その33 サラリーマンの正体

寡聞ながら、「感情労働」という用語を最近知りました。

「肉体労働」が物理的な行為を報酬の対象とし、
「頭脳労働」がコンテンツなどの無形物を報酬の対象としているように、
「感情労働」はメンタル的な相克を報酬の対象とする、
と定義されているようです。

たとえば飛行機のCAが
いつもニコニコするとかの「好ましい対人コンタクト」を求められ、
自分もプロとして表面上その通りに立ち振る舞うけれど、
当然内面的にはストレスやダメージを受けている、
それと引き換えに労働報酬が得られるのが
この労働の本質である、ということみたいです。

とはいえCAさんも体も頭も消耗するように、
大多数の仕事は肉体労働でもあり、かつ頭脳労働でもあり、
かつまた感情労働的な要素もちろんあるわけで、
サービス業的な仕事以外はこの区分けに属さないというものでもないようです。

そもそもの大分類が肉体とか頭脳とか感情とか、大きい言葉になるのは、
とりあえずある側面で切り取ってみる、
ここでは「人間のどこにメインで負荷がかかるのか」をテーマにしている、
ということだと思います。

わたくし以前、
「サラリーマンの提供サービスはひと言でいえば ”専従” ではないか」
と申し上げました。
専従は労組のアレくらいでしか使われない言い方かと思いますが、
「本質的になにやってる人なのか」をテーマに切り取ろうとすると、
それくらいなんともいいづらい存在だと思うのです、サラリーマン。

仕事はするんだけど成果物がすべてではなく、
コミュニケーションは重視されるが実は個人的関係に左右されまくる。
なにより、
雇用者に完全従属しているけれど
雇用者のためになることをサービスできているかどうかは
さっぱり証明できない、せいぜい雇用者の主観にゆだねるほかありません。

それすなわち、
雇用契約にある目に見える義務の輪っかと
まったく別のところで決めた組合内義務の輪っかが一致しないように、
なんのためにどう役に立っているかは本当はよくわからないまま
とりあえず毎日仕事をしている。

それがサラリーマンなのです。

 

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著者自己紹介

「ぐぐっても名前が出てこない人」、略してGGです。フツーのサラリーマン。キャリアもフツー。

リーマン20年のキャリアを3ヶ月分に集約し、フツーだけど濃度はまあまあすごいエッセンスをご提供するカリキュラム、「グッドゴーイング」を制作中です。

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