【vol.157】シリーズコロナ後の世界(No.7)自宅オフィス化キット

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


引き続き「シリーズ コロナ後の世界(No.7)」です。

HOFFMAN YORKというクリエイティブとコンサルの会社のHPに良い分析記事が出ていたので、それを紹介します。

今回の記事はこれ

HOW WILL THE PANDEMIC CHANGE CONSUMER BEHAVIORS IN 2021?
2021年、パンデミックは消費者行動をどの様に変えるのか?
https://hoffmanyork.com/news/how-will-pandemic-change-consumer-behaviors-2021

パンデミック以後の2021年、消費者の行動がどの様に変わるのか?
という観点で下記の5つのprediction(予測)が論じられていてそれぞれ興味深い内容なので、全て紹介します。

Prediction 1: Higher education should expect multiple sources of disruption
Prediction 2: Consumers will shop online more than they did pre-pandemic
Prediction 3: Traveling will resume, but will look different for the Interim
Prediction 4: “Vacations” will transition to extended periods of “work remotely elsewhere”
Prediction 5: Remote work will coexist with regular office work, meaning home renovations will soar

先週からの引き続きとなります。

Prediction 5を見ていきます。

Prediction 4:Remote work will coexist with regular office work, meaning home renovations will soar
リモートワークは通常のオフィスワークと共存する。従って、自宅のリノベーションが急拡大する

New research shows that  67% of business decision-makers plan to keep work-from-home policies permanent, even after the pandemic subsides.

調査によると、ビジネス上の意思決定権者の67%が、パンデミックが収まった後も、組織としてpermanent(恒久的)にwork-from-home(在宅ワーク)を継続する意向があるようだ。

先進諸国のビジネスの約2/3が、ポストコロナにおいてもリモートワークを併用するようですね。

 

As working from home is here to stay for so many, so is investing more into our homes to make them function as both an office and a residence. The temporary home office space at the kitchen or dining room table will give way to a more permanent home office set-up.

リモートワークの期間がこれほどにまで長期化する中で、自宅によりお金をかけて「オフィス兼住居」としての機能を充実させつつあります。現在は一時的にキッチンやダイニングテーブルが執務用として活用されているけれど、次第にもっと永続的に「自宅オフィス」としての機能をきちんとセットアップしようという動きが広がるだろう

ビジネスパーソンが、これからも在宅ワークを継続させる「覚悟」を決めて(もしくは期待を持って)、自宅の中により機能的な執務空間を作りすようになるでしょう、ということですね。

 

Expect to see Home Depot and Office Depot competing with very similar “home-office-to-go” bundles or conversion kits.

Home Depot(ホームデポ)やOffice Depot(オフィスデポ)といったディスカウントショップが、「自宅をオフィス化するキット」を競って販売するようになるでしょう。

この「自宅をオフィス化するキット」は、日本でも各社から登場すると思うのですが、zoomなどの「背景」として映ることにもなりうるので、「ホームセンター系列」のキットよりも、IKEAとかMUJIのキットの方が話題になりそうですね。1~2畳分くらい自分の周囲をぐるりとブース化してくれるキット、というイメージです。
もっというと、BEAMSとかJOURNAL STANDARDみたいな大手セレクトショップのキットとか、さらに言うと「ホームオフィスキット by 佐藤可士和さん」とか「ホームオフィスキット by 隈研吾さん」とかがあると、一大産業の様相を呈してきそうですね。

極論、大企業とか、ブランディングを意識するベンチャー企業とかだと「自前のロゴ入りとかコーポレートデザインのホームオフィスキット」を作ってきそうですね。で、そのオフィスキットを各社に提供するBtoBのビジネスが活性化するかもしれませんね。

著者の他の記事を見る


「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
著者ページへ

感想・著者への質問はこちらから