大阪・兵庫を中心に展開する、高価買取・激安販売がモットーの『電材買取センター』。創業者である株式会社フジデン代表・藤村泰宏さんの経営に対する想いや人生観に安田佳生が迫ります。
第29回 今20代に戻っても、「社長」にはならない理由

ええ、26歳で起業しました。

ああ、なるほど。私も会社を作ったのが25歳の時でしたけど、確かに若い頃って何も知らないから、逆に何でもうまくいく予感がしちゃうんですよね(笑)。でも経営のスキルがある状態で世の中を見たら、これをやったら後から大変だろうな、みたいに想像がついてしまう。

へぇ。そういえば以前の対談で、「社長は褒める役に徹したい」と仰ってましたよね。その分、ナンバー2とか3とかが厳しく怒ると。ということは、そのしんどい役割をあえてやるわけですか。

ああ、わかる気がします。自分が王様になるんじゃなく、それを守る役目ということですね。いやでも藤村さんの場合、社長よりも優秀すぎて、10年ももたないんじゃないですかね。絶対喧嘩別れになる気がしますけど(笑)。

ははぁ、すごいなぁ。確かに若さゆえの勢い、という感じもしますが、視点を変えればものすごく優秀なナンバー2ですね。でもそんな藤村さんが今の経験と記憶を持ってナンバー2になるんだとしたら、社長はどんな人がやるべきなんでしょうね。

そうですねぇ(笑)。そういえば先日ヤマダデンキさんの総会に行ってきたんですが、82歳になられる山田会長が、最後の中期計画を発表されてまして。「残りの人生をかけて中期ビジョンを達成するんだ」と威勢よく仰ってましたけど、その意気込みはさすがだなと思いましたよ。

確かにそういう「生涯現役」みたいな人ってすごいですよね。ただ最近私は感じ方が変わってきていて、むしろスパッと辞めて若手に譲るような人の方がすごいと感じるようになりました。これも歳を重ねたってことなのかもしれませんけど。

同感です。私も若い頃に戻りたいとは思わないですね。あんな大変な思いをもう一回やれと言われても無理ですよ(笑)。それよりも今は先に進みたいというか、20代をもう一回やるより、60代を楽しみたいですね。
対談している二人
藤村 泰宏(ふじむら やすひろ)
株式会社フジデンホールディングス 代表取締役
1966(昭和41)年、東京都生まれ。高校卒業後、友禅職人で経験を積み、1993(平成5)年に京都府八幡市にて「藤村電機設備」を個人創業。1999(平成11)年に株式会社へ組織変更し、社名も「株式会社フジデン」に変更。代表取締役に就任し、現在に至る。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。