【GlobalPicks/vol.054】 2019年に要注目のアフリカスタートアップ企業(Andela) 

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜
著者:小出 紘道

2019年に要注目のアフリカスタートアップ企業

先々週までは、FOOD関連のトレンドをpickしていました。
今回のテーマは「アフリカ」です。

<記事タイトル>
Top 10 African Startups to Watch in 2019
2019年に要注目のアフリカスタートアップ企業
[Top 10 African Startups to Watch in 2019 – Noteworthy – The Journal Blog]

先週はアフリカのスタートアップ企業への資金流入の実態と、「どの国」に資金が入っているのか?を概要的に見ました。

今週から本題に入ってTOP10の中から数社pick- upしていきます。

1. Andela ←今週のPick-up
2. Vconnect
3. Flutterwave
4. Printivo
5. WaystoCap
6. Sokowatch
7. The Sun Exchange
8. Lidya
9. Aella Credit
10. Mawingu

 

1. Andela アンデラ社

—原文
As the African tech startup community grows, developers are indisputably an essential part of the equation.

アフリカのテック系スタートアップ界隈が盛り上がるにつれ、 需給関係からもdeveloper(プログラム開発者) は間違いなく必須人材です。

 

プログラム開発者と、開発者を必要とする企業をマッチングする会社で、アフリカ中から多くの開発者が登録しているようです。

主にカバーしている国が、Egypt(エジプト), Ghana(ガーナ), Kenya(ケニア), Nigeria(ナイジェリア), Rwanda(ルワンダ), Uganda(ウガンダ)のようです。

先週も書きましたが、ルワンダに注目してまして、ルワンダの「株式市場全体」に投資するETF(もしくはインデックスファンドか、ぼったくりではないファンド)を探しているのですが、まだ見つかっていません。

日本からルワンダへの投資といえば、直近ではDMM社がルワンダのソフトウェア開発会社(HEHE LABS)を買収していますが、恐らくDMM社はアフリカ人を役員(もしくは重要ポスト)に付けていて、その人がアフリカ企業の目利きと出資交渉をしているんでしょうね。

アフリカ人って言ってもざっくりしすぎなので、僕は日本の大企業はルワンダの起業家を社外役員(もしくは相談役)に迎えて、ひたすらルワンダあたりの有望なスタートアップに出資し続けるべきだと思っています。

そうすれば、5年以内にとんでもないリターンが見込めるはずです。(→投資判断は自己責任でお願いしますねw)

なお、ルワンダと言えば1990年代のgenocide(ジェノサイド:大虐殺)が想起されると思います。
フツ族がツチ族をジェノサイドして、国民の10人に1人くらいが犠牲になったアレですね。

そこからルワンダは驚異的な発展を遂げてまして、アフリカの経済大国への道を順調に進んでいまして、この「ジェノサイド→和平→経済成長」のことを「アフリカの奇跡」とか「ルワンダの奇跡」と言います。
社会の教科書に書いてあるかどうかは知りません(笑)

翻ってわが国でも、「1億総活躍社会という奇跡」を起こすべく、ダイバーシティの議論が盛んになってきています。ところが「Diversity(ダイバーシティ)」の議論は、いつも「女性を役員に登用せよ」とか「女性の幹部比率を高めよ」という、決まり切った議論になっています。

せっかくDiversity(多様性)を話しているのに、いつも議論が「女性が昇進できてるのか?」「女性役員はいるのか?」という、「多様」というよりは「お約束」の収束に向かうのが残念です。

役員に「女性が入っているのか?」だけでなく、「アフリカ人はキーマンとして雇用されているのか?」「アングロサクソンは?」「ムスリムは?」みたいに、人種的にも多様な視点でDiversityを語ってほしいものです。

「女性が活躍すること」だけが「多様性」の正解になっていくのは、Diversity(多様)というよりはSimplisity(単一)への収束に見えてしまいます。。。

気づけば、アンデラ社の紹介をしていたはずが、我が国のDiversityの議論がSimpleすぎて全くDiverseではない、というdisになってしまいました。ゴメンナサイ。


「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報

小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)

◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ
代表取締役社長
http://citation-sp.co.jp

◆株式会社シタシオンジャパン
取締役会長
http://www.citation.co.jp

◆株式会社 イー・ファルコン
取締役
http://www.e-falcon.co.jp

<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた)
・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった)
・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった)
・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった)
・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)

 

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