?


【名前はいらない?】

ものを買うのも、
サービスを受けるのも、
名前は必要ない世の中になりました。
人の名前を収集しても、
企業は儲からないからです。
個人の名前を知ったところで、
商品は売れません。
なんなら、
ネット上のアカウントを収集する方が、
よっぽど儲かります。

名札が要らなくなったように、
もしかしたら名前は社会的にも
必要なくなっているかもしれません。

【名前と行動と】

デジタル化を推進する、
私の仕事を突き詰めていくと、
個人の名前の価値はほとんどありません。
データベース上では記号に近いものです。

その一方で、
価値が高いものもあります。

私が買った、私が売った。
私のお気に入り、私のプレゼント。
私の貯金、私の休日。

上記のように行動そのものは、
企業にとって価値があります。

そして、
履歴をもとにマーケティングされ、
あらゆる情報が集まります。
その情報は、人を呼び、モノをもたらし、
さらに行動が履歴になっていきます。

企業も周りの人も、ネットの向こうの噂も
相乗効果で価値を生み出していくのです。
その結果が、名前となります。

【行動履歴を残す】

行動をし続けることで、
自身の価値を高めていく構図は、
一億総インフルエンサーとして
生きていけと言われているようです。

そう考えていくと、
行動を起こせば起こすほど、
履歴を残せば残すほど、
名前の価値が上がっていく、
そんな世の中にいるといえます。

名札の必要がなくなってきた今、
名前に価値をもたせるのは、
データベースに履歴を残すことかもしれません。

 

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- 著者自己紹介 -

人材会社、ソフトウェア会社、事業会社(トラック会社)と渡り歩き、営業、WEBマーケティング、商品開発と何でも屋さんとして働きました。独立後も、それぞれの会社の、新しい顧客を創り出す仕事をしています。
「自分が商売できないのに、人の商品が売れるはずがない。」と勝手に思い込んで、モロッコから美容オイルを商品化し販売しています。<https://aniajapan.com/>
売ったり買ったり、貸したり借りたり。所有者や利用者の「出口」と「入口」を繰り返して、商材を有効活用していく。そんな新規マーケットの創造をしていきたいと思っています。

出口にこだわるマーケター
松尾聡史

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