【vol.319】Z世代への究極のマーケティング・インフォグラフィック⑬

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


引き続き、「Z世代(Gen Z)」についての「infographic(インフォグラフィック)」記事を取り上げたいと思います。正確に言うと記事というよりも「発表されたレポート」の紹介となります。

今週の記事(レポート)はコレ

State of Student & Youth Travel Report
学生と若者の旅行に関するレポート(StudentUniverse発表)
https://indd.adobe.com/view/3dafa77f-ec4f-495a-98b0-5f689bd05a22

 

レポートの中で、特に「infographic(インフォグラフィック)」の部分から、ビジネス視点で示唆のある部分を抜き出して見ていきたいと思います。

先週の、「TikTok」に引き続き、「Is Global Warming Cooling Gen Z’s Desire to Travel?」を見ていきたいと思います。

Is Global Warming Cooling Gen Z’s Desire to Travel?(地球温暖化がZ世代の旅行熱を冷やす?)

Gen Z face the unique challenge of squaring a moral imperative to maintain a light carbon footprint with satisfying their natural curiosity and desire to travel, and this is reflected in their general attitudes and behavior in this space.
StudentUniverse-led research shows that in 2024 a small but not insignificant minority have reached the point where they refuse to board a plane at all because of their concern for the environment. And there is every reason to believe this trend will gradually seep into the mainstream as even younger generations rise up.

Z世代は、二酸化炭素排出量を抑えるという道徳的要請と、旅行への好奇心や欲求を満たす、という独特な課題に直面しており、これはこの分野における彼らの一般的な態度や行動に反映されている。
StudentUniverseが主導した調査によると、2024年には、ごく少数ではあるが、環境への配慮から飛行機に乗ることを拒否する人も出てくる。そして、さらに若い世代が台頭するにつれて、この傾向は徐々に主流に浸透していくと信じるに足る理由がある。

「旅行で異文化体験をしてキャリアアップに繋げたい」というZ世代の特徴を、これまでも見てきました。
一見矛盾することとして、「二酸化炭素排出量への配慮から飛行機に乗らないことを選ぶ」人が増加傾向にあるのもまた、Z世代の特徴です。
そして、この傾向は今後加速すると書かれています。

・13%が、排出ガスが理由で飛行機に乗らない
・21%が、「排出ガスが理由で飛行機に乗らない人」が近くにいる
・50%が、環境に配慮している企業を優先的に予約する
・53%が、旅行先で環境に配慮した団体と関わる努力をしている
・23%が、旅行予約時にカーボンオフセット料金を支払う意思がある

排出ガスを理由に「飛行機に乗らない」選択をしたり、環境に配慮した旅行をするような世代が普通に出てきているということです。
Google flightでは普通に表記されていますが、「排出量」という指標も「どの飛行機を予約するか?」の重要なファクターということですね。

特にZ世代を中心に、価格、マイレージ、変更可能性、座席、などに加えて「低排出量」という指標で選ぶ顧客層が確実に増えている、ということです。

 

 

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「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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