第157回 「世代融合」のチカラ

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/「世代融合」のチカラ

こちらの記事が掲載されている頃には、サッカーWカップ「決勝カードが決定」していることかと思います。

果たして、アルゼンチン、クロアチア、フランス、モロッコのうち、どの2チームがファイナルへ辿り着いているのか、ワクワクが止まりません。

ところで、日本が勝利したドイツ戦。いわゆる「ドーハの歓喜」を現地で観戦してきたことを、大手の皆さんとの雑談機会に共有することが増えているのですが、これまであまりサッカーの話題にご関心がなさそうだった方々にも、盛り上がっていただけるのです。

「人や組織の変容」などを生業にしている仕事柄、それは、「森保監督のリーダーシップスタイル」「マネジメント論」、はたまた「組織チームビルディングに活かすにはどうしたら良いのか?」などの議論に変わっていきます。

・ネイマールやロナウド、カリスマたちが、敗退時に流す涙は美しいが、「全力を尽くしている」からに他ならない

・選手たちの言葉を聞くと、森安監督は、モチベーターとしての「関わりに凄み」があるようだ

・戦術、戦略は確かに大切だが、前提条件として、「方向性の提示と関係性構築」こそがベースに必要

・日本チームを見ていると、若手とベテランが「分け隔てなく」、活発な意見交換を交わしている

・某選手が話していたが、日本チームには、昔で言う高体連の先輩みたいな怖さは一切ない。ピッチ内では厳しい意見交換もするが、ピッチ外では、先輩方が「率先して話しやすい雰囲気」を作ってくれて、すごく仲が良い。こんな組織づくりをしていきたい

・日本の若手世代の発言やプレイを見ていると、世界の強国に対する引け目やアレルギーなど微塵も感じさせず、自らと仲間の力を「信じきっているマインド」がヒシヒシと伝わる

・吉田主将やベテラン選手の長友さん、川島さんに、「若手側から積極的に寄ってくる姿」に、組織のリーダーシップスタイルの変化を感じる

などなどが、大手組織の育成・変容を考え続けている部門の方々のご意見・ご感想。

時代と共に、若手世代の価値観や言動が変化することは、当然のこと。

それに伴い、ベテラン世代も変容が求められるのは、これまた至極当然なこと。

無理に変化を目指すのではなく、「お互いの特徴を活かしあった組織づくり」を、対話や実践を通して「味わうことが大切」ではないでしょうか。

某人事部長が話していましたが、「『世代交代』を推し進めるのではなく、『世代融合』を進めているチームが活躍している印象を受ける」との言葉もしっくりきます。

ベテラン勢の経験値と意地が詰まったクロアチアのサッカーも、世代融合真っ只中の王者フランスのサッカーも魅力的ですが、

決勝は、アルゼンチンとモロッコのカードだったりすると、ワタクシ、胸が熱くなります。(結果はきっと、アルゼンチン v フランスですよね、、)

世代融合の完成系?、アルゼンチンに栄冠あれ!!
(それともエムバペが世代交代を見せつけるのでしょうか、、)

最後は、単なるメッシファンの戯言になってしまいましたが、どうなることやら。

楽しみ!!

著者の他の記事を見る


 

高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

感想・著者への質問はこちらから