今週は!
毎週日曜朝6:00、ネーミングにまつわる小さなお話を発信してきたこのブログ。なんとなんと今回で100回を迎えます(1回さぼっているのでほんとは99回目なんですが)。
思い起こせば、1回目に取り上げたのが『いきなり!ステーキ』。当時話題をさらっていたお店も、いまや『だいじょうぶか!ステーキ』になっておりますが、飽き性の私がよく続いたものです。お読みいただいている方々、ありがとうございます。
さて、100といえば、大変切りの良い数字。いまや街のあたりまえになった100円ショップをはじめ、「~100選」「~100%」「100の~」など、ネーミングとしてもよく使われています。そこで今週は、100の付いたちょっと気になるネーミングをご紹介することにしましょう。
まず、最初にご紹介するのは、その名も『株式会社100percent』。19世紀に航海士が使っていた天気予測機(ストームグラス)といったユニークな日用品や電化製品などの企画、製造、販売を行っている会社です。同社のコンセプトは、「只管「100%」を追い求め、ゆるぎない価値観を生み出す。」只管って「ひたすら」って、読むんですね。みなさん、知っていました?私も今度使ってみよっと。
ちなみに『100%』は、アメリカで誕生したモトクロス用アイウェアブランド。
アルファベットと記号でまったく異なるところが面白いですね。
次に紹介するのは、株式会社Clearが企画・運営する日本酒ブランド『SAKE100(サケハンドレッド)』。ネーミングの通り「100年誇れる1本を。」をブランドステイトメントに掲げ、全国各地の酒蔵と最高級の日本酒を開発し、ネットを中心に販売しています。お酒のネーミングも『百光』『天彩』『深豊』『現外』となかなか凝っていますが、ちょっと凝り過ぎのような気もしますね。
可愛らしいところでは、『100本のスプーン』。東京・二子玉川と清澄白河(東京都現代美術館)、神奈川・あざみ野の3店舗展開しているファミリーレストランです。「コドモがオトナに憧れて、オトナがコドモゴコロを思い出す」というコンセプトが、ネーミングと響き合って、キッチンから美味しい匂いが漂ってくるようです。
いまや世界的ブランドに成長しつつあるMUJIを展開する良品計画が実現を目指す「感じ良い暮らし」。『100の良いこと』は、その一環として、社員ひとりひとりがそれぞれの立場で実践している、生活者の役に立つことや社会の役に立つことの事例が紹介されています。商品だけでなく、社会貢献も無地。身の丈な感じがなんともいいなぁと思います。
https://ryohin-keikaku.jp/csr/list/
『島の宝100景』国土交通省『白砂青松100選』林野庁など、官公庁が手掛ける100企画はいろいろありますが、そんななかで一味違うのが『100 Tokyo』。経済産業省がオーガナイズして、デザインと編集をCINRAが担当。東京のユニークなモノ・場所・コトを、世界に紹介するWebサイトです。ベースとなっているのはルイヴィトンが発行する世界のシティガイドかと思いますが、興味のある方はぜひ。
最後に紹介するのは、NHKの『100分de 名著』。一度は読みたいと思いながら手に取ることをためらっていたり、途中で挫折してしまった古今東西の“名著”を、25分×4回、つまり100分で読み解いてみようという番組です。
https://www.nhk.or.jp/meicho/index.html
こちらの番組も間もなく100回を迎えますが、100冊目はガルシア・マルケスの傑作『百年の孤独』ではないかと心密かに思っております。
では、また来週!