GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道
先週からは来年を見据えて「2023年の小売業界のトレンド」についての記事を見ています。
今週の記事はコレ
10 Future Retail Trends & Forecasts for 2022/2023
2022-23に向けて考える10の「未来の小売トレンドと予測」
コロナ禍からコロナ後にシフトチェンジした世界で、小売業界がどのようなトレンドを形成していくのか?という視点です。
(https://financesonline.com/retail-trends/)
10のトレンドと予測は下記の通りです。
先週は「1. Shifting customer behaviors」を見ていきました。今週は少し飛ばして「3. Rise of private labels」の部分を見ます。
3. Rise of private labels
(プライベートブランドの台頭)
本文の最後のまとめ(Key Takeaways)の部分から引用します。
Private labels are selling three times as much as branded products.
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プライベートブランドは一般ブランド品の3倍売れている。
欧米ではPBの売上高の上昇トレンドがとどまること知らず、ついには一般ブランドの3倍を数えるようになったようです。
Private label market share is expected to rise to 25% in the next 10 years due to millennials’ shopping habits.
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プライベートブランド商品の市場シェアは、ミレニアル世代の買い物習慣に支えられて、今後10年間で25%上昇すると予想されている。
PB市場を下支えしているのはミレニアル世代である。ということですね。
個人的には、ミレニアル世代よりも上の世代でも「PB(プライベートブランド)指向性」が高まっている気がしますけど、調査によると「ミレニアル世代」が下支えしているとのことです。
A millennial’s typical shopping cart would have 32% private label items, compared to the average of 25%.
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ミレニアル世代の典型的なショッピングカートは、約32%のPB商品が入っていて、これは全体の平均である25%と比較するとかなり多い。
なるほど、ミレニアル世代の買い物かごの1/3がPB商品なのですね。スーパーのカゴをイメージすると、確かに高い比率ですね。
全世代平均だと1/4とのことですが、それでも以前に比べると随分比率が高まったということでしょう。
上の世代は「PBって安くて低品質」のイメージがあるかもしれませんが、ミレニアル世代にとっては「PBは安心で安定品質」というイメージがありそうです。
この辺りの「PBの世代間イメージ差」が今後のマーケティング戦略の鍵となりそうです。
本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。
小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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