【vol.364】2026年航空業界のテクノロジー&CXトレンド④

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道

今週も引き続き、航空業界のテーマを取り上げます。
2026年に台頭する「航空業界のテクノロジー&CXトレンド」をテーマにした記事をもとに整理していきます。

今週の記事はこれ
12 technology and CX trends that can enhance airline and airport operations in 2026
(https://www.futuretravelexperience.com/2026/01/12-technology-and-cx-trends-that-can-enhance-airline-and-airport-operations-in-2026/)

Trend.1 AI & Agentic AI
Trend.2 Robotics & Automation
Trend.3 Biometrics & Digital Identity
Trend.4 Personalisation
Trend.5 Immersive Experience
Trend.6 Seamless Journey
Trend.7 Data Integration
Trend.8 Sustainability
Trend.9 Smart Airports
Trend.10 Workforce Augmentation
Trend.11 Retail & Revenue Innovation
Trend.12 Ecosystem Collaboration

 

今回はこの中から、
「Trend.7 Data Integration」と「Trend.8 Sustainability」という2つを見ていきます。

Trend.7 Data Integration
(データ統合)

Data integration is becoming increasingly important as airports and airlines seek to connect systems, teams and partners.
Integrated data enables more efficient operations and supports better decision-making across the travel ecosystem.
The ability to share real-time information is becoming critical to improving passenger experience.

空港や航空会社が、システム、チーム、パートナー企業をつなげようとする中で、データ統合の重要性がますます高まっています。
統合されたデータは、より効率的な運営を可能にし、旅行エコシステム全体における、より良い意思決定を支援します。
リアルタイムで情報共有できる能力は、旅客体験を改善する上で重要になりつつあります。

前回の「Seamless Journey」にも近い話ですね。

利用者からすると、

・飛行機
・空港
・荷物
・ラウンジ
・アプリ
・現地交通

などは全部まとめて「旅」ですが、実際にはそれぞれ別々のシステムで動いています。

なので、

「今どこで何が起きているか」

をリアルタイムで連携できるかどうかが、かなり重要になってくるわけですね。

例えば、

・遅延情報が即座に連携される
・乗継案内が自動更新される
・手荷物状況がリアルタイム表示される

などは、利用者側のストレスをかなり減らしそうです。

一方で、データ統合が進むほど、

「便利だけど、全部つながりすぎて少し怖い」

という感覚も出てきそうです。

どこまでの情報共有を“快適”と感じ、どこからを“監視”と感じるのか。

このバランス感覚は、今後かなり重要になりそうですね。

 

Trend.8 Sustainability
(サステナビリティ)

Sustainability continues to be a major focus across the aviation industry.
Airports and airlines are investing in technologies and operational strategies that can help reduce environmental impact.
Passengers are also increasingly aware of sustainability issues and expect visible action from the industry.

サステナビリティは、航空業界全体において引き続き重要なテーマとなっています。
空港や航空会社は、環境負荷を低減するための技術や運営戦略への投資を進めています。
また旅客側も、サステナビリティ問題への意識を高めており、業界に対して目に見える対応を期待するようになっています。

航空業界って、どうしても

「環境負荷が高い」

というイメージを持たれやすい業界ですよね。

なので今後は、

・SAF(持続可能航空燃料)
・省エネ運航
・空港設備の脱炭素化

などが、ますます重要になっていきそうです。

ただ、この記事を読んでいて少し別のことも考えてしまいました。

航空業界では SAF(持続可能航空燃料)が注目されていますが、直近の燃油サーチャージの高騰(もはや爆騰)を見ると、日本人が海外旅行をするというスキーム自体の持続可能性の低下の方が、国内では大きなアジェンダになりつつある気がします。

もちろん、環境負荷を下げる取り組みは重要です。

一方で、その結果として航空運賃や燃油サーチャージが上昇し、海外旅行が一部の人しか行けないものになってしまうのであれば、それはそれで別の課題を生みます。

「日本人の海外旅行の持続可能性」と「航空業界のサステナビリティ」

この二つは同じ方向を向いているようで、ひょっとするとトレードオフの関係だったりして……。

今週は以上です。

 

 

 

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「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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